全てを極めたいって思うのはなぜか

新年あけましておめでとうございます.今年もよろしくお願いします.

僕は定期的に自分の内側に入り込んで,自分と向き合うことがよくあるのだけれど,今回は新年ということもあって,今年をどう生きるかの誓いを立てるために,改めて自分と向き合ってみた.そうして湧き出る好奇心のままに行動してみたら,新たな自分と出会えた話.

2019年は自分を解きほぐしていく1年だった

2019年は自分に素直になる努力をした1年だったと思う.無意識のうちに閉じ込めていた自分を再び解放して,「好きなものってなんだっただろう.好きじゃなくなったものってなんだっただろう.どうして好きじゃなくなったのだろう.」と自分に問いかける1年だった.そうすると思ったよりも結構自分の本心を閉じ込めていることに気づいた.

結局のところ,自分を自分で無価値だと見做していたことが多かったように思う.誰かの役に立たなければ無価値だし,誰かから評価されなければ無価値だと思い込んでいた.そうなると誰かに従属していく人生を生きることになるし,僕の本心はそれに抵抗を持っていたために,行動と心がちぐはぐで空回りしていた気がする.それを解きほどいていくのが2019年だった.

2016年に前職へインターンした時にメンターをしてくれた人が,最後にくれたアドバイスがある.「自分を許すことの本質は相手に期待しないこと」,「相手に愛してもらわないと自分には価値がないという思い込みをやめる」.この年末にたまたまEvernoteを探っていると出てきたメッセージだった.これが未だに突き刺さるメッセージだった.僕はまだここから抜け出せていないみたい.

それは実感として残っている.僕は改めて自分の好奇心や趣向と向き合った結果,アートが好きだと思った.音楽が好きだし,絵画が好きだ.自分が美しいと思う音楽を作ってみたいし,自分の中にある美しい景色をパースペクティブに落とし込みたいと思ってきた.しかし,それができないことに対する失望感が満ちていたように思う.きっと練習すればできるのにしなかったのは,前述する「他人の役に立たないと意味がない」という思い込みに囚われていたからだろう.

さらに気づいたのは,僕はアートが好きであるのと同じくらい,テクノロジーが好きだし,サイエンスが好きだ.1月1日に思い立って量子力学の勉強を始めたのだが,シュレディンガーの波動方程式を解いてトンネル効果の現象を数式から導き出せた時はすごく心が躍った.大学編入の勉強をしていた時に物理の問題集を解いていく瞬間がすごく好きだったことを思い出した.そういえば,電磁気学の勉強をするのも好きだった.高専時代に教授の居室のドアを叩いて質問しにいって,わかることが少しずつ増えていく瞬間が最高に楽しかった.

結局のところ,僕はアートが好きだしテクノロジーが好きだ.その2つをこれからも続けていきたいし,融合させていきたい.そうやって人々の情動を動かすものを作れたら幸せだ.そうやって考えていくと,やっぱり僕はメディアアートをやりたいんだと思う.それはまるで誰かの真似っこで,猿まねを続けているみたいで少し嫌なのだが,自分の本心と向き合った結果だから,きっと猿真似ではないと思いたい.もっとも,他人からは猿真似に見えるのだろうけれど.

2020年は自分の価値観を追求する

「アートもするし,サイエンスもする.」というのが僕の行き着いた答えだった.とにかく全部やる.それも全て本気でやるという気持ちだ.10歳の頃から続けてきたプログラミングはなんだかんだ今でも好きだし,高専から始めた電子回路も好きだ.座学でしか勉強していないけれど,電磁気や波動も好きだ.大学から前職にかけて学んだ機械学習も好きだ.さらに,絵を描くことも好きだし,音楽を弾くことも,歌うことも好きだ.3DCGのモデリングすることも好きだし,ゲームを作ることも好きだ.そうして人と触れ合っていくことも好きだ.全部やりたい.

多分これを言うことを恐れていたんだと思う.なんでもやる,大事なんだ全部って言うのも聞こえはいいが,見方をかえれば器用貧乏だし,どっちつかずの人間という引け目を自分で感じていたのだと思う.でも,これこそが僕の個性だ.自分を許すことの本質は他人に期待しない.他人にどう見られるか気にするだけ無駄だ.そうやって自分にしかない価値感を掘り下げていった先に何かあるのかもしれない.

一説によるとこれから再びルネサンス時代がやってくると言われている.ルネサンス時代にあらゆるアートやサイエンスをしていた人物といえば,あのレオナルド・ダ・ヴィンチだ.アートとサイエンスに造詣を持っていて,建築や流体力学,音楽にも精通していたレオナルドは,まさに僕のロールモデルだ.

決して何者にもなれなかったとしても,自分の価値観を掘り下げていった先には誇れる何かがあるんじゃないかと思う.そんな決意を決めた.

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