見出し画像

フリーランスで仕事をするならリスクマネジメントを最優先しよう〜その1


 こんにちは、フリーイラストレーターの頼和 愛(よりわ あい)です。

 先日こちら↓の記事で、イラストレーターとして仕事をするためのお話をしたのですが、今回はまた別の視点でお話しようと思います。

 今回お話することはイラストレーターに限らず、

フリーランスでやっていく方は勿論、企業で働く方にも重要

なことだと思います。

 タイトルで表している通り、仕事をする上でリスクマネジメントはかなり大切です。

 リスクマネジメントを徹底することで

お客様の信頼を得ることもできるのです。


 一体どのようなリスクマネジメントが必要なのか、それによって何故お客様の信頼を得られるのか、詳しく説明していきたいと思います。


 私が考えるフリーランスのリスクマネジメントに関しては大きく分けて二つあり、この記事ではその一つ目を取り上げたいと思います。

 リスクマネジメントの一つ目、それは

業務内容や条件を事前に明確化しておくことです。


「それだけ?」と思ったでしょうか。

 当たり前の話ですが、しっかりできていない人は意外と多いです。勿論私もまだ完璧とは言えないと思いますが。

 クラウドソーシングのサイトやHPなど、基本的な料金体系やスケジュールが書けていない人は意外といます。

 ざっくり書いてあればいいわけではありません。

 例えば全行程のスケジュール、イラストに関して言えばどういったものが得意で不得意なのか、ラフは最低何案出せるのか、本データ納品後の修正は何回まで、どの程度までOKなのか、どこまでを基本料金でやるのか、著作権はどうするのか……

などなどきりがないくらい書くべきことはあります。


 仮にHPなどに書いていなくても、見積もり段階など必ず支払い前(仕事を開始する前)にメールなどの

証拠が残る媒体に記載すべきです。


 勿論、何でもかんでも全部書けというわけではないのですが、仕事を引き受ける前の条件をしっかりさせておくことはお互いにとってトラブルの防止に繋がります。

 つまりそれらは契約書の代わりなのです。


 お仕事をする上でイレギュラーが発生した際、事前に業務内容を明確化していないと確実に揉める原因となります。

 ここがあまりに雑だと依頼者側としては大丈夫かな? となるわけです。

 B to Bの仕事であっても、信頼関係の薄い間柄なら警戒されることもあると思います。


 日本は仕事をする時にいちいち契約書を結ぶ文化がありませんが、契約書に書いていなかったら本来何があっても文句は言えないのです(海外の方と仕事をするなら必ず契約書は交わすべきです。日本の商習慣や常識は通用しません)。

 例えば納品後に依頼者が満足できなかった場合、契約前に修正できる回数が書いていなかったら、何度直せと言われても基本的に文句は言えないと思いましょう。

 勿論断ることはできると思いますが、

「それ、書いてなかったですよね?」

となり、事前にそういった事態を想定できていなかった側の落ち度と言われても仕方ないのです。「常識的に修正は1〜2回だと思ってた」「今まで他もそうだったから」なんて言い訳は通用しません。

 事前に伝えていなかったのに「追加料金ください」と言ってもそれはあくまで依頼者側から見れば後出しになりますから、余程納得のいく理由がない限り基本的に依頼者側は支払ってくれないでしょうし、仮に支払ってくれたとしても信頼がた落ちで、

次回の依頼はないでしょう。

 逆にこちらがはっきり業務範囲を明確化していれば、依頼者側が契約内容を超える要求をしてきた場合は堂々と突き返し、追加料金を請求することもできますし、依頼者側も普通なら納得せざるを得ないでしょう。


 事前にトラブルを回避できるよう、常に非常事態を想定して手を打っておける人は優秀であることが多いです。


 何故ならビジネスにおいてトラブルは、円滑な業務を阻害するものでしかなく、

完全に無駄で不要なのです。

 生産性は確実に下がります。事前にトラブルを回避せず、「何か起きてからでいいや」と後手後手に対応をするようでは時間も労力も余分に取られてしまい、最悪他の依頼者との業務に影響が及ぶこともあるでしょう。

 フリーランスならば全部自分で対応しなくてはならないのですから、トラブルこそ細心の注意を払ってなるべく全力で回避すべきです。

 トラブルを事前に想定できていない、いい加減な相手と仕事をするのは不安です。余程その人にしかお願いできない業務でない限り、そういった相手は避けるでしょう。

 何か起きた時、臨機応変に対応できないのでは? 最悪予想外のことが起きた時にバックレたりするのでは? と考えてしまうのです。特にフリーランスの場合は担当者が使えないから他の担当者に変えてもらうなどの対応ができないため、本人に少しでも不安要素があれば選ばないでしょう。


 私も昔知り合いのイラストレーターさんにお仕事を依頼したことがあるのですが、あまりにいい加減で無責任な対応をされてしまい「この人には二度と頼まない」と決意したことがあります。その方は支払い前の説明がかなり曖昧でした(少し違和感を覚えつつも知り合いだったので頼みましたが、知り合いでなかったらそもそも頼まなかったと思います)。

 その話についてはまた別の機会にお話します。


 しっかりと業務範囲が明確化できていて、リスクマネジメントができているように見える方なら、依頼する側としても依頼する前からある程度信頼ができるのです。

 何故なら依頼者側の要望に想像を働かせていることになり、いい加減な仕事をするようには見えませんし、初心者に見えないからです。


 そもそも普通に何度も仕事をしていれば、「こういったことは事前に伝えておいた方がいいな」ということが自然と分かるはずなので、ある程度経験を積んでいれば業務内容などはより具体的に書いておくようになると思います。

 依頼がある度にいちいち説明したり、予め書いておけば避けられるような質問に対応するのは手間がかかるだけですから。あまりに的外れな業務の問い合わせを無くすこともできて効率的です。

 依頼する側としても、ある程度慣れていればいるほど、空き情報以外で問い合わせないといけないことが多かったら面倒ですし、業務内容の提示が曖昧だと、余程ゆるい仕事をしていたか、

そもそも仕事をしたことがないように見えてしまうのです。


 仕事に不慣れに見えてしまうと円滑な業務進行ができるように見えず、任せていいか不安が残るわけです。

 これは特に駆け出しのフリーランスの方なら避けたいことだと思います。

 勿論不慣れであることが悪いわけではありませんが、提示されている業務内容がざっくりしていて適当に見えてしまうと、業務自体も適当にされるのではと危惧されてしまうこともあるでしょう。

 このように不利な状況を作らないために、しっかりと業務内容を提示して安心して仕事を任せてもらえるようにしましょう。


 しかしながら初心者が最初からどういったトラブルが有り得るかを考えるのは難しいと思いますので、書き方などは他の方のものを真似るのが手っ取り早いと思います。

 勿論仕事をしていく上で学びもあると思いますので、適宜精査していくと良いでしょう。

 これは完全に私の思い込みかもしれませんが、私が過去仕事で関わりを持った中で、特にイラストレーターさんやデザイナーさんなど職人気質の方は言語化が苦手な方が多かったので(右脳と左脳の発達の違いでしょうか)、この辺りが上手くできればアドバンテージになる可能性もあります。

 リスクマネジメントによって効率的に仕事をして、信頼を勝ち取っていきましょう!

 もう一つのリスクマネジメントについてはこちら↓の別の記事で説明しています。

 ここまで読んでくださり、ありがとうございました!

 


 


記事がお役に立ちましたら、サポート頂けるととても嬉しいです!資料の購入費として使わせて頂きます。