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テニスのセルフジャッジに対する私の見解

テニスにはセルフジャッジという制度があります。他競技の方からすると珍しいかもしれません。セルフジャッジをどう受け止め、どのようにその制度と向き合いながら成長するか、私なりの見解を書きます。今実際にコートで戦っているジュニアに是非読んでもらいたいです。

セルフジャッジとは

まず初めにテニスに馴染みのない方もいると思うのでセルフジャッジについて触れます。

テニスにはセルフジャッジという制度があります。プロの試合では滅多にないですが、ジュニアから学生までの間はほとんどセルフジャッジで試合が行われると言っても過言ではないです。

セルフジャッジにおいては、自分のコートは自分がジャッジする事になっています。つまり相手のボールが入っているかどうかは自分が判断し、自分のボールは相手が判断するということになります。

いかにもズルされそうですよね。(笑)

セルフジャッジの現実

大きな声で相手に聞こえるようにジャッジをコールしましょう。フェアプレーの精神で、わからなかった(入ってるかどうかわからなかった)ボールはin(入ってる)にしましょう。

上記のような言葉を私も昔から幾度となく聞いてきました。

でもね、やるんです。やる子はやるんです。(笑)
これが現実です。

そして人間は精密機械ではないので本意ではなくとも相手に不利なジャッジをくだしてしまう事もあります。もちろん、自分に不利なジャッジをくだしてしまい、「何であの時自信を持ってコールしなかったんだ。。。」となる時もあります。

もうね、歯痒くて仕方ないんです。ましてや自分が日頃から練習した成果であるナイスショットを相手に「アウト〜」なんてふてぶてしく言われた際には怒りが込み上げてきます。。。

もうこのあたりはテニスを競技レベルでやっていたら当たり前に全員経験している事です。

人間性が全面に出るセルフジャッジ

さて、ここまできたらなんとなくテニスのセルフジャッジ制度とその現実が少しご理解いただけたと思います。

まさにテニスはプレーの質だけでなく、人間性の質が全面に出てしまうスポーツなのです。言ってしまえば、ズルが出来るスポーツです。ズルが出来る中で、いかに相手と真っ向勝負し、自分の日頃の成果をコートで出すかがテニスの素晴らしさであり、かっこいい一面だと思います。

とはいえ、皆が勝ちたくてコート上で戦っているのでズルする子もいます。そして、相手にずるいことをされて黙っておくという綺麗事では済ませたくない。。。ですが避けては通れない道。どのよう振る舞うことが賢明でしょうか。

ここで心の強さが試されます。

自分にできることは何かを見極める

影響の輪に意識を向ける。有名な著書「7つの習慣」にも記されている表現です。この「影響の輪に意識」を向けるというのは置かれている状況に気を揉めるのをやめ、自分自身に働きかけることによって、状況そのものを変えることができる。という事を意味しています。

つまり、このセルフジャッジの場合では、既に相手がくだしてきたズルいジャッジを覆すことは不可能に近いです。(大会関係者のロービングが明らかな間違いだとみなして判定を覆してくれた時を除きます)

とすると自分自身が「今」できることに目を向けるしかないのです。なぜならそれにイラついて(私もありました。よく何だこいつ。と思ってイライラが続いてしまう笑)次のポイントを良い気持ち、集中で迎えられなかった場合、ポイントを落としていく可能性が高くなります。それってあまりにも勿体無いですよね。

勝ちたいから相手にズルされてムカつくのに、そのせいで自分のプレーができなくなって負けたらもう最悪です(笑)

ものすごくメンタル的にはタフですが、この状況の中でどうすれば勝ちに一番近づくかという事を冷静に考える必要があります。

また、この状況を強い心でパスしていく強さは、人生においてとても有利に働く力になり得るとも思っています。

まとめ

ここでセルフジャッジと向き合いながらどんなポイントをおさえて、向き合っていくかを箇条書きにします。

①まず第一にズルはしない。ズルをして強くなっていく選手はいません。ズルして勝ってもそれは自分の成長、実力ではないからです。

②相手にズルをされたら、今最善の方法は何かを考える。黙って見過ごせと言っているわけではなく、ルールにのっとって対処する。

③冷静さを見失わない。自分が良いプレーをすることを一番に考える。

④相手にズルをされて負けてもそれを理由にしない。本当にそれだけが敗因かをしっかりと考える。案外それだけが理由でないことが多く、そこに気がとられるとせっかく試合で収穫があったとしても自分で振り返ることができず、せっかくの成長の機会が失われる可能性があります。

スポーツ界では珍しい「セルフジャッジ」ですが、心を鍛え、相手に冷静に交渉をするものすごいトレーニングになります。是非これを読んでくれた方には、成功より成長を念頭に置き、フェアに強くなっていって欲しいです。

読んでいただきありがとうございました!





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