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自分にタグをつける 〜フリーランス広報PRとして独立した丸2年の振り返り〜

この記事は、「PRLT(Lightning Text) Advent Calendar 2023」の12/05の記事です。

こんにちは!
フリーランスPRの水間藍子です。
今回は、お世話になっている、PRLTの年末恒例企画で、この企画をもってしばらくお休みに入るとのことでブログをかかせていただきます。

自己紹介

まず初めに、自己紹介を。
私はB2Bや、レガシー業界の企業を中心にPR支援及び、コンサルティングを行っています。

企業広報PRを約6年経験、からの独立

私のPRとしてのキャリアは、
2016年、SaaSの比較サイトなどを運営するスタートアップにて7人目社員、1人目広報PRとして未経験で入社するところから始まりました。
そこから、建設テック、小売DXの企業で、どちらもほぼ広報PR部の立ち上げとして累計6年ちょっと、企業の中の広報PR担当を経験してきました。
そして、2022年1月に元いた会社を辞め、完全に業務委託のみでフリーランスとして独立しました。そこから今月末で丸2年が経ちます。

今回は、PR LT代表のはるかちゃんから、ぜひフリーランスとして働き方のリアルを教えてほしい!と連絡をもらったので、せっかくの機会なので書いてみたいと思います。
よく質問される内容を中心にざっくばらんに書いていきます!
これからフリーランスや、複業を挑戦してみたい!という方に少しでも参考になれば嬉しいです。

なんで独立したの?

大体の方に聞かれる質問の一つです。
一言で言うと、「今なら挑戦してみても良いかなと思ったから」です。
あとは、正直半分勢いです笑

元々、絶対独立したい!と言う強い意志があったわけではなく、
まぁやってみるか。くらいのゆるい気持ちで独立しました。

複業で実感できていた業務委託としての働き方のイメージ

企業PRとして、最初は未経験で手探りだったところから、転職をしてそれが再現性のあるものだったと実感することができました。
そして、社員として働く傍ら、複業として他社のPRの支援を数社行わせていただく中で、業務委託としての働き方のイメージはなんとなくできていました。(成功体験も、失敗体験も含めて)

キャリアの一つとして「フリーランス」を経験するなら今かな

独身でまだ自由な時間があって、
今なら挑戦してもし失敗しても誰にも迷惑はかけないし、
だったら、私のキャリアの一つとして「フリーランス」と言う経験をしてみても良いかもしれない、だったら今かなと言う、ある意味ふんわりとした感情で、最後は勢いだったなと思います。

もちろん、PRという仕事にやりがいを感じているし
もっとPRを戦略的に行うことができれば、良いサービス・企業がもっと社会に愛されるものになるのではないかと言う、言葉にすると恥ずかしいですが「PRに対する愛」的なものはずっと持っているつもりです。
PRという仕事にリスペクトがあるからこそ、自分のポータブルスキルとして、身をあずけて挑戦してみたというと綺麗にまとまるかもしれません。

どうやって、クライアントを見つけているの?

基本的には、自分から営業活動を行っていないので、
今までの広報PR仲間からの紹介・経営者の知り合いからの紹介・マーケティングなど他の職種の方からの紹介から、お仕事を紹介いただいています。
中には、数年ぶりにご連絡をいただくことも多くあります。
(本当に、日々みなさまに生かされてるなと思っています。感謝しかないです。)

新規のクライアントができるまでの主な流れ

① Facebookなどのチャットで、ざっくりした課題感となんでPRが必要だと思っているのかなどを伺う
② 1で、私で一定お答えできそうな内容であれば、日程調整ツールを使って1時間MTGを設定する
③1時間MTGの中で
・先方の企業・事業説明を伺う
・再度なぜ今、PRが必要なのかを伺う
・もしあれば、半年後・1年後の理想のイメージ
・そのために誰にどんな認知をとっていたら良いかを軽くディスカッション
・ファーストゴール(ファーストプロジェクト)の設定(3ヶ月先のゴールを握ることが多いです)
・予算感の擦り合わせ
などを行います。
④先方の社内決議が通ったら、ご契約

ファーストゴール(プロジェクト)を握る

この中で一番大切にしていることは「ファーストゴール(プロジェクト)」を設置することです。PRは経営者ととても近いこともあって、仕事してからの相性もとても大切だと思っています。
なのでお互いの相性を見定めるためにもまずはこのプロジェクトを進めてみましょう!その上で言いたいことをお互い言って、相性が良いかどうか確かめませんか?ということで、最初の契約までのお互いのハードルを下げられるのではないかなと思っています。

始めてみて困ったことはあった?

契約メニューの作り方

最初に困ったことは、契約メニューの作り方です。
内容はもちろん、値段設定など、だいぶ手探りでした。
複業で受けていた時の値段設定を基準に作ってみて、周りの独立した先輩や経営者に相談して、反応を見ながらだんだん固めていきました。
ざっくりいうと、
・基本は時給で握らず、月額で決める
・全体活動時間の上限は設ける(想定以上に忙しくなった時に追加料金をいただけるようにするため)
・自分の得意なことをメインのメニューとする
(例えば、ライティングは得意ではないので、基本的に他を紹介するようにしています)
と言ったことを気をつけながら設計しています。
詳細の料金などは、noteに詳しくは書きずらいので、困ったことがあれば個別にご連絡ください!
もしくは、
私も参加し、現在は運営も手伝っているのでプロモーションになりますが、PRアニキ、日比谷さんが不定期でこんなイベントをやっているので、ワークショップに参加しながら作成していくのも良いと思います。
広報PR「サバイバル講座」(次回は2024年中頃開催予定)
https://pr-bootcamp.kipples.jp/

並行して持つクライアントの数

これも非常に困りました。
PRの仕事の特性上、いつ忙しくなるか読みずらいという難点があります。
なので基本は、自分がマックス働ける時間の7割弱くらいを上限にクライアントを持っておくのが良いのかなというのが今の実感値です。

クライアントや、タスクを抱えすぎて、キャパオーバーしてしまい、他のクライアントにご迷惑をおかけしたこともあります。
忙しくなる時の多くは、
・世の中の流れがきて注目を集めているタイミング
・経営・事業として、勝負をかけたいタイミング
なので、どうしてもここで期待に応えたくなってしまうんです。
他のクライアントにご説明して、理解していただくこともありますが、
常時一定の余裕を持っておくことが一人フリーランスとして大切だなと実感しています。

なぜご紹介でクライアントを獲得できているのか

先に書いたように、現在クライアントのほとんどはご紹介からご契約いただいています。これについて質問をいただくことがあるので自分なりに振り返ってみたいと思います。
本当にありがたいことなのですが、なぜ紹介しようと思い出していただいているのかを自分なりに考えてみると、一定、自分にタグをつけることができているからかなと思っています。

自分にタグをつけるって何?

自分のタグとは、何に困った時に、思い出してもらいたいのかということです。
広報PRといっても、業務領域の幅が広いため、ご相談が来ても何でもお応えできないし、幅が広すぎると、他にもたくさんのフリーランスPRの方々がいらっしゃる中で思い出してもらうことができません。

例えば私でいうと
「B2B事業・企業のPR」「レガシー×ITのPR」「社会課題解決系事業のPR」「PR部門の立ち上げ」「新人PRの育成」「戦略広報PRの設計から実行」「メディアアプローチ」
大体この辺りのニーズがあった時に思い出してもらいたいなと思っています。これがタグです。

逆に、「SNS運用」「オウンドメディアの立ち上げや運用」といった分野は私がお応えできないので、これはつけたくないタグになります。

どうやってタグをつけるの?

日々の自己紹介や、SNSの投稿で自分のタグを認識してもらうことだと思っています。
実際に成果として繋がった、クライアントの事例をSNSに投稿して、こんなこと手伝ってくれるんだ!と知ってもらう。
これから挑戦したいと持っていること(これからつけたいタグ)について近くの人に相談たり、SNSに投稿してみる。
この繰り返しで、タグをつけることができると思っています。

独立して2年、今思うこと(実際、企業PRと、フリーランスPRどっちがあってると思う?)

どちらにも良いところも大変なこともあるなというのが正直なところです。

良いところ:時間と場所に縛られることなく働ける

フリーランスになって、時間と場所に縛られることなく働けるようになったので、この1年程は、色々な地方でワーケーションをしながら働いていました。大体月に1回ほど、多いと月の半分は東京にいませんでした。
ワーケーションを始めた理由の一つは「ずっと家にいるのに飽きたから」
出社という概念がなくなって、仕事をしても、休憩中も、リラックスしている時もずーっと家にいる生活がしんどくなってしまっていました。
取材の立ち会いなど、東京にいないといけないタイミングはあるのですが、基本の働き方はリモートなので、せっかくなら家以外で仕事をしてみよう!ということで始めました。
ワーケーションを始めてから、続けている理由は「自分の知らない世界を知れるから」
私は生まれも育ちも東京で、いわゆる地方には住んだことがありません。
なので当たり前なのですが、「ずっと地方にいて東京に住んだことがない方」や「東京に住んだことがあるけど地方に今住んでいる方」と直接お話をする機会ってあまりないんです。
私が、PRをする上で、大切にしていることの一つは伝える相手の言語を知ること。地方のバーや居酒屋さんなどで現地の方とお話ししていると色々な発見があって自分の違う世界を知ることができます。これがPRにとっても大切なことだし、身軽に移動できる今しかできない体験だなと感じています。
(ワーケーションについては機会があれば、またどこかで詳しく書きます)

良いところ:様々な業界・フェーズの企業に携わることができる

これは大変なところにも重なるところではあるのですが、フリーになってから本当に幅広い業界の担当をさせてもらいました。
(累計20社以上のクライアントとお付き合いさせていただきました。)
その中で、共通点や違いを知ることができました。
1社でPRをしていた時にはここまで広い経験はできなかったと思います。これはフリーランスならではの経験なのかなと思っています。
もちろん、日々業界研究をしたり、企画の頭を切り替えるのが大変だったり大変な部分はあるのですが、経験としては良いところなのかなと感じています。

大変なことろ:心の炎をクライアントごとに振り分けないといけない

今まで、企業広報PRとして長年経験を積んできたからならではなのかもしれないですが、契約の時間があったとしても、本当はもっとやりたい!と思うことがあります。
もちろん完全にやるべきことであればクライアントに相談して調整をすることもあるのですが、その数歩前のことだと非常に悩むことがあります。
例えば、「もっとネタがあるはずだからクライアントのいろんなチャットの中に入って雰囲気を含めてみたい」「対峙している社内の方以外の目線ももっと知りたい」など、ネタになる前段階や、これって社内的に温度感あってるのかなと思った時に社内の情報をもっとみておきたい!と思うことがあるんです。
でもこれを全部のクライアントでやっているといくら時間があっても足りないので、どうしてもいただいているフィーや契約内容に合わせて行動しなければいけない時に、もどかしさを感じることがあります。
ここはこれからも考えながら、進めていくんだろうなと感じています。

最後に

ここまで長い文章を読んでいただき、ありがとうございます。

このブログが、これからフリーランスPRとして独立しようと思っている人、独立したけど悩んでいる人の何かの参考になればとても嬉しいです!
このブログで私を知ったよ!という方ぜひ気軽に、Xなどでフォローいただければ幸いです。https://twitter.com/ai_1219

機会をくれた#PRLTの皆様本当にありがとうございました!!





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