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子どもをむかえる覚悟なんてできてないぞ

一人っ子で、周りに小さい子がいるという経験をあまりしなかったためか、子どもが苦手でした。
小柄だし痩せ型だし、子どもを産むなんてわざわざ死ぬようなものだと、10代のころには思っていました。
でも結婚願望だけは一人前にあったり、まぁいつか子どもを産むものだと思っていました。もしくは養子を迎えるなどして、何らかの形で育児に臨むのだろうと。

こんにちは、まいもんです。

妊娠について本格的に考えるようになったのは去年(2019年)の春頃。結婚したのは2016年の春で、挙式が秋だったことを考えると少し、いやかなりゆっくりめかもしれません。
すぐに妊娠を! とならなかったのは、経済的な理由や仕事の安定性の面から、今はまだ早いかな、と漠然と考えていたためです。

2019年の夏に「これはもう『お金が』などと言っててもどうにもならない。できたときに覚悟が決まるはずだから、そのときになんとかするしかない」と避妊をやめました。

もし妊娠しなかったら?
不妊治療は考えていませんでした。そんな経済的余裕はそれこそなかったし、できなかったらできなかったで夫となら二人で楽しくやっていけるだろう、という気持ちでいました。
幸い、親からの孫プレッシャー(結婚した子ども夫婦に対して、孫はまだ?など期待=プレッシャーをかけること)もなく、比較的順調な生理周期に合わせて排卵日を予測し、タイミングをとる…という方法で半年後、2020年の冬に妊娠し、胎児の発育としては順調な妊娠生活を送っています(体調や自身のパフォーマンスは妊娠前の7割がいいところ、といった感じ)。
全く苦労しなかったか、といえばもちろん半年間はムダ撃ちをしていたことになるので「もしかしたらどちらか・どちらもに原因があって妊娠しないのではないか」という不安は常にあったし、次でダメなら不妊の検査を受けようと考えることもよくありました。実際に、タイミング法は半年が目安と聞くこともあり、この周期(妊娠した月)でダメだったら、病院に行くことを考えていました。
子どもをもたない、二人の人生を考えるにしても、早いにこしたことはないからです。

母性っていつ芽生えるの?
さて、よく男性は子供が生まれるまで父性がない、女性は妊娠がわかったときから命の存在を実感するから母性が爆発する、なんて言われますが。

私見を述べると、そんなことはほとんどありません。
いや、もちろんお腹に子どもがいることはわかっているし、「守りたいこの命…!」と思うくらいにはいとおしいのですが、なんというか、生まれてからのことが全く想像できていないというのが正直なところです。
お腹の中に今いるこの生き物はとてもかわいいのですが、実際にこの世界に生まれてきた後の生き物についてはどう思うかわからない、んです。

そして、自分の体の変化についていくのが精いっぱいで、ベビー用品をあれこれ選んだりというイベントはまだ楽しんでいません。

何よりも、まだ何があるかわからないから。
妊娠の経過にはいくつもの「壁」があり、妊婦はこれをひとつずつクリアして妊娠生活を送っていきます。

胎嚢確認…受精卵が子宮内に正しく着床しているかどうか(卵管などに着床してしまう「子宮外妊娠」が起きていないか)を確認する
心拍確認…受精卵が順調に発育し、胎児の一歩手前の「胎芽」となって心拍が動き始めているかを確認する
9週の壁…初期流産が最も多いのが9週まで。染色体異常による器官形成の失敗などによって胎児の心拍が停止することがある
12週の壁…胎盤が完成する目安。胎盤から酸素や栄養を得られるようになっている(体の各器官が正常に機能する)かどうか
22週の壁…「流産」と「早産」の分かれ目。22週を過ぎると、何らかの理由で生まれてしまっても命を救える可能性が高まっていく

現在妊娠19週のわたしが知っている「壁」はこれだけ。おそらくこの先にもいくつかの壁があるはずです。
例えば35週頃までに逆子が直らないと帝王切開を検討するとか。

わたしは今確かに妊婦です。
でも、まだ子どものことを「一人の人間」だとは思えていないというのが正直なところです。

子どもがずっと苦手だったというのも大きく影響していると思います。
小さな子どもが近くにいるという経験がほとんどなかったことも関係あるでしょう。
もしかしたら、一人っ子で自分の選択ややりたいことを不可抗力によって制限された経験がないことも、関係しているかもしれません。
夫と二人で出かけたり、一緒に過ごすのが何よりも楽しいし、もっといろんなところに行きたいなという思いもあります。

近い将来、この夫との間に、子供がはさまるという未来予想図。
夫婦で子どもの世話をし、育児をしていくという未来予想図。
まだ、ぼんやりしたままです。

そんな妊婦もいるということでひとつ、お許しいただきたいです。

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