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色の深層心理〜ピンク〜

お久しぶりの色の深層心理シリーズ!
今回はピンクについてです!

一般的なイメージとしては、可愛い、優しい、女性らしい、甘い、若い、幸せ、ロマンチック、優美、健康的、色っぽい、などのイメージがあるようです。

可愛い代表!のピンク色のイメージに潜む心理には、一体どんなものがあるのでしょうか?

幸福感と愛の喜びを表す色

「ピンク」の語源は撫子科の花の色で、"赤の淡い色"と定義されますが、一方で赤紫薔薇色などもピンク色のひとつとされ、幅広い種類があります。
「薔薇色の人生」という言葉が"喜びや愛に満ちた最高の人生"を意味するように、ローズの淡い色であるピンク色からも、愛することの喜びや、幸せそのものを連想するのかもしれません。

ピンク=女の子の色はいつから?

ピンクのイメージに「女性らしさ」や「可愛さ」が挙げられるように、現代でも「ピンクは女の子の色!」という認識が根強く残っています。
しかし、そうした認識ができたのはごく最近のことで、近世以前は男の子も女の子も大人も子どもも同じ服装をしていました。また、ルネッサンス期の絵画においては、年頃の女性がまとう色は聖母マリアを意味する「ブルー」だったそうです。
では、いつから「ピンク=女の子の色」とされるようになったのでしょうか。実は、ピンクが「女の子らしい色」とされたのは1953年、ドワイト・D・アイゼンハワーが第34代アメリカ合衆国大統領に就任した直後から。ドワイトの妻であり、ファーストレディであるマミー・アイゼンハワーのお気に入りの色が単純にピンクだったのだそうです。ピンクが大好きなファーストレディは、就任式典の舞踏会をはじめ、様々な社交の場にピンクの服を着て登場しました。そして、メディアや小売店もそれに続いてピンクを「女の子らしい色」へと押し上げていったのです。

日本におけるピンク

古代の日本においては、色は濃い方が価値が高く、赤の淡い色であるピンク色は身分の低い色とされ、あまり好感は高くなかったようです。「万葉集」においても、淡い紅色は"思いの浅さ"や"心変わり"を表しています。
しかし、平安後期には淡い色の美しさが発見され、好まれるようになっていきます。「源氏物語」では、光源氏が赤い衣の上に白い衣を重ね、下の赤がピンク色に透けて見えるという姿で花宴に登場します。
また、1960年代には「ピンクサロン」、「ピンク映画」という言葉が誕生し、"性"をイメージさせる表現として使用される場面もありました。その理由として確かなことはわかっていませんが、先述のとおりアメリカから「ピンク=女性の色」というイメージが発信されていたことや、舌などの人間の内側の色のイメージと結びついたのではないかと言われています。

日常生活でのピンクの使い方

色彩心理学的には、ピンクは人に健康や喜びを感じさせるといわれています。ピンクにこうしたイメージを感じられる場合、それを使って目覚めを快適にする方法を試してみましょう。
朝、布団の中で目覚めたら、朝焼けの空の淡いピンク色をイメージしましょう。そのピンク色がキラキラと降りてきて、色に包まれ、新鮮なエネルギーをチャージするイメージを試してみてください。
ピンクに優しさや幸福を連想できる人は、これだけで気分よく起きられますよ!


以上が、ピンク色の持つ深層心理とその背景についてのお話でした!
少し前までは女の子の色とされていたピンクも、現代ではその固定された価値観が見直され、男の子がピンクを身につけたり、ピンクをまとう男性がオシャレ!とされることも珍しくはなくなってきましたね。
色が持つイメージに縛られることなく、むしろそのイメージの背景を知ることで、より効果的で自分らしい色の使い方ができる社会。そんな場所でこそ、薔薇色の人生を表現できるのかもしれません。

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