テスラからみえる「情報」の価値
下のグラフは、テスラの時価総額となります。
世界の自動車メーカー7社が束になってもかなっていません。
日本で、テスラは、街中、稀にしか目にしておらず、あまりピンと
こないかもしれません。
ですが、2022年時点でこのようなことになっています。
なぜ、テスラの時価総額がこんなに高いのか?
もちろん、環境問題や自動運転などが一番に思いつきますが
それは表向きの姿。こんなのは、成り行きの要因です。
テスラの注目すべき3つのポイント
・全車種、バッテリーの性能は一緒である。
・買った後でも機能をアップグレードできる。
・車検は、近い将来、リモートで。
一つずつ簡単に。
・全車種、バッテリーの性能は一緒である。
これは、ソフトウェアで機能を制限しています。
エントリーモデルは、積載されたバッテリーの70%まで、
ハイグレードモデルは、100%使うことができますって
ことにしている。
なので、高級車になればなるほど、1回の航続距離も伸ばす
ことができます。
車種ごとに部品の「ラインナップ」を作る必要もなく、
部品を単一化できる。
つまり、ソフトウェアによって生産コストを抑えられること
を意味します。
・買った後でも機能をアップグレードできる。
これは、ほんと今のスマホと一緒。
スマホも買った後、バージョン◯◯って定期的にアップデート
されます。
たとえば、バッテリーの持ちがよくなりました!や新しいサービス
なんてものです。
これが、そのまま、テスラに当てはまります。
いま、テスラ以外こんなことできる車ありますか?
・車検は、近い将来、リモートで。
この仕組み自体は、もう少し先になると思いますが、
基本、車から得られる
情報は全て「学習データー」として取得しています。
位置情報や走行状況、タイヤの空気圧、バッテリー性能、異常音
電球切れなどそのほか、部品の経年劣化の状況など、
「学習データー」をつかってAIで総合的に学習・判断させていきます。
なので、リモートで車検や点検時期がきて、問題なければそのまま車検
をパスすることができるのです。
当然、EV車なので、構造がシンプルでそもそもオイル交換さえ必要なく
なります。
*ガソリン車など、内燃機関は基本的に構造が複雑です。
こうみるとテスラは、
情報資産=価値とみなし
この「情報資産」を、目に見える「資産」に容易に変換できる。
この情報は、もちろん車検だけでなく、自動運転で当然のように
カメラを搭載しているので、「警備」事業をやろうとすれば参入できます。こうなれば、テスラ車が街中の監視カメラです。
カメラに世の犯罪者が映れば、すぐに画像処理して、ほかのテスラ車に情報を転送し、やがては隠れ家を突き止めることも可能でしょう。
日本のメーカーは未だ、エコに優しいとか快適に移動するための手段として売っていますが、そもそも、性能差自体は格段に差はないのでこのスタンスはもうすぐ通用しなくなります。
テスラ車は「指数関数」的に伸びていき、「情報資産」を持たない企業は
「指数関数」的に滅びていきます。
これが、テスラの時価総額が高い理由の一つです。
「情報」という資産を「蓄積と活用」できない会社は淘汰されますし、それを下請けする企業も淘汰されざるを得ません。
昨今の、ウクライナ問題やコロナでサプライチェーン網が乱れ
るなど、「物理資産」で国内に混乱が起こりつつあります。
「情報資産」の少ないこの国は、もう相当追い込まれているような気がする
今日この頃です。
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