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お茶会の後は。(ウィルイス)
「兄さん...?」
ベッドの上で横になったまま、兄さんに腕をまわされていた。抱きしめられてるこの状況に理解が追いつかない。兄さんに抱えられるぬいぐるみはこんなにも幸せなのだと、なぜかぬいぐるみの気持ちになってしまっている。
今日はモリアーティ家で初めてのお茶会を開いた。僕は厨房に付きっきりだったので、兄さん達に何があったかは詳しく知る術は無い。ただ休憩中に屋敷の窓から見下ろした際、ウィリアム兄
寝かしつけのお願い(ウィルイス)
「困ったな」
声に出してしまうのも無理はない。
親愛なる兄、ウィリアム兄さんのことだからだ。
ここ数日、まともな睡眠を取られてないことが目に見えて分かる。寝るように求めても、「キリが良いところまで」「ソファで仮眠はしたから」などと、のらりくらり躱される。
夜更けも近いので、今からせめてベッドに横になって欲しい。
リビングのソファで一人、僕は頭を悩ませていた。
「にゃーん」
ソファに座ってい