カーボンプレートシューズの弊害
おはようございます!
今日は速く走るために必須になってきているカーボンプレート入りシューズの弊害についてお話ししていきます。
足の機能を使えなくなる?
足の土踏まず部分の「アーチ」は、みなさんご存知ですよね。
アーチの役割については前回の記事をご覧ください。
簡単にまとめると
「吸収」「反発」「安定」の役割を持っています。
つまり、ランニング時にアーチが働かないとこれらの役割が果たされず
脚に衝撃、怪我の誘発が懸念されます。
だから、足の機能は使えるようにしておきましょうということを前回お話ししました。
そこで、一つ問題が出てきます。
それは、カーボンプレート入りシューズばかり履くと、足の機能が使われなくなるということです。
なぜ、カーボンが足の機能を弱らせる?
まず、足の構造から見ていきましょう。
足部アーチには、衝撃吸収と足部の剛性向上という重要な機能がありますが、これらを補助するために「トラス構造」と「ウィンドラス機構」という仕組みが備わっています。
トラス構造は、足部荷重時に足底腱膜が伸長されてアーチが沈み込み、負荷を分散させる仕組みです。
みなさんが想像する、「衝撃吸収」の役割ですね。
「ウィンドラス機構」はMP関節の背屈(指を持ち上げる)で足底筋膜をピンっと伸ばしてアーチを持ち上げ足の剛性を高めます。
つまり、足の指を曲げることで
・アーチを持ち上げる
・剛性を高める
ことが可能なんですね。
しかし、カーボンプレート入りシューズを履くとなるとこの前提が崩れます。
カーボンとは軽量でとても硬い素材のため、カーボンプレート入りシューズはとても硬く、曲げることが困難です。
つまり、足の指を曲げてアーチを持ち上げ剛性を高めることが出来なくなるんですね。
カーボンプレート入りシューズを履くとなぜ速く走れるのか。
それは大きく3つ
①pebaxという軽量で反発力の高い素材を使っている
②プレートが【接地→MP関節を曲げる→踏み込む→前に推進する】という工程を省いてくれる
③厚底で不安定になるところをプレートで安定感を出している
普段からカーボンプレート入りを履くことの懸念
上記のことを考えると、普段からカーボンプレート入りを履くと、MP関節を曲げないことになります。
つまり、足の機能「ウィンドラス機構」も働かず足部の剛性を高める、安定性を出すことの機能が使われなくなります。
筋肉と同じで使われない機能は衰えます。
「アーチが落ちている」
「足の指でグーチョキパーができない」
といった方は普段はMP関節がしっかり動くシューズを履いてあげてください。
それではまた!
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