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ここにくるまで④(拒食症回復まで)
週に一度の加圧トレーニングが楽しみになっていた。雪姉さんは、他の人とは違っていた。私を怒ってくれた。叱ってくれた。甘やかすことはなかった。
それがとても嬉しかった。みな気を使って体系のことを言わなかったし、食べられないことを怒ったりもしなかった。みんなの優しさなのはわかった。
雪姉さんは、毎週トレーニングをしながらいろいろな話をしてくれた。自分の過去の話、どう生きてきたか、そして、これからをどうするか。これものちに聞いた話だったが、雪姉さんはとても苦労人で壮絶な過去をもっていた。私と同じ摂食障害のうちのひとつになったことも教えてくれた。
私は、この病気は、なったことがある人でないと理解はできないと思う。病院の先生でさえ、理解はできないと思っている。入院しても治ることはないと思っている。
なったことがない人は、どうして食べられないのかも、どうして吐いてしまうのかも、理解はできないだろう。拒食症の次は、必ずやってくる、過食症、過食症とは、その文字の通り、過度のに食べてしまうこと。
拒食症で食べられない日々を過ごすと、少しだけ食べたとき、体が今ならエネルギーが入ってくる、、と、スイッチを入れたかのように、ありえない量を体に入れる、、とゆう表現が合うような。そんな食べ方をする。詰め込むのだ。そんな時期がやってくる。
過食症には、過食嘔吐、非過食嘔吐がある。
過食嘔吐は、すごい量を食べきってトイレに駆け込んで、手を入れて吐いてしまう。吐ききるまで。太りたくないから。頭の中は、、、、、、、、、、食べたい、でも、太りたくない、なら、吐けばよい。と普通の人じゃ理解できない思考になる。普通体系だと、太らないから、そんな病気なんて気づかれなことも多い。頻度が増すと、吐きだこや、歯が解けることや、のどがはれるなど、体に出てくる。
一方で、非過食嘔吐は、食べて食べて、吐けない。もちろん体重は増える。
そして、両方に言えることは、食べ物を買い求めてお金が相当かかってしまうことだ。
私は、買い食いは絶対しないと決めていたのでそれはなかった。
そして、一生治らないということも分かった。またそうなるかもしれない。直そうとするのではなくて、自分を許して、もしそうなれば仕方ないや、と前向きに考えることが大切なんだなと今では思っている。
脱線したが、治るきっかけは、
雪姉さんが理解をしてくれて、話を聞いてくれて、
「太ったら私がなんとかしてやるから、食べなさい。なかなか食べられないかもしれない、気持ちはわかる。でも、食べて綺麗になろう。」
私が何とかしてやる
すごく、食べる勇気が沸いた。大丈夫だって思えて、その日から何か、目の前が明るくなった気がしたのを覚えている。
一番治る方法は、経験したひとと、話をすることなのかなと思った。
その日から、普通に家族と食卓を囲んで食べることができるようになった。嬉しかったし、家族でご飯を食べることができることがこんなに幸せなんだとも思った。友人とご飯も食べることもできるようになっていた。
雪姉さんに出会うことが、運命だったのかなとも思った。
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