謀議を見た話

謀議という映画をみた。ヒトラー政権の高官がユダヤ人の移送と殺害の方法について話し合ったヴァンゼー会議を再現した会話劇だった。

ガス殺に反対していた博士が渋々同意するときに話した物語が印象的だった。『父親から虐待を受けていた息子が、自分を溺愛してくれた母親が死んだときに涙を流さなかったのに、父親が死んだときに大泣きした。』という内容だ。息子は父親を憎むことが自身のアイデンティティになっていたのだ。父親の死はアイデンティティの喪失だった。博士がこの物語を話した理由は目的は憎むことではないと伝えることだった。

結局、満場一致で会議は終了。大量殺戮が行われたのは歴史の授業でならったとおりだ。

憎むことが生きがいになってしまうことは誰にでも起こりうることだと思う。そうならないために、私たちは常に自分の目的を見誤ってはいけない。目的なんてないとしても、自分が幸せになる方向を見つめ続けるべきなのだと思う。誰かを憎んで生きたくないね。

みんなも憎むことが目的にならないでね。ちゃんとご飯食べていい匂い嗅いで、たくさん寝るんだよ。


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