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過去イチの千葉雄大を観れた日

※千葉雄大特化の感想です。
※ネタバレあります。

世界は笑う@シアターコクーンを観てきた。
このご時世、無事に開演することは奇跡に近いと感じる。

シアターコクーンに来るのは、2017年の「危険な関係」以来。
この時もお目当ては千葉雄大。

今回、ポスターの情報程度しかインプットがなく、パンフレットで開演前に予習。
舞台は戦後から10年程経った新宿。三角座という劇団の人々の話。
瀬戸くん兄とちばくん弟だと把握し、弟が先に上京して役者をやっているところに、兄が劇団の手伝いとしてやってくるというところから始まる。

ちばくんの登場は、ヒロポンの売人からヒロポンを買う場面から。
ポスターで髪長い感じで出てたから、そんな感じかと勝手に思っていたら、七三(という表現であってる?)できちっと且つ、不良っぽさのある前髪のスタイルが良過ぎた。

それから、ヒロポンを打つためにゴムチューブの駆血帯を咥えながら、自分の腕に巻き、ケセラセラを歌う。
この時の色気。ハンパない。目に焼き付けたいと思った。

基本的に、やさぐれてる、一匹狼、意地っ張り、陰気、でも純で熱い部分があるそんなキャラクター。
すました顔をしているのも良い。
やさぐれた感じも良い。
熱く語る姿も良い。

兄瀬戸くんと話す時だけ、方言になり、兄を慕う無邪気な弟になる。
この時のかわいさたるや…。永遠にふたりの会話を聞いていたいレベルでかわいかった。
兄以外の人へは鎧を着て接している感じから、兄とは、幼い頃のふたりに戻ったみたいになるこの切り替え方の上手さ。スゴい。

二幕は完全にヒロポン中毒になって登場。
目のイっちゃってる感じ、歩き方、妄想で不信感敵対心剥き出しの表情したり、でも突然表情和らげて、また不安そうな顔したり…。
この表現力、本当に凄いと感動しきり。
幻覚に苦しんで怯え、兄に縋る姿も真に迫っていた。

ちばくんに特化して書いているけど、約4時間の舞台。
私もその時代にいるみたいな感覚で、のめり込んでいて長いようであっという間だった。
ケセラセラ、なるようになる。そんな歌を挟んだけど、楽観というより、明日生きているかわからないけど、なるようにしかならない、みたいな哀愁も感じた。

どの作品に出ている千葉雄大も良いんだけど!今回、過去一かっこよくて、かわいくて、表現力が凄かったと個人的には思っている。
色々なことに挑戦し続けて、やりたいを実現してきたちばくん。
これからも過去イチを更新し続けていく俳優だと信じている。

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