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ここにくるまで⑤(拒食症回復)

その後も、雪姉さんは厳しくも優しく毎週、私がその気持ちを維持できるように、トレーニング中ずっと声をかけてくれた。毎週のこのトレーニングが、精神状態を維持していたのかなとも思った。

たまに食べることが抑えられないんです!!!

と、私が言うと、雪姉さんは笑いながら、

「そりゃそうだ!体が欲しがってるんだからそうなるの。自分の体をいじめてきたんだから、そのとき食べたいと思ったものを味わって食べなさい。」

と言われた。そうか、体をいじめてきたんだなーと、改めて思った。

より一層、そのころから、食べ物にこだわったり、せっかくなら美味しいものを、と思うようになった。もとから、食べに行くことが好きだったし、カフェなどに行くことが好きだったこともあり、いろいろお店を探しては行くようになっていた。これが、のちにカフェ開業のきっかけになるとは、このときは全く思ってはいなかった。

ただ、好きだった。行ったお店。誰と何を食べた。場所。ほかに特技はあまりなかったが、この記憶力だけは親もびっくりするほどだった。

雪姉さんのところに通うようになってから、元からしていた配送の仕事をできるまで体も軽くなっていた。目標体重までまだまだだったが、ある程度増えたことで、歩くこともままならなかった時と比べると、雲泥の差だった。走れるようになっていた。

それくらい、体は限界だったんだな、、とその時実感した。

雪姉さんは、私の両親や家族のことまで心配してくれて、そこまで心配かけたんだから、二度と同じようにならないようにね。と何度も言ってくれた。どれだけ感謝をしたらよいか、、

雪姉さんに感謝を言っても、

「私は何もしてない、宮子が頑張った結果だから、本当に良かったね。」

と言ってくれる。命の恩人、という言葉が一番合うと思った。

今も通っているが、運動不足にならないために、と、当初の考えとは違う気持ちで通っている。

脱線しすぎたような、

だが、いずれ同じような人を何かしらの形で助けることができたらなと思い、この文章を書いている。


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