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Vol.19 おこづかい

私の両親は80代。
わずかな年金と、貯金を切り崩して生活している。

家が田舎にあるので、買い物するのも一苦労。
それでも母は.バスに乗ってスーパーへ買い物に行っている。

自分たちだけで用が済まないときは私に頼んでくる。

親だし、高齢だし、頼まれることが嫌ではない。
時々車で必要なところへ連れていったり、買い物に付き合ったりする。

気になるのは、その時私にお小遣いをくれるのです。
母としては、自分のために動いている娘へのおれいとして渡しているだけ。

なので、別にいいじゃない

と思うかもしれないのですが

私の気持ちは複雑になってしまうのです。

高齢だから、できる範囲で手伝うのことは受け入れている。

80代にもなる親から
50代の娘がお小遣いもらうのは
心苦しいのです。
私もお金に困っているわけではないし。

年金暮らしの両親に
お金がこれからどのくらいかかるかわからないので
お金は自分たちでとっておいてもらいたいと思っています。

そのほかに、私の一番の理由は
お金を渡されたからといって、私が親のために使った時間は戻らない。
という気持ちがあります。

お金を渡してあげたんだからいいじゃない。
と思われるのがイヤなのです。

だから、
「お金はいらないよ。もうこういうことはしないで」
受け取るのをやめました。

すると、母が激昂した。
「あいちゃんはね、お母さんのお金を受け取っておけばいいの!そうすればお母さんの気が済むんだからっ!」

私の気持ちをねじ伏せて自分の言うことを聞かせようとする母。

昔の私だったら黙って言うことを聞いたと思う。

でも、今の私は母の言いなりになりたくない!
強く思っている。

「とにかくお金はいらないっ!」

と突っぱねた。

すると
「お金はあげなくていいのね」
と母の方が引いた。

母が、自分の気持ちを引っ込めたのは
初めてかも。

この後、お金を渡すことはなくなった。

言いすぎたかな?
高齢の母にキツかったかな?
もらっておくのが親孝行なのかな?

とまた複雑な思い。

反抗期は適切な時期にあることが
親にとっても子どもにとっても
幸せなんだなぁと思います。






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