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The Beatles アルバム『 A Hard Day's Night 』の訳



1.  A Hard Day's Night


ずっといそがしい、ひるがよるまで続いてる。
ぼくはまだ働いてるよ、いぬコロみたい。
ずっといそがしい、ひるがよるまで続いてる。
ぼくはきっと寝ながら立ってる、棒クイみたい。
でも、おうちに帰れば、
君がぼくをちゃんとさせてくれる、
そうわかってるんだ。

君は知ってるでしょ、ぼく一日中働いてるんだ。
で、君はお金を得て、君のものを買うんだ。
で、ぼくには君の言葉が値千金。
「あなたって、何でもくれるのね。」
で、天上天下、ぼくが嘆く理由はありもしない。
で、ぼくは、君を君の好きにさせる、だって、そうすると、
ぼくは機嫌がよくなるって、君は知ってるもんね。

おうちに帰れば、
何もかもがあるべき様にあるように思える。
おうちに帰れば、
君はぼくを抱きしめてくれる、きつくきつく。   



 

2.  I Should Have Known Better

 
女の子が君のようだったのを知らなかったなんて僕はばか。
だから、僕は何も愛さなかったんだけど、今は、
愛するんだ、僕は、愛するんだ。 

へえ、ほお、キスってこんなだったんだ、
たぶん、僕にだけだね、 
わかる? わかる? 

今までにちょっとしかわかってなかった僕はばか。 
これが愛だね、君はもっとくれる気だね、 
もっと、もっと、愛してくれるんだね。 

僕が、君を愛してるって言うと、 
君は、すぐに、君も僕を愛してるっと言う。 
僕が、君に僕のか、か、彼女になってとお願いしたら、 
君は、すぐに、君も僕を愛してるって言うんだ。 




3.  If I fell 


今、もう、私が貴方と恋仲だと言われるのなら、
貴方は誠実にいてくれるでしょうにね、
はっきりして下さるか知ら? 
私は、前にも、恋したことはあるの、 
それで、恋は手を握るだけじゃないって、
もう、知っているんですもの。 

これから、私が貴方に心を通わせるとしたら、
それは、
もう、最初から、貴方があの娘よりも私を愛するつもりだって、
確信した時よ。 

これから、私が貴方に頼るとしたら、貴方、 
逃げたり隠れたりはして下さいません様に。 
これから、私が、あの娘と同じく、貴方を愛するとしたら、 
貴方、私の矜持を傷つけたりはして下さいませんことよ、あの娘の様に。

だって、私は耐えられそうにないのですもの。 
この恋が、軽薄な浮気でしたら、私、
泣いてしまうでしょうね。 
ああ、貴方には分かって欲しいの、私、
どうしても貴方を愛したかったの。 
でも、あの娘が、私たちが恋仲だと知ったら、 
きっと泣いてしまうわ。




4.  I'm Happy Just To Dance With You 訳 


そうなるのはこのダンスがひと回りする前だね、 
そう思うよ、ぼくが君をとっても好きになるのはね、 
だって、君と踊ってて、ぼくはこんなにうれしいんだもん。 

キスしたり君の手を握りしめたりはしたくないさ、
変だけどね、しようとして分かったんだ。 
まちがいないね、他にしたいことないもの、 
それはさ、君と踊ってて、ぼくはこんなにうれしいんだから。 

君を抱きよせたり、抱きしめたりはしなくていいさ、 
ただただ、一晩中、君と踊っていたいんだ。 
他にしたいことって、この世にぜんぜんないよ、
それはさ、君と踊ってて、ぼくはこんなにうれしいんだから。 

君と踊る、それだけだよ、ぼくがしなくちゃいけないのは。 
このダンスがひと回りする前には君をとっても好きになるって思うよ、 
だって、君と踊ってて、ぼくはこんなにうれしいんだもん。 

誰かが来て、ぼくに代わって君と踊ろうとしたら、 
そっちには向けないって格好をしておこうよ、ぼくたち。  



5. And I love her 訳


自分の愛情のすべてをあの娘に注ぐんです、
それが僕のすることのすべてなんです、神様。
神様、もし、あの娘をご覧になっていらしゃったら、
きっと、慈しまれたに違いありません。 
僕はあの娘に恋してるんです。 


あの娘は僕に何でもしてくれるんです、
それもやさしくです。 
恋人がする様なキス、
あの娘は、それを僕にしてくれるんです。 
だから、僕はあの娘が好きなんです。 


僕たちの愛の様な愛、
それが絶えるなんてないんです。 
神様、 
お側に居る限り、あの恋は絶えないんです。 


輝きは、きらめく星にあるんです、そして、
翳りは、空にあるんです。 
僕の愛が終わることがないってことは、 
僕には分かっていることなんです。 
だって、僕はあの娘を愛しているんだから。




6. Tell Me Why  


父親が嘆く。 
「泣いていた訳を言ってごらん、 
本当の訳を言わないとだめだよ。」 
「そうだろう、父さんが得たものは何でもお前にやったろう、 
なのに、お前は父さんを一人ぼっちにして行ったんだね。
父さんはお前にそんなひどい仕打ちをしたかい? 
今の父さんは、頭を抱えて嘆くだけだよ。」 


母親が嘆く。 
「泣いていた訳を言ってちょうだい、 
本当の訳を言わないといけませんよ。」 
「母さんが何か嫌なことを言ったりしたりしたのかい、
そうだったら何だったか言ってちょうだい、きっと謝りますよ。 
お前が何も言ってくれないと、母さんはどうしようもないよ。 
ただただ、涙を目に溜めるばかりだよ。」 


恋人が慄きながら告白する。 
「どうして泣いていたか言ってよ、 
僕は本当の訳を知りたいんだ。」 
「跪いてお願いするよ、 
君は僕の願いを聞くだけでいいから、 
ほかに僕にはどうしようもないんだ、 
もう我慢できないんだ、それほど僕は君に恋してるんだよ。」 




7. Can't Buy Me Love  


「おかねじゃ、わたしに愛を買ってくれるなんて出来ないわ。愛なのよ。 
おかねじゃ、愛を買えないのよ。」 


「ねえ、彼女、ダイヤモンドの指輪を買ってあげるよ、 
それで、君の機嫌は直るだろうね。」
「いやよ、わたし、おかねってちっとも好きじゃないもの。 
あなた、おかねじゃ、わたしに愛を買ってくれるなんて、
出来やしないのよ。」 


「君にあげなきゃいけないようなもの、何でもあげるよ、
それで、君も僕を愛してるって、言ってくれるよね。 
上げるようなものは、あまり持ってないかもしれないかも、
でも、持っているものは、何でも上げるからさ。」
「いやよ、わたし、おかねってちっとも好きじゃないもの。 
あなた、おかねじゃ、わたしに愛を買ってくれるなんて、
出来やしないのよ。」 


「おかねじゃ愛は買えない、って、みんなが教えてくれるわ。
あなた、いやよ、いや。おかねじゃわたしの愛は買えないのよ。」


「君がダイヤモンドの指輪は要らない、って言うの、
僕も納得したけれど、 
それなら、君が欲しいと言う、
お金で買えないそんな何か、それを教えてお呉れよ。」
「いやよ、わたし、おかねってちっとも好きじゃないもの。 
あなた、おかねじゃ、わたしに愛を買ってくれるなんて、
出来やしないのよ。」 


「いやよ、わたし、おかねってちっとも好きじゃないもの。 
あなた、おかねじゃ、わたしに愛を買ってくれるなんて、
出来やしないのよ。」   




8. Any Time At All  


( 一つのリフレイン[コーラスというよりジングル]。二つのヴァース。ブリッジには歌詞がなくギターとピアノの演奏。 )  

いつでもいいんだよ、
ぜんぜんかまわない、 
いつでも平気だから、 
君は呼べばいいだけ、 
そしたら、ぼくがそこにきっと現れるよ。 


ねえ君、恋する相手にちゃんとした人がいるんじゃないかな、 
だったら、ぼくの瞳のおくをとっくり見てよ、 
ぼく、君のそばに行くから、それで、君にははっきりわかるからね。 
君はくやしくって悲しいのかもしれない、ぼく、本気で君と同じ気持ちになるよ、ねえ君、悲しまないで、今夜、ぼくをきっと呼んでよね。 


太陽が光を失っていってもね、ぼくが、太陽を輝かせるようにするつもりさ、
ぼくがしないつもりのものなんてないさ、
ねえ君、寄りかかって泣く肩がいるんじゃないかな、
それがぼくの肩だったら、って思うんだよ。 
今夜、ぼくを呼んでよ、ぼくはきっと駆けつけるから。 


(ピアノとギターのブリッジ:駆けつける足音) 
タタタ、タタタ、(飛ぶ)ターン、 
タタタ、タタタ、(飛ぶ)ターン、 
タタタ、タタタ、タタタ、 
(到着して立ち止まる) ドン。   




9. I'll Cry Instead  


こんなに心を乱しているのにはしっかりしたわけがあるんだ、 
ぼくにできたたった一人の恋人がいなくなったんだ、 
すきにできるなら、きょう一日、とじこもっていたいよ、 
ひとりでとじこもるんなんてとんでもない、ただただ、泣くんだ。 


肩に木端をのせてるからな、落としたらけんかだ、 
    木端はぼくの足よりでかいから、すぐに落ちるぞ、 
ひとに会ってもしゃべれそうにもないや、 
おまえらに出会ったら、おまえらをしめっぽくさせてやるさ、 
おまえらをしんみりさせるなんてとんでもない、ただただ、泣くんだ。 


知らないひとらがいるところで泣きたくはないさ、 
じろじろ見られてはずかしいじゃないか、 
なあ、ぼくはちょっと雲がくれするからな、 
でもな、そのうちまた戻ってくるからな。 


でな、ぼくがもどってきたらだ、おまえら、女の子は隠しとけよ、 
ぼくはな、女の子の心臓をひきさきながら世界をまわってくるからな、 
そうなんだぞ、女の子の心臓をまっぷたつにしてやるのさ、 
そんで、おまえらに見せつけてやる、おまえらの知ってる 
    あの気のいいやつがどんなことをするのかって。   




10. Things We Said Today  


ほら、今きみは言ったね、ぼくが死んでしまっても、きっと愛してるって。 
ねえ、今きみは言ったよ、ぼくのことずっと思ってるって。 
       それを、天国のぼくもわかる筈だって。 
ああ、反対に、ぼくがひとりのこされたら、 
きみには側にいるって感じさせて欲しいな、 
そうして、今、ぼくたちふたりが言ったことを思い出すんだ。 


ほら、今きみは言ったね、この世の終わりまでぼくの妻だって。 
今現代、そんなことを言う女性って、見つけられないだろうね。 
ああ、先のことだけど、ぼくたちも惚けてしまうよね、 
     話すことも少なくなるだろうね、でも、深く愛し合ってるよ、 
そうして、今、僕たちが言ったことを思い出すんだ。 


ぼくのことだけれど、ほんとについてるんだね。 
きみがいつも「愛は愛」というのを聞けてうれしいんだ。 
ぼくらはまだ気がついてないのだろうけど、 
もう、愛はここにあるんだよ、もう十分なんだ、 
ねえ、ぼくの妻にすると言うのはね、ただ一人の妻なんだよ。 
ぼくのこと、ずっと愛してよね。 
ぼくたちは、ずっとずっとだよ。   




11. When I Get Home  


おおううああ、おおううああ(雄叫び) 
妻に話せずにいられないことがたくさん出来た、 
わが家へ帰るんだ。  


おいおい、もう帰るところなんだよ、 
妻に再会することになってんだから、今夜は。 
いろんなことに僕は遭遇しちゃったよ、それを妻に話さなくちゃ。 


おいおい、頼むよお、 
ささいなことだろ、時間がないんだ、 
僕には妻がいるの、家で僕の帰りを待ってるの、今夜はね。 


僕が家に帰り着いたら、今夜、 
きっと妻をきつく抱きしめるさ、 
それで、「出たっきりの牛」が帰るまでは妻を愛し続けるのさ、 
これまで以上に妻を愛するって言い切れるよ、 
でもそれも、また戸を出ていくまでのことだけど。 


おいおい、通してくださいよ、 
しなきゃいけないことがたくさん僕にはあるんだから、 
こんなして、君らといなきゃいけない義理はないだろ。   




12. You Can't Do That  


お前に言っとかなきゃなんないことが出来たよ、お前、痛い目に会うだろうな。 あのボイとくっちゃべってるのをまた見つけたら、 
ぶんなぐって伸してやるからな。 
前にも言っただろ。 
女が言う「まあ、あんた、そんなことする人じゃないわ。」 


お前、あのボイとくっちゃべってるのを見たのは二回目だぞ。 
どうしても言わないとな、もう一度だと、それは「罪」だぞ。 
お前をぶんなくって伸してやらないといけないみたいだ。 
前にも言っただろ。 
女が言う「まあ、あんた、そんなことする人じゃないわ。」 


おれがお前を恋人にしたもんだから、 
みんな、色を失っていたけどな。 
けど、お前がどんなだか気付いたら、 
みんな、おれを鼻で笑うな。 


たのむから、聞いてくれ。お前、おれの恋人でいたいだろ。 
もう怒り出しそうなんだ、平気でいられなくなりそうなんだ。 
お前をぶんなぐって伸してしまうかも。 
前にも言っただろ。 
女が言う「まあ、あんた、そんなことする人じゃないわ。」    




13. I'll Be Back 


 少年ファンは、意中の乙女に思いを告白しようと、ギターを抱え、パブロ、ホルヘ、リンゴを付き添いにして、乙女の窓の下に行く。求愛の歌を歌い断れると、辺りを一回りしてまたやって来て歌う。  

ぼくの告白に君がお断りって言ったら、ぼくは行くけどね、 
わかっているだろう、僕はまた来るって。 
だって、ぼく、さっき「さよなら」って言ったばかりなのに、
ほら、もう戻って来てるでしょ。 


ぼくは君を好きなんだ、それだけね、君を望んでいるのはこのぼく、 
そうなんだよ、君を望んでいるのはこのぼくなんだ、おほう。   


ぼくのことすげなくしないで、 
もうちょっと考えてみてよ。 
今度はね、ありのままのぼくを見てもらうよ、 
気取ったりはもうしないんだ。 


ぼくは君がきっとわかってくれると考えてたんだ、 
ぼくが君を避けるようにしてたのは、 
ぼくにきっとそうしてほしいと君は望んでると思ってたから、 
でも、思ってもないことがあったよ、おほう。 


ぼくのことすげなくしないで、 
もうちょっと考えてみてよ。 
今度はね、ありのままのぼくを見てもらうよ、 
気取ったりはもうしないんだ。 


もういかなくちゃね、でも、君から離れたくはないんだ、 
ぼくが離れたくないって、君はわかってるだろ、おほう。 

 



The Beatles アルバム『 Beatles for Sale 』の訳 →


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