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Nahuel Note #024 『恐るべき親たち(Los padres terribles)』 〈Michel〉(2007/2008)

舞台『Los padres terribles(恐るべき親たち)』(2007/2008)

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作:Jean Cocteau  "Les Parents terribles"
演出:Ignacio Apolo
上映:Municipal Theatre Komedija/ Banfield Theater Ensemble/TEATRO EL CUBO (ブエノスアイレス)2007年〜2008年
2009年1月、ブラジルのフランス演劇祭「トリビュート・トゥ・コクトー」に選出。
言語:スペイン語

出演:Mirta Busnelli …Yvonne →#001
Luís Machin …Georges
Noemí Frenkel …Léonie
Nahuel Pérez Biscayart …Michel
María Alche …Madeleine

ナウエルさんが初めて出演した「大きな劇場」での舞台作は、大変好評だった様子。alternativeteatral / Nuestrosactores / MartinWullich

コクトーがジャン・マレーのために書いた本作の初年は1938年。その後コクトー自ら監督した映画が1948年に撮られている。


ナウエルさんが演じたのはこのジャン・マレーが演じたミシェル。22歳の青年ミシェルは、彼を溺愛する母親イヴォンヌを、愛称の「ゾフィー」と呼ぶ、いわゆるマザコン。父親ジョルジュは息子にばかりかまけている妻イヴォンヌと夫婦生活が破綻したまま寂しく家族を演じている。この家にはイヴォンヌの姉、つまりミシェルの叔母であるレオも同居している。このレオがストーリーを前に進めてくれる。

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物語はミシェルの初めての朝帰りを母が心配するところから始まる。彼は恋人マドレーヌのところに居たのだけれど、そのマドレーヌが実はミシェルの父とも愛人関係があったことが分かり…

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こちら、スペイン語ながら、すべてYoutubeで見ることができます。先に原作を読んでいれば(日本語訳あり)、かなり脚本に忠実に作られているので、ついて行けるのだけれど、原作を読んだ時はもっとシリアスな舞台なのかと思っていたら、特に母役、そしてナウエルさんの大げさな身振りは大変喜劇的で、客席からは笑い絶えない。ナウエルさんの役は感情を常に爆発させ続けている。ものすごいパワー。舞台上に居ないときも泣き声だけ聞こえていたり、華奢な身体は、一切気取ることなく甘えたり心砕けたり、存分に揺れていて、圧倒的。

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