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letter|December 17,2021

今日わたしが住んでいる町では、おそらく今季初めての雪が降っている。どちらかといえば、雪の威力よりも風がとにかくすごくて、進行方向に吹いているときは前に進むのをサポートしてくれた。髪は気にできるレベルではなくぼさぼさになった。

推しの結婚報告に驚き、バチェラー4でもパートナーとやいやい言いながらラストまで見守った。さて、でも、結婚っていったいなんだろう。婚姻制度を利用しているけれど、いまいち掴めないままだ。少し不安定な気持ちになってしまう夜に自分以外の温かさが布団にあること?それはでも、婚姻制度とは関係のないことだ。しかし、別れる別れないの無意味な喧嘩をすることは減った。これは何の効果?子なし共働きでは、やっぱり何をどう考えても制度を利用する意味は分からなくて、でもパートナーはそんなわたしと婚姻関係を結ぶことで安心すると言っていた。わたしたちは同じ制度を利用しながら、そこに求めるものはまるで違う。それでも、今はいい。(早く同性婚も認められるといいな、そしてできるだけ他者を許容できるようになったらいいね、時代が少しずつ動いているよね)

最近は少し空っぽで、それは年末が近づいているからなのか、部屋にひとりきりの時間が前よりも増えているからなのか、今月の頭に1週間ほど滞在した東京での余韻を引きずっているのか。自分をなだめる方法として、暴飲暴食を選択していた結果当たり前に体重が増えたので、最近はひとりで食べるご飯も自炊しようと頑張っている。いつまで続くか分からないけれど。今日は山口祐加さんの本を参考に、しらすと油揚げとベーコンを買ってきて、冷凍した。明日の夜はパスタを作ってみようかな。コンロを黙って拭き上げている時間や、シンクの洗い物を無心に片付けていくのが好きだ。それも日々やっているのはパートナーなので、たまにやるから趣味みたいに書けるのだろう。。

見逃してしまったアバランチを見たくてFODに入って、以前友人におすすめされた「それでも、生きてゆく」を観た。主人公の男女ふたりの、坂元裕二ワールド全開のセリフまわしが特に好きで、わたしはこのふたりにはなれなかったな、と少しだけ寂しくも思う。ないものねだりで、でも、誇れるほどのたくさんのものは持っていない。基本的には、空洞があって、それらしいことを言おうとしても言葉が出てこない。ぐるぐると、ひとりで歩いていたり電車に乗っているときに、ふと頭のなかに浮かんだ気持ちを書き留める。それが今の本当で、でも、書き留めなければきっとすぐに飛んでいってしまう。

2021年が終わってしまう前に、英語の勉強を再開させて、簿記取得に向けて目標を決めて動き出したい。ここに書くことで実現させようとしている。11月は続けていたピラティスも東京滞在の間に習慣がなくなってしまった。
友人たちは結婚を決め、子供が生まれ、家を買っている。そこに今は焦りがなく、仕事や自分自身のことで手一杯であることに気付く。何かを持つためには、キャパを増やすか荷物を手放すこと。時間はある今、ゆるっと始めたい。

(ねこ通信)
9月から一緒に暮らしている猫は、こたつに入っている人間の上に陣取って眠る。布団に入っているわたしの足元に丸くなって眠る。朝6時の自動給餌器のごはんを食べ終えて、ひととおり鳴いたあとにわたしの枕をベッドにして人間が起きるまで監視しながらひと眠りする。新しい場所には食器棚でもこたつの中でも、登ったことのないクローゼットの上でも入ってみたいし、冷蔵庫横にあるダンボールから、冷蔵庫上に飛び乗ろうとして失敗して、不甲斐なさそうに小さく鳴いていた。好奇心とまっすぐさが愛おしくて、生きる力にあふれていて、わたしは無条件に彼女を応援したくなる。いい子、とか、えらいね、とかはなるべく言わないようにしていて、人間都合で何かお願いするときは助かるよ、って伝えるようにしている。にゃーとふざけて人間が鳴いてみても完全に無視するけれど、人間語で話していることには、返事をしている。

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