朝4時半からの攻防
朝4時半。
頭を「パシン!」と小突かれる。
あー始まった…。
分かってはいるが、まだ眠いのでタオルケットで頭を覆う。それでしばらくはやり過ごせるのだが、タオルケットが暑くなり外すとまた枕元にやってくる。そして、頭を甘噛みされる。
…痛ぇ。
上半身を起こして、枕元を振り返るといつものように猫の「まるお」が鎮座している。
まるおの目的は分かっている。
エサだ。
はいはい、分かったよ。
のそのそと起き出して、エサ入れを探した。
まるおは嬉しそうに足元にきて、身体をすり寄せてくる。カラカラカラ、と容器にエサを入れて床に置くと、勢いよく食べ始めた。
それを確認して、もう一度布団に入る。
だって、眠いんだもの。
30分後。
タッタッタッと近付いてくる足音が聞こえる。
嫌な予感がするなぁと思いながらそのまま目を閉じていると、僕の手に勢いよくじゃれてきた。
腕を噛みながら、後ろ足でガシガシと蹴ってくる。
…痛えってば。
ふと、時間を確認すると午前5時過ぎ。
アンタ、朝早いのよ。
ぼやきながら、窓を開けてやる。
すると、まるおは窓際にうまい具合にジャンプして座った。網戸越しに外を覗くのが好きなのだ。
これが、朝のルーティンとなりつつある。
平日はまだ良い。早起きして損はあまりないような気はする。ただ、土日も同じように起こされるので週末は大体寝不足だ。
時計を見てるわけでもないのに、朝4時半頃にきっちり起こしてくる。ある意味、目覚まし時計に近い。
こんな「まるお」と暮らし始めて、一年が経った。猫を飼うのが初めてなので分からないことだらけだが、一緒にうまく暮らしていきたいと思う。
だから朝も、もう少し遅く起こしてくれるといいんだけどなぁ。
なんて、言っても知らんフリして外を眺めているまるおだった。
(note更新262日目)
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