妊婦、凪のような心

こんにちは、まいもんです。

現在、10月14日の午前3時半。
妊娠週数は37週です（予定日は40週目の日です）。

今日、計画分娩のための入院をします。
（入院といってもなんらかの危険からくるものではなく、人為的に陣痛を起こして出産を進める計画無痛分娩のためで、妊娠初期から決まっていたものです。お腹の人の成長具合に合わせて、予定はちょっと早まりました）

3月に妊娠がわかってから、7ヶ月あまり。

思ったより全然ちょろかったつわり期に、思ったよりはるかにつらかった安定期、そしてあらゆるマイナートラブルに見舞われた後期を経て、おそらく今週中には妊婦を卒業することになります。

卒業にあたり、少しだけ今の心境をふり返っておこうと思います。

メンタル超安定ライフ。
「妊婦メンタル」や「マタニティブルー（正確には、マタニティ・ブルーズというらしい）」という言葉があるように、妊娠中の女性はホルモンバランスの変化や体調の変化、これまでできたことができなくなることへのストレスなどから、心の状態がやや不安定になるといわれています。
実際に、わたしがSNSでつながっている何人もの妊婦さんたちも「普段なら何でもないようなことで落ち込む・涙が止まらない」「出産への不安や恐怖で眠れない」「夫の言葉をネガティブにとらえてしまう」など、メンタルに不調をきたしている人が多くいました。
わたしも妊娠前、そうしたエピソードを聞くにつけ「夫のことを嫌いになるかもしれない」と不安を抱えていました。

そして、妊娠を終えようとしている今。
おそろしく心は穏やかです。もう、自分でもびっくりするくらい……。

まさに凪。

もともと感情的になりやすいほうで、期待通りに行動してくれない夫に対して高圧的な態度をとったり、客観的に「それモラハラじゃん」と思われるような言葉を投げつけることも多く、妊娠なんてしたらもっと悪化するのでは……と思っていて、夫にも「妊娠したらやばいと思う、すまん」と宣言していました。

が、ふり返ってみると喧嘩の回数は妊娠前よりも減り、「うちの夫はなんてできた夫なんだ……」と手を合わせたくなる日々。
体調に波はあるものの、メンタルはとても安定していたように思います。

これはひとえに夫のやさしさによるものなんだと思っています。
「なんで自分ばっかり」とわたしなら言いたくなるような家事をこなし、体調の悪いパートナーを気遣い、パートナーに寄り添った生活を送る。
なんの被害者意識もなく、彼はこの7ヶ月をともに過ごしてくれました（まじで感謝……！！）。

妊娠中と産後にやられたこと、やってもらったことは絶対に忘れないといいますが、これも本当だろうな……。絶対に忘れないと思うし、うちの夫はとんでもない「アタリ」だったんだと交際6年、結婚4年にして実感しました。

出産への恐怖はないの？
それも考えてみました。エコー写真に表示される「BPD（胎児のだいたいの頭の大きさ）」の数値と、目下の日に日に大きくなるお腹を眺めながら「このサイズ感ならまだ産めそう」「そろそろ無理そう」と感じていた安定期以降の日々。

「鼻からスイカ」「全治3ヶ月の交通事故レベルのダメージ」「会陰切開（赤ちゃんが通りやすくなるように、お股をジョキっと切ること）」「男性は出産の痛みを経験すると死ぬ」……。出産にまつわるいろいろな"痛み"の情報は、出産を経験していないわたしたちを震え上がらせるに充分でした。

が、わたしはただただ「なんとかなるっしょ」とか「どうにでもな～れ」と思って、日々のんきに過ごしていました。
SNSにはいろいろな人が自らの出産を記録した「出産レポ」なるものが流れてきて、それを読むこともありましたが、これもまた人それぞれすぎるのと、やっぱり経験していないことなので「なるほど、全然想像つかん」のでした。

無痛分娩を選択したから、ということもあるのかもしれないけど、例えば10代や20代のころに漠然と抱いていた「出産なんかしたら死ぬ」という恐怖はどこかに消えていることに気づきました。すごく不思議なことに、まさに出産を間近に控えた今が、一番穏やかな気がします。

もちろん実際には陣痛も途中までは麻酔なしで経験するのでめちゃくちゃ痛いんだろうし、何があるかはわかりません。これだけ医学が進歩しても出産で死ぬ人はいるし、帝王切開というさらなる恐怖への道が開かれるかもしれません（じつは前々回の健診で突然逆子になっており、このままいくと帝王切開になると言われていました。幸い前回の健診ではなにごともなかったかのように元に戻っていて、当初の計画通り無痛分娩で産むことに。ほっ）。

……というような、入院前夜の気持ちでした（当日の未明だけど）。
長いようであっという間だった7ヶ月、まだまだふり返りたいことはあるので、産んだら元気に帰ってきたいなと思います。

【今日のまいもん】

「臨月に焼肉を食べると陣痛がくる」というジンクスがあります。それにあやかるというか、安産祈願みたいな気分で夫と焼肉を食べに行きました。ここのカルビが最高なんや……。