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4月3週目(前)

前回はこちら。

4/12

新年度の授業が始まった。やはり休み明け、それも初めてではなく前に授業をしたことのある子たちだと懐かしさすらある。互いに互いをわかっていることは非常に楽ではあるけれど、ちょっとしたボタンの掛け違いで溝が生じることもある。それがどうして起きるかと言えば、大体が言葉の間違った使い方だ。
じゃあその言葉の間違った使い方はどこから生まれる。ぼくは頭、思考だと考えている。マザーテレサの残した言葉で有名なものがある。

思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。

今年も、授業内で「相手を否定する言葉の禁止」を、自分自身と生徒たちに課した。ぼく自身の言葉の使い方を変えただけでも、余裕を持って接することができるようになったし、何よりコミュニケーションを取りやすくなったと思う。何かで読んだけど、トラブルのほとんどは人間関係に起因するという。こういったところから、トラブルの元を摘み取っていくのも、大事なことなんだと思う。

4/13

新年度となると、初めましての人と顔を合わせることが増える。そして生徒に聞かれることといえば決まって「彼女いますか?」だ。10代は気になるネタなのかもしれないし、話しやすいネタとなると、これになるのだろうか。もちろん、いないのだが。
高校の時に気になる異性がいて、幼稚園の時からの付き合い(習い事が同じだった)のある子に相談した。そうすると、「付き合ったとして、何するの?」と聞かれた。この問いに、「ま、まあそういう人が欲しいし?(確かこんな感じ)」と、今思えば独りよがりな、10代らしい答えと言えばいいか、そんな答えを出していた。
それで時が流れて今に至るまで、「特定の」異性と付き合うことはなかった。別に遊びに行くのなら彼女としてじゃなくてもいいわけだし、なんならそういう存在がいなくてもいい、と。「その方が向いてるよね」と言われたこともある。それでいろんな人と恋人としてでなく普通の付き合いをする中で、自分の中には「自分が得するだけの付き合いはしたくない」という意識が芽生えていた。uncontrolableな存在を、自分の思い通りにしようなんて無理な話で、「俺は彼女いるんだぜ!」みたいなのは嫌なのだ。他人は自分の凄さを誇示するためにいるんじゃない。
それに「自分の喜びは何か?」というと、一緒にいられることもそうかもしれないが、それ以上に「相手の現状が進歩したことを実感できたとき」なのだ。前に書いたことを少し抽象化しただけだが、具体例で言えば「悩みが解決できた」とか。その瞬間がたまらなく好きなのだ。片付けで有名な近藤麻理恵さんの旦那さんで、彼女のプロデューサーの川原卓巳さんの言い方をすれば、ぼくは「相手を輝かせられる」ことに喜びを覚える人らしい。そのために必要なことをそろえていたら、世間一般で言う「恋愛対象」からは程遠い存在になったのかもしれない。ドキドキさせようってのは自分の性に合わないのだ。
だけども、それ以上にいい付き合い方があるなら、その方が自分はいいと思っている。無理して付き合うよりも、互いが心地よく生きられる方がずっといい。

4/14

今日で箕輪さんの講演会を刈谷でやってから丸3年になる。たまたまTwitterで「地方の若者は最強だ、寝る場所と交通費出してくれたらどこにでも行きます」とツイートしたのを見て、リプライを送ってから6時間で講演会の日時と場所が決まったのは今でも覚えている。詳しい経緯は下のマガジンを追っていただければと思う。

この企画を刈谷でやったのは、ぼくが刈谷の人間だから、と言うのもあるし、名古屋ばかりでイベントをやっている現状に一石を投じたかったのもある。それに、地元で「こういう大人もいる!」ということを、若い世代に知ってもらいたかった。ある意味キャリア教育だ。クラウドファンディングに初めて挑戦したり、チケットの決済方法のプラットフォームを使ったり…。当時は箕輪さんのことも知ってる人は知ってる、という感じだったから、一緒に企画したメンバーと頭と足とをフル活用した。かなりしんどかった。
このイベントをやったおかげで、ぼくの行動範囲はかなり広くなった。企画の段階で「主催が箕輪さんを知らなくてどうする」という理由で箕輪編集室に入ったし、講演会を企画する中で出会った人から前田デザイン室の存在を知って、デザイナー、クリエイターという職業を直に知ることができた。さらに、コルクラボ本プロジェクトでコルクラボのことをより詳しく知って、加わるきっかけになった。この講演会を開催したことは、全国に知ってる人を作るきっかけになったポイントと言えるし、気づけばぼくにとってのキャリア教育にもなった。

4/15

授業が始まって四日目になる。少しずつペースを掴みつつあるけれど、慣れからくる「だれ」と「崩れ」だけは気をつけたい。
…と言いつつも、こういう個人の努力に依存しがちな側面をシステムで解決していくことを、今年は念頭においてやってみたい。
これはかつて友人が話していたことだが、忘れ物をしないために「必要なものを前日に袋に入れて、寝床の近くに置いておく」ことを始めたという。こうすることで、カバンにその袋さえ入れれば忘れ物をすることはなくなる。名案だと思った。ぼくもよくやらかしてしまう。別のカバンに入れっぱなしで、入れ替えるのを忘れたり、だ。なんなら、このことは小学生の頃から知っておきたかった。忘れ物して恥ずかしい思いをするのは嫌だったし、どんなに気をつけても忘れてしまうからだ。
ヒューマンエラーという言葉があるように、どれだけ気をつけようと、人間のその時その時の努力では失念してしまうことはある。システム化することで、細かいミスを減らせる。天気がコロコロ変わる時期で、リュックをその都度変えることが多いから、早速、鞄のシステムをやってみようと思う。


これまでの振り返りはこちらから。


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