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#23-231 彼女とわたしの京都。

台風が去り、盆も過ぎ、
日常が戻ったところで、また週末。
今日も暑い1日でした。
体調崩していませんか?

夏が終わりを告げてもまだ、秋の気配は遠い。そうおもっていたけれど、夜明けの頃は確かに、季節が変わっているのだと肌で感じますね。服は着て寝よう。

今年は紅葉を観にいけるだろうか。もう行かなくてもいいかな、とおもいそうなじぶんを閉じ込めて、秋の風情を楽しむひとを演じようとしています。山に囲まれて暮らしていても、やはり場所によっては全く違う光景。出かける口実にはいいかもしれません。出かけなくてもいいので、口実も必要はないけれど。

京都の紅葉を、観に行ったことがあります。もう十何年も前のこと。大阪に住む友だちと一緒に行きました。これは来てはいけないものだと実感しました。ひとが多すぎて身動きが取れなかったのです。おみやげ屋さんに入るのもひと苦労。迷子になりそうになって恐怖でしかなかった、幼い頃に行ったディズニーランドを憶い出すようなひとの多さでした。景色なんて、殆ど憶えていません。ちょうど祝日か何かだったとおもいます。行ってはいけない。行くなら平日。
桜の時期も、きっと同じです。

そんな京都から、戻ってきました。
はい、行っていました。
今年から京都に住んでいる友人が、春が終わったころに「やっと呼べるようになった、いつでも来て」と話してくれました。そして先月、「交通費出すから来てほしい」とまで言ってくれて、行く決心がつきました。子どもはお留守番してもらって、わたしひとりで。(行かせてくれた母に心から感謝)
彼女の実家にも行ったことがなく、初めて入る彼女の住まいは、初めてだということを感じられないものでした。「お邪魔します」と言って入ったけれど、わたしもここに住んでいたような、「帰ってきた」という感覚にもなりました。居心地がいい。
似ているところも、違うところもたくさんある彼女は、職場が一緒だったころからずっと名字で呼び合う仲です。縮まることはない距離がそこにあるようで、それがわたしにはちょうどいい。「途中で呼び方を変えられない」という、彼女の不器用さだけのこととわかっていても。

霊亀の滝(松尾大社)
↓動画をInstagramで是非

こんなにも京都を歩いたのは、初めてだったのではないかとおもうくらいにたくさん歩きました。残暑の京都。隣で汗を拭きながら歩く友人を、笑って見ていたわたし。代謝の良さをうらやましくおもいながらも、汗が出にくい体質であることを「よかった」ともおもっているじぶんがいました。今度手ぬぐいを贈ろう。

電車やバスを乗り継いで、
歩いて、歩いて、歩く。
喋る。笑う。
また歩く。まだ歩く。
バス停がわからない。
乗るバスがわからない。
わたしは調べる気もない。
ただついていく。
ときどき勘で友人をコンダクト。
わたしって、ときどき
ちょっとすごい。

最後の夜、彼女がつぶやいた。
「どうしてタクシーに乗ろうとしなかったんだろう、わたしは」
乗らなくて楽しかったよ。
バスも、迷子も、その時間も。
わたしもタクシーに
乗りたいとおもわなかったよ。

そんなに、じぶんのことを
だめな人間だとおもわないでほしい。

時間も行く場所も決めずに、ただのんびり歩いて、喋って、食べて、観て、そんなふうに過ごせる贅沢を、とても特別に感じることができました。時間は、やはり大事ですね。
いろんなことを予定立てて時間を決めて順序よく動こうとすると、余裕がなくなってしまい、せっかくの旅行も、きっと疲れるだけのものになってしまいます。ツアーに参加していると時間厳守になるので、あまりゆっくりできないですよね。そんなことをプライベートなときにもしたくないな、とおもいます。

いつも予定を立てずに行き当たりばったりなわたしなので、予定を立てることは苦手なのですが、行きたいところにちゃんといけるように組むことも必要なのかもしれません。行きたいところがあれば。
今回はそれほど行きたいところはなく(大原だけは行きたかったので初日に行きました)、一緒にのんびり過ごすことができればそれでよかったのですが、彼女が「行こう」と言ってくれたので、いろいろと動くことができました。行ったことがなかったところに行って、素敵な出逢いもありました。それもまた感謝です。
ただ、楽しみにしていた送り火を観られなかったことは残念でした。ちょっと間に合わなかったのです。ちょっと心配していたのですが、楽しそうに話してお酒を飲む彼女の姿を観ていたら、「もう行こう」って言えませんでした。わたしには、送り火よりも、彼女の笑顔の方がいい景色だったのかもしれません。

ひとりでは行くことができないお店に一緒に行ってほしい、と気になっていたお店にも連れて行ってくれました。
一緒に行く相手に、
わたしを選んでくれてありがとう。

「嬉しいな」がたくさんの時間。
のんびりと、でもあっという間に
過ぎる時間。

次は地元で逢える予定。
楽しみだな。

音無の滝(大原)
めちゃ山道だった!
↓動画をInstagramで是非

三千院で引いたおみくじに、とてもいいことが書かれていたので、なんだかとても嬉しくなりました。なんだか少し、安心もしました。でも油断しない。がんばる。

元三大師のおみくじ

次、いつ行けるかわからないけれど、
また新しい京都に出逢えるといいな。

ちょうど、京都京セラ美術館でルーブル美術展をしていたのでちょっと惹かれたけれど、思いとどまりました。

京都でいろいろ観て過ごした中で「絵を描きたい」とおもいました。美術的なことに挑戦してみたい、と感じたのです。わたしの持っている芸術的感性を、わたしが見てみたいとおもったのです。
おもしろそうですよね。
楽しみです。
まずは落書き程度のスケッチから始めたいとおもいます。
過去に「精神鑑定を受けた方がいい」と言われた絵を描いたわたしです。今は、どんな絵を描けるだろう。

まだ、これから。
わたしは始まる。
始められる。

いつだって。

aico.

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