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ハゲタカジャーナルの定義

先日,ハゲタカジャーナルの話題をジャーナルクラブで取り上げました.

なかなか知られていないようですので,解説しておきたいと思います.

Natureのハゲタカジャーナルに対するコメントも併せてお読みください.

https://www.nature.com/articles/d41586-019-03759-y


ハゲタカ/捕食/略奪的ジャーナルの定義

「略奪的ジャーナルおよび出版社とは,学問を犠牲にし自己利益を優先する団体であり,虚偽または誤解を招くような情報,最善の編集および出版慣例からの逸脱,透明性の欠如,および/または積極的で無差別な勧誘法を特徴とする」


ハゲタカジャーナルは学術誌を装い科学を汚染する非倫理的な雑誌または出版社です.

彼らは,著者からの掲載費用を目当てに,査読無しでどんな論文も掲載します.

「査読」は学術誌にとって大変重要な部分です.

論文(研究)には様々なクオリティがあります(これについてはまた別の機会にお話します).

あまりクオリティが高くない研究(論文)は,インパクトファクターが高い(質が高い)雑誌に掲載されることはありません.あまりにレベルが低いと,そんなにインパクトファクターが高くない雑誌でもリジェクトされてしまいます.

その学術誌の編集者や査読者は,投稿された論文が世界に発信するにふさわしいか,その雑誌に相応しいか,倫理的,専門的,科学的観点をもって吟味をします.

うっかり間違って,科学的,倫理的でない論文を掲載すれば,その雑誌の信頼性が落ちてしまいます(小保方氏のことを思い出します).

どんな論文もアクセプトしてくれるのが,ハゲタカジャーナルです.

彼らの目的はお金のみ.それが盗用であろうがねつ造であろうが,構わないのです.

彼らは毎日,営業メールを研究者たちに送りつけます.

写真のように,「Get me off Your Fucking Mailing List (クソメーリングリストから私を外せ )」って繰り返し書きたくなるのもわかります.この写真の論文は,見事にハゲタカジャーナルにアクセプトされております.

査読無論文がそれらしく世界に紛れ込んだ結果,どんなことが起こるのか・・・また次回お話したいと思います.

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