おいしい学校
ぼくは、学校がだいすきだ。
先生とともだちに会えるから。
でも、きょうは学校はおやすみ。つまらないな。
ぼくは、自分のおへやで、ひますぎて先生とともだちのかおをうかべる。
なかよしのよしこちゃん、なにしてるかな。
先生はいつもきれいだな。
そこへ、おかあさんがやってきた。
「3じのおやつのじかんですよ。」
ぼくは、いそいでいすにすわった。
チョコレートクッキーがあった。
おかあさんのてづくりのこれはとてもおいしい。
オレンジジュースものんだ。
しぼりたてだ。
ぼくは、このじかんがいちばんすきだ。
いつもそうおもう。
このじかんに、先生とよしこちゃんたちがいたら、たのしいな。
ぼくはふと、学校におかしがたくさんあればいいのになとおもう。
「おかあさん、学校がおかしの学校ならいいのにとおもうんだ。よしこちゃんたちや先生とたくさんのおかしがあったらぼくうれしいんだ。」
「それはたのしそうね。おかあさんもおもったことあるわ。でもね、げんじつはむつかしいね。」
ぼくは、おかあさんの”げんじつ”というのがわからなかったけど、むつかしいといわれて、しょんぼりした。
チョコレートクッキーをたべおわったぼくは、すこしおこって、ぼくのおへやにもどった。
なにがなんだかわからないで、おこっているうちに、うとうとしてきた。
「ねむくなっちゃった。おひるねを、、、。」とつぶやいているうちに
ゆめのなかにはいった。
きがつくと、ぼくは学校のぼくのうわばきが入っているげたばこのまえでたっていた。
「あれ、ぼくのおへやはどこ、、、。ゆめかな、、。」
おかあさんがいつもしているのをまねして、ほっぺをつねってみた。
いたくない。ということは、なんだっけ。
すると、あまいかおりがしてきた。
ぼくは、かおりにさそわれるまま、学校にはいった。
ぼくのお教室にいくと、そこはおかしの山で
絵本でみるおかしのおへやだった。
びっくりすぎて、いくらかぼっとたっていた。
ようやく、あたりをみると、お教室の真ん中で先生がチョコレートを食べていて、よしこちゃんはまどのそばで、キャンディーをぱくぱくしていた。
みんなも、ケーキやドーナッツをぱくぱくしていた。
ぼくにきづいたよしこちゃんがぼくのそばにきて、
「じゅんくんもおかしたべよ。おいしいよ。」といった。
じゅんくん、ぼくのなまえだ。
まだ、びっくりだけど、ぼくもだいすきなおかしを食べることにした。
そして、のどがかわいて、どうしようかなと、とりあえずろうかにでると、となりのクラスの子がみずのみばにいた。
その子はコップにそれをそそぐとその子のクラスにもどった。
そのとき、ちらっとオレンジいろのみずがみえた。
あれは、なんだろうか。
ぼくもそれをそそいでみた。それから、のんでみた。
ぼくの知っているオレンジジュースだった。
ほかのみずのみばにいってみると、きいろのみずだったり、あかいろだったり、いつもとちがう。
ぼくはさっきからおどろいてばかりだ。
どれくらいのじかんがすぎたかな。おなかがいっぱいになってきた。
ぼくのまえにあるだいすきなチョコレートクッキーだけたべておしまいにしよう。
ぼくはチョコレートクッキーをかじろうとしたとき、ぼくは目をあけた。
ぼくはぼくのおへやにいた。どうやら、ゆめのなかにいたみたいだ。
なんてたのしいゆめだったのだろう。またみれないかな。
おかあさんは”げんじつ”はむつかしいといったけど、
いつか、自分のおかしをもってきてお教室でたべてみたいな。
それならできるかな。むつかしいかな。
そうなったらうれしいな。