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【読書記録】完売画家

▼読了図書

『完売画家』 中島健太 CCCメディアハウス


▼感想

画家やアートは魔法でも使う特別なものと思われがちだけど、そんなことはない。

作り手視点で言えば、どうなりたいかというビジョンと、そこに向けた地道かつ持続的な努力、そしてプロとして生きていくための戦略が必要。

見る人の視点で言えば、「自分はこの作品が好き」と言えるものが1つでもあればOK。

「絵描きは食えない」は、業界と本人の刷り込みであるという観点から、いかにして著者が"完売画家"として今を生きているかを著した本です。

基礎の大切さや、セルフプロデュースの妙、業界を知り・顧客を知る事の必要性、仲間づくりの意味など、MBAで学んでいることと一直線の内容が多かったので、是非おすすめしたい一冊です。

▼ぐっときたフレーズ

・誰よりも最初に、自分自身が「自分は画家である」と認めてあげなければ、誰かが後付けで認めてくれることはありません。

・絵具は捨てた分だけうまくなる

・小松美羽さんは、自分で日本のマーケットを切り離して、世界を転戦して、海外マーケットのルールを理解した今、戦い方を覚えて、戦えるようになってきている。

・仲間が出来て一番よかったのは、「泳ぎつかれたときや、溺れる恐怖に打ちのめされそうになったおき、一人で抱える必要はない」という安心感ができたこと。

出典:『完売画家』

ところで、この本の中には日本のマーケットではなく、海外で成功を収めている人物として「小松美羽さん」というアーティストにも触れられます。

台湾など海外の評価が高く、大英博物館にも作品が永久所蔵される程の凄い方なので、もっともっと日本での知名度が上がってもよいと思います。

▼小松美羽さんの記事
https://forbesjapan.com/articles/detail/31835/1/1/1

                  出典:https://forbesjapan.com/articles/detail/31835/1/1/1

実は先日、小松美羽さんのトークショーにも参加してきました。
「祈り」に対して純粋に、真摯に向き合われており、”絵を描かせていただく””祈りをさせていただく”等、いただたく"という言葉を多用されている謙虚さに胸を打たれました。

また、ペインティングされている時の狂気的とも言える表情と、普段の柔和で美しい表情のギャップがとても印象的でしたね。

個人的には小松美羽さんを発掘し、ここまでのアーティストに育て上げた(もちろん、小松さんが持つ元々の力を前提としてですが)プロデューサーチームについても興味津々でした。いつか、お話を聞く機会があったらと思います。

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