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独学を挫折しない方法②「学習能力の向上」

 独学を挫折しないための第二のポイントは「学習能力をいかに向上させていくか」にある。
 学習能力とは、「学習をするための能力」であり、基礎学習や応用学習、そのさきの実践による経験をしていく上で、根幹を担う部分である。
 この学習能力が高い人は、「1を聞いて10を理解する」と言ったような人物である。自分にはそんなの無理だと思わずにひとまず「1を聞いて5を理解する」くらいは目指してみるといいと思う。
 私自身「1を聞いて10を理解する」ような人間ではないので、まだまだ習得途中だが、それでもこの能力の大切さについては十分理解している。
 さて、学習能力は、地頭力とも言い換える事ができる。根本的な地頭力が上がれば独学を進める上で強い戦力になる。そして地頭力は「多角的に分解・分析・再構築」する能力と言ってもいい。今回はその辺りをテーマにして話を進めていく。

▼独学に学習能力が必要な理由は?

 独学は文字通り、一人で勉強しなければならない。一人学習というのは、教えてくれる先生や上司がいないという難易度もあるが、もっと重要な点として「学習に対する強制力が薄い」ということが挙げられる。
 簡単に言えば、独学を初めて少し学習に行き詰まったら辞めてしまう事ができると言うことだ。学校の宿題のように(これも厳密には正しい例ではないが)期限までに終わらせなければいけないような学習とは、「強制力」という面で独学が全く違うことを認識しなくてはいけない。
 己の裁量一つで学習継続の可否を決められる状態において、それでも進めるにはいかにして学習摩擦を抑えるかが大切になってくる。
 学習摩擦とは、学習を継続する上で障害になるもののことを指す。

 そこで学習摩擦を抑えて、スムーズに進めていくためには「学習能力」がキーポイントである。学習能力とは、「多角的に分解・分析・再構築する能力」だ。

▼学習能力をつけるメリット

 学習能力をつけることで得られるメリットは3つある。

①思考の幅が広がる
  何かを学んだ時、「こういう場合はどうなるのか?」「これはどんな成り立ちなのか?」とさまざまな角度で一つの事を味わう事ができ、教えられた以上を理解する事ができる。
 これは、独学をする際に非常に有効な能力の一つだと考える。具体的な例を挙げるとすると、1を知って1を覚える人間は、何かの操作を学んだ時にその操作の順番を正確に覚えようとする。
 それに対して、思考の幅を広げられるとこのように考える事が出来る。

「この操作の順番を入れ替えたらどうなる?」「逆にどうすればこの操作はうまくいかない?」

 この思考は、教えられたことをただただ覚えるだけとは全然話が違う。与えられた情報を理解した上で、一度分解し、それを様々な方法で再構成してみる。再構成の過程・結果を分析して得られる情報は圧倒的に多いだろう。1を知って10を理解する人は恐らくこのような思考を持ち合わせている。

②点と点を線で結ぶ癖がつく
 これまでに学んだことと、今学んだことの関係や関連、カテゴライズすることで理解できることもある。多角的に物事を見ると言う点では、①の思考の幅が広がるをベースにしている。
 学んだ知識は一つ一つがバラバラに存在していては大した力は発揮しない。一つ一つの知識を組み合わせることでイノベーションを起こしたり、誰も思いつかなかったアイデアを考える事が出来る。

③課題解決能力が上がる
 多角的にものを見れるようになると、何らかの課題にぶつかったとしても脳が思考停止する事なく、課題を解決するためにあらゆる方法でアプローチを始める事ができる。学習能力がない、つまり課題が立ちはだかった時に思考停止する人は「わからない」で立ち止まってしまうのだ。
 「正しいやり方」を一つしか知らない人にとって、このやり方がそれぞれどう分解できて、どこがどう機能しているのか判断がつかないと、人は簡単に両手をあげて降参する。一方、普段から多角的に考えることを常に行っていると、例えその課題が今まで想定できていなかったことだとしても、直ぐに解決手段を模索するポジティブな状態に移行できる。
 このように課題を解決できるかどうかという問題以上に、課題に向き合う姿勢が大きく違うことも抑えておきたい。人は慣れていないことに直面すると思考停止しやすく、普段より大きなエネルギーを持っていかれる。止まり、普段から多角的に考えていないと、課題に向き合った時大きなエネルギーを使ってそれを解決しなければならなくなる。これはモチベーションの低下に直結する。

 以上のことにより、学習する能力そのものを身につけることで、学習スピードや理解度、果ては課題解決に対するエネルギー消費量にまで学習能力が低いもののそれを遥かに凌ぐ事がわかっていただけただろうか。
 独学は、知識を学ぶ以上に、課題解決能力が重要だと考えているので今回は学習能力についての話をした。多角的にものを見る癖は学習の根本を支えるスキルだ。よって、独学に限った話ではなく、日常生活の至る所で役に立つことは間違いないのだから、身につけておいて損はないと思う。


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▼執筆者紹介

<執筆者:わさび編集長>
 
2018年頃から動画編集を独学で習得
 
2020年に編集チームを結成。動画編集未経験だったメンバーに編集スキルを教育し、編集チーム結成からわずか1ヶ月で未経験者が即戦力に成長。
 
2021年現在、講師としても活動を初め、動画編集教材を鋭意作成中。
 独学者が安心して学習できる事を前提とし教材のクオリティを上げつつ、圧倒的低コストでの実装を目指しています。

 2021年7月の発売を予定しています。初回リリース限定の特別価格キャンペーンも準備中です

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