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「選ばれる理由」のつくり方

毎日は選択の連続。

着るもの、食べるもの、行く場所、会う人。
過去の選択の積み重ねの先に、今があり、これからの選択の先に未来がある。

大変であり、楽しみの一つでもあったりします。

「選ぶ」基準ってなんでしょう。

「好きなもの」「安いもの」「人に勧められたもの」「価値観が同じもの」
選ぶのには何かしら理由があります。

一方で「選んで欲しい側」、つまり商品やサービスを提供する側にまわったとき、「どうしたら自分の商品(サービス)を選んでもらえるか」に頭を抱えます。

その選ぶ側と選ばれる側をつなぐ接点、これがPRの仕事のひとつです。
この視点から、最近私の身近で起こった素敵なストーリーを紹介したいと思います。


消費者と企業をつなぐもの

この前、日本が誇るブランド牛である仙台牛をお取り寄せしました。
普段はあまりスーパーで牛肉を買うことがない私ですが(笑)、購入のきっかけは宮城県登米市で繁殖農家をしている子から連絡があったのがきっかけです。

「福井さん、うちからお婿にいった牛が仙台牛になって販売しています〜。もしよかったらぜひ食べてみてください♪」

連絡をくれた彼女は繁殖農家といって、繁殖用の母牛を飼育し、子牛を産ませ、子牛を生後8~10カ月まで育てて子牛市場に出荷するのがお仕事です。そして、その子牛市場で子牛を購入し、20カ月程度肥育して食肉処理施設に出荷するのが肥育農家さん。

彼女が育てた子牛が肥育農家さんのところを経て、立派に仙台牛となったとのことで、迷いなく、しゃぶしゃぶ用の仙台牛を購入しました🐃

理由はいくつかあって、具体的には

・毎年、宮城県登米市でいただく仙台牛の肉寿司やカルビが本当に美味しいから。
・Uターンして繁殖農家を継ぎ、一生懸命がんばっている彼女を応援したいから。
・旦那さんの転職祝いに。

こんな感じでした。
数日後、クール便で届いたお肉に同封されていた一冊のフォトアルバムに、私の心は奪われました。

「ぼくのおいしいの向こう側」

そのフォトアルバムを開けると、

「ぼくのおいしいの向こう側 〜萩(しゅう)のものがたり」とありました。

アルバムの表紙

萩(しゅう)は彼女が取り上げた子牛。

生まれてから、彼女がどんなに愛情込めて育てたのか。
その子を市場に出荷した時のこと。
その後も肥育農家さんのところに通って萩(しゅう)の成長を見守り、お肉になるまでの物語。

そして、私たちの食卓に届くまでの過程と想いがギュッと凝縮された1冊のアルバムでした。

しかも「〇〇ちゃんへ」と娘たちに語りかけてくれていて、その世界観に娘たち引き込まれていきました。

他にはない最高の食育ですし、もうその内容にも、手間暇かけてくれたことにも感動したんです。

いうまでもなく、お肉の美味しさもあって600gの仙台牛はあっという間に無くなりましたw

意識が変わり、行動が変わる

「食品と安全」は消費者にとっては非常に関心の高いテーマ。

最近は、スーパーにも「私がつくりました!」と生産者さんの顔が見える野菜も増えましたよね。でも、顔を出せば安心するというわけでもなくなっています。

本質は、自分たちのビジョンやミッション、仕事への姿勢をどう共感してもらうか。

そして、「人に行動してもらうこと」は広報のゴールでもあります。

これは、決して簡単じゃありません。
行動を起こしてもらうには、意識を変えなくてはいけないからです。

では、どうしたら意識を変えられるのか。

私は、「コミュニケーションの蓄積」でしかないと思います。

消費者の立場にたって、自分たちの想いを「伝わる」ように伝えること。

一朝一夕では人の意識は変わりません。

だからパブリシティで「信頼」を得ることも大事だし、日々のSNS発信で共感してくれる人に情報発信することも大事です。

そういう蓄積があって、はじめて人は「行動する」と決断します。

そして、今回の仙台牛のように「彼女が育てた牛肉だからまた食べたい」となり、私は上顧客になるわけです。

私は、皆、「選ぶ理由」を求めていると思っています。
だから、「選ぶ理由」を与えることが事業者の役目であり、それこそ広報の力を発揮する場所だと思っています。

そんな視点で、事業の広報を考えてみてください。
自分たちが言いたいことを言うのではなく、相手の立場にたって「伝わる」ことを意識してくださいね。

最後に、私が尊敬するUターンして繁殖農家を継いだ若き経営者である上野まどかさんのインスタはこちら

そして肥育農家であり仙台牛を直接購入できるのは「まとば」さんは←をクリック。
※「ものがたり希望」と明記いただければアルバムが同封されます!
しゃぶしゃぶとサーロインが「萩くん」です。







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