カラヴァッジョの斬首の絵
4月になって新生活がスタートしました。新しい出会いがあれば仲良くなる人の幅も広がるはずです。
もしかしたら、最近仲良くなり始めた、年上の素敵な人と話して、
(相手は育ちの良さが姿からもあふれ出ている大人の雰囲気が素敵な人、ぜひ仲良くなりたい!)
趣味の話になるとこんなことを言われるかもしれません。
「休みの日は美術館に行ったりすることが好きですね、最近はカラヴァッジョの絵がいいなって思いました」
(・・・カラヴァッジョ・・・?。誰それ??)
と絶望しないために、今日はイタリア中世の画家、カラヴァッジョの絵画について紹介したいと思います。
カラヴァッジョとは
彼が偉大だと言われる理由は、バロック期を花開かせるきっかけになったことです。
カラヴァッジョはこれまでにないほど劇的な明暗法によって人物を強調した絵を描きました。それは後にバロック期美術を作った、レンブラントやルーベンスに多大な影響を与えました。
先日紹介したミケランジェロやレオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロが活躍したルネッサンス期美術とも違う、新しい時代の先駆者となった、カラヴァッジョの作品についてその魅力をお伝えできればと思います。
テネブリズム
テネブリズムとは、強烈な明暗の対照を作ることによって強調する表現手法のことです。
レオナルド・ダ・ヴィンチやカラヴァッジョがきっかけでできたと言われています。
そんなカラヴァッジョの作品を2点ほど見ていきましょう。
カラヴァッジョの作品
『果物かごを持つ少年』1593年頃
彼の中でも初期の絵画です。少年はカラヴァッジョ自身を表現していると言われています。
個人的には、この陰鬱としているけど、どこからか狂気を感じさせる少年の雰囲気と、鎖骨や首の陰影が好きです。
横から光が当たっている感じと、活力がまるでない少年と新鮮そうな果物のギャップが、何か二面性を感じられますね。
『ホロフェルネスの首を斬るユディト』1595-1596年頃
この絵で私はカラヴァッジョを知りました。一度見たら忘れられないくらい衝撃的な絵ですね。
個人的には、人間の暴力性と残虐性、目標達成のための強さと、手段を選ばない冷酷性が現れている気がします。
一見すると、静止描写性を感じますが、「一瞬がまるで永遠のようだった」みたいな描写のようにも見えます。女性の腕に一番光が当たっていて、しかもそれが真上からっていうことで、この絵は第三者の視点の描写ではないかと感じました。
この絵は架空の物語『ホロフェルネスの首を斬るユディト』を典拠として書いているそうです。
「一瞬がまるで永遠のようだった」と第三者的な視点ということで、物語『ホロフェルネスの首を斬るユディト』を読んで、斬首シーンに衝撃を受ける読者の心情に寄り添った作品なのかもしれません。
カラヴァッジョのこの絵は、私が好きな、17世紀に活躍した女流画家アルテミジア・ジェンティレスキにも強い影響を与えました。
アルテミジアのこともいつかかきたいなぁ。
『ホロフェルネスの首を斬るユディト』と『果物かごを持つ少年』は彼の絵の中でも有名だと思うのでこの二作品と、強い明暗法を用いた表現をする画家だと思えておけば、カラヴァッジョの話題になってもきっと大丈夫!
これでカラヴァッジョが好きな人と話するときも、話題を出せますね。
最後まで読んでくれてありがとう♪
こんなかなり自己満足な記事にいつも♡を押してくれる人もいて本当にうれしいです♡
Aika