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10代のインビザライン矯正 〜シンガポールから日本のクリニックに転院〜

こんにちは、aicafeです。
40代、人生時計で14:00頃に差し掛かったところです。
これからの人生の午後の時間の過ごし方を模索中です。


歯科矯正・インビザライン矯正を考えている方へ

この記事は、以下のような方々のご参考になればと思います。

お子さんの歯科矯正を検討中の方
インビザライン矯正に興味を持っている方
インビザライン中だが、転院を検討されている方

息子の歯列矯正のはじまり

息子はインビザライン矯正をしています。
シンガポールのローカル歯科クリニックで開始しました。
マウスピース矯正、なんて呼ばれ方もしますね。

透明に近いマウスピース型の矯正装置を装着して歯並びを綺麗にする治療方法です。

Align Technology, Inc.のウェブサイトより

息子は、現代の子供にありがちな小さい顎のため、永久歯が生えてきた時点で歯並びは良くありませんでした。
渡星前に都内の大学病院で一度診てもらい、言われたことは次の通りです。

・ 乳歯が全て抜けてから矯正を開始するとよい
・ 歯列の乱れが大きいので、ワイヤー矯正が前提となる

この診断に基づいて、乳歯がほぼ抜けた頃合いで、シンガポール国内の歯科医院2軒にカウンセリングを申し込みました。

シンガポールの歯科医師のカウンセリング結果は割れた

1軒目は、日本人の医師のいる矯正歯科クリニックで、日本人向け情報誌に多数広告の載っている有名医院でした。
こちらでは、日本の大学病院と同じ見立てで、ワイヤー矯正を勧められました。

2軒目は、シンガポールのローカル医師が多数所属する総合歯科クリニックで、インターナショナルスクールのママ友から教えてもらったクリニック。
こちらでは、インビザライン矯正を勧められました。

両院共に、複数本の抜歯は必要との診断でした。

ワイヤーか、インビザか

ワイヤーにするかインビザラインにするかは迷いました。

◾️ワイヤーの場合

メリット:
装着しっぱなしなので管理がラク(特に子どもには向いてる)

デメリット:
歯磨きが不十分だと虫歯になりやすい
口元の見た目が気になる場合もある

◾️インビザラインの場合

メリット:
取り外せるので、歯磨きしやすく虫歯になりにくい
口元の見た目が今までとほぼ変わらない

デメリット:
食前の付け外し、週ごとに装置を変更する等、管理が大変
本人のやる気が必要(簡単にサボれてしまう)

メリット・デメリットを並べて息子本人と話し合った結果、インビザライン矯正を選択しました。

インビザライン矯正の仕組み

インビザライン矯正では、型どりした歯形を基にコンピュータシミュレーションで解析し、毎週徐々に歯列を動かす専用のマウスピース(アライナーと呼ぶ)を生成します。患者は週ごとにアライナーを装着して、少しずつ歯列を整えていきます。(わたしの解釈なので正確な情報は公式ウェブサイトから得てください)
ワイヤー矯正のように頻繁に医院に通う必要はなく、定期的に経過をみてもらいます。シンガポールでは12週間ごとでした。
最初にある程度の量のアライナーをまとめて受け取ります。
初めてアライナーを受け取った時は、「こうやって歯列が動いていくのか!」と、とても興味深く思いました。

開始当時、息子はまだ小学生でしたが、アライナーを食前に外して歯磨きをして食後に付け直すことや、毎週の取り替えの管理など、問題なく対応できました。
学校ではアライナーは付けたまま食事をしていました。カフェテリアでカレーを食べたのでアライナーがしばらく黄色い、なんてことはよくありました。

シンガポールのラグジュアリー矯正クリニック

医院は、シンガポールの大手歯科総合クリニックで、充実した施設にホテルのようなラグジュアリーな空間で、オーチャードエリアを一望できる待合カフェまで併設されており、親も通うのが楽しみでした。

担当医師はシンガポール国立大学を卒業後にイギリス留学した女医さんで、この方との相性が大変良かったです。
シンガポールの有名歯科医院のドクターファイルを見ると、イギリス留学者が多いようです。登竜門なのかもしれません。

国を跨いだ転院もスムーズなインビザライン

我々家族は昨年日本に帰国したのですが、その時点で少し治療が残っていました。
インビザライン矯正は、クリニックの移転もスムーズなのが特徴です。

患者本人(または保護者)と、旧担当医師、そしてこれから治療を担当する新医師間の三者で覚書を交わすと、旧医院のデータが新医院に共有されるシステムになっています。
以前の治療データやこれまでの経過、手術の記録などが全て共有されるので、患者にも安心感があります。
息子の場合もこの手続きを経て、日本での治療を再開しました。

日本クリニックの丁寧な診察

転院して思うのは、日本のクリニックはきめ細やかだなということです。
シンガポールはいい意味で大雑把で、それが息子にもわたしにも丁度良かったのですが、

  • 舌を正しい位置に置く訓練(舌が歯列を押して乱れることを防ぐ)

  • 口元の美観の追求

  • アライナー交換時期の厳密な判断

など、ちょっと、面倒くさい…

ですが、3つ目の、アライナー交換タイミングについては、専用のアプリがいい働きをしてくれています。
Dental Monitoring という専用アプリなのですが、アプリ上で医院から指示が飛んできたタイミングで患者が自宅で口腔内を撮影し、その写真に基づいて次のアライナーに進むか否かを医院が判断して指示を飛ばしてくれる仕組みになっています。

患者判断でアライナーを進めることはないので、確実に歯列が整っていくことになりますし、合わないアライナーを付けて「ちょっと痛い」「違和感がある」ということもなさそうです。

医院からのコメントも速やかに届きますし、ちょっとした歯茎の炎症なども指摘してくれケアを提案してくれるので、医院に行かず自宅にいながら、医師に見守ってもらっている感じがグッドです。

とはいえ、こういう丁寧さが管理の窮屈さや大変さの原因でもあるわけで、小学生には親のサポートが必要になると思いますし、面倒になってしまう子もいるかもしれません。善し悪しですねえ。

インビザライン矯正の費用

インビザライン矯正は、実はシンガポールでは日本の7~8割くらいの金額でできると言われています。何もかも高額なシンガポールにしては、唯一金銭面でのありがたかった点です。

息子場合は抜歯手術があったので、手術代+麻酔代+麻酔医師派遣代などがかかり、結果的には高くついたかもしれませんが…

矯正、今昔

わたしは昔ワイヤー矯正をしましたが、当時の技術では完全に歯列は整わず、残念な思いが残りました。ワイヤー矯正は口の中も切れて痛いし、見た目も嫌でした。
息子のインビザライン矯正を通じて、本当に技術の進歩は素晴らしいと思いました。

インビザラインをやって良かったなと、本人もわたしも実感しています。

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