二十分詩 槍

投げ槍が宙を飛び交う
幾多もの放物線は空を分断する
気づけばそれらの放物線は集合し
一本の大きな弧を描いている

描いている


長野の片田舎に住んでいるとき
卵とか牛乳とかが無くなると
車で20分くらいのスーパーへ行っていた
周りは田ばかりで、
少し目線を上げると四方が山に囲まれていた

スーパーにつくと
買えるものは買って手間を無くそうとした
300Lの冷蔵庫だったのに
つい買い過ぎるとパンパンになった

冬になると雪が積もりに積もるから
ずっと雪かきをしていた
正直面倒くさかった
スタットレスタイヤではあったけれど
怖くてチェーンもつけていた


あのときのあの槍は
ずいぶんと大きなものだった


疲れた


#詩 #ひとこと #現代詩

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