12,600キロ離れた父を思い、本を読む
床に突っ伏して、本を読んでいる。
小さかったころ、父が「本をたくさん読むといいよ」と言って、2週間に一度図書館へ連れていってくれた。
自分で選んだ本と父が薦めてくれた本、たしか借りられたのは10冊まで。毎回2人合わせて、借りられるだけたくさんの本を借りて帰った。
父が薦めてくれた本は、たしかキュリー夫人だとか野口英世の伝記だったと思う。
図書館から帰ると、リビングのカーペットに突っ伏して、借りてきた本をはりきってたのしみに読んだ。
今、あのときと同じように、床に突っ