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変わったのは、生活スタイルと猫との関係性

病気になって、変わったことがある。

IgA血管炎を患って以来、ソファに座る時はイスを1脚別に用意して座る場所の前に置くようにしている。そしてソファに体を預けた後、膝から下を用意したイスに乗っける。
ちょうど座いすに座った時のように、足を前に出して出来るだけ足裏を地面に付けないこと。
医師からこの座り方を推奨されて約3ヶ月が経つ。なかなかめんどくさい座り方なのだが、ひとつ良かったなと思う点がある。

猫と仲良くなれたことだ。
ウチには、保護猫として受け入れて一緒に暮らしている「まるお」と名付けた猫がいる。今年の6月で3歳になるのだが、性格がなかなか気難しい。

いまやInstagramなどのSNSを開けば、愛嬌たっぷりの可愛い猫達が山ほどアップされている世の中だ。エサをもらうためにかわいらしく「ニャ〜」と鳴いたり、飼い主にかまって欲しくてわざとイタズラしたり。そんな様子をスマホで毎日微笑ましく見ている。

ただ、そんな猫たちとは一線を画すように、ウチの「まるお」は素っ気ない。というか、親から育児放棄された猫だったので愛され方を知らないのかもしれない。同じ部屋にはいるのだが、隅っこの方でコチラの様子を伺っていることが多かった気がする。

そんな「まるお」が最近は僕がソファに座ると、トコトコとやってきてピョンと足に飛び乗ってくる。ちょうど、ソファと前に置いてあるイスとの中間くらい、僕の体でいうと太ももくらいの位置にやってきてくつろぐ。これが当たり前の光景になりつつある。

普段ベタベタしてくる猫じゃないだけに、この様子を見ることができるのは嬉しい。病気に罹って以来、土日は特に家で過ごすことが多くなったので、猫と一緒にいる時間が増えた。なんとなく、お互いの距離が縮まってきているような気がするのだ。

今日は自分の部屋のソファでごろんと寝転がっていると、普段来ない「まるお」が部屋に入ってきた。行方を見守っていると、隣にやってきてクルンと丸まって一緒に寝てくれた。

おぉ〜、あの「まるお」が。

思わず拍手したくなるくらいの光景だった。

実は「まるお」で、気晴らしになっている部分は多い。今でも外出はあまりできないし、下手したら1週間の中で4〜5日間ずっと家の中のみで暮らすなんてこともある。
周りの人からは「1日中家の中で何してるんですか?」と聞かれることも少なくない。

「…う〜ん、何してるかなぁ」とぼんやり考えた後は、大体「まるお」の顔が頭に浮かぶ。

病気だけど、こうして家にいるのも悪くない。

そんな風に思わせてくれるのは、「まるお」が家にいてくれるおかげなのかもしれない。

いまや定位置となった、僕の体の上でくつろぐ「まるお」

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