脳になにかがあったとき2024年4月号

4月号のメルマガ配信されました。


相馬杜宇(あいばもりたか) ブックレビュー「脳になにかがあったとき 2024年4月号」

4月号は、失語症を抱える山口真一さん、江川正治さんのお二人の当事者が登場します。
可能性はゼロに近いと医師に言われた山口真一さん
・山口さんが書かれた記事は再生ストーリーのようで、ゾクゾクしながら拝読しました。リハビリ病院に転院し、「好きだったスポーツライターがやりたい!」と決意し、医師の勧める職業訓練を断り、ライターへと歩みだす―。
ドラマのようでした。原稿が間に合ったときはホッとしたことでしょう。もし病院側に完成した本を送ったらどんな顔をするでしょうか。今後の活躍をお祈りしています!
・私は書き過ぎてしまう傾向がありました。そういう時は時間を決めるか字数に制限を定めるようにしています。取捨選択出来ますし、話を要約する工夫に繋がると思います。
・医者という立場は権力関係にあります。医療関係者に「先生」と呼ばれているわけですから。
立場の弱い患者は「やりたい」気持ちはあっても医師が「ゼロに近い」と言われたら患者は諦めるしかありません。復職の保障も無いなかで、「やりたい」と主張することは勇気が要るからです。山口さん、よくぞ決断されたと思います。
当事者インタビューでも医療関係者の心ない発言が多く聞かれます。山口さんが書かれたように、決めるのは他人じゃなくて自分の意志です。
「先生」の呼び名はやめて、名前で呼んではいかがでしょう。
医師という肩書きが外れれば一人の人間に過ぎません。
こういう話を聞くと署名運動を立ち上げたい気持ちになりました。

まずは諦めないこと、大切なのは話をする努力 江川正治さん
・言葉の端々に重みがあり、初心に立ち返ったように思いました。
・特に印象的だったのが「諦めない」という言葉です。
失語症は尊厳に関わる問題ですよね。私は退院当初、話すのがゆっくりで、知人から「こりゃダメだ」という態度を取られました。発症から7年経ち何とか話せるようになりましたが、友人に「もう何ともないね」と言われ、何気ない一言に傷付きます。江川さんの「諦めない」という言葉に重みを感じました。
・それでも続けてこられたのは読書とウォーキングだそうです。あとは我慢。カーッとなってしまう私は見習いたいと思いましたが、目標があればそうかもしれないと感じました。

書評後記
 精神障害者の割引適用が決まりました。JR6社と大手私鉄16社全てで導入されるそうです。当事者の実態調査の中にも精神障害者の割引適用を求める声が非常に多かったです。腰の重いJRが割引に向けて動き出したのは進歩だと思います。
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