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【武藏野MTG會】第10回開催レポ&カバレージ【レガシー】

5月18日(土)、薄暑。
埼玉県朝霞市の産業文化センターにて、第10回武藏野MTG會を開催いたしました。

今回は急な日程変更があったにも関わらず(後述)、たくさんの参加者にお集まりいただきました。
レガシースイスドロー3回戦+上位4人のSEをメインイベントに、その後はフリプや二次会などを通じて、レガシーおじ民同士交友を深めました。(いつもの

当日までにいろいろありつつも、なんとか無事に会を終えられましたので、例の如く駄文に残したいと思います。
今回はPC常滑が控えてるからレポが早いんだぜ。

1.日程変更~当日~研究発表会

当初、6月1日(土)開催を予定していた第10回。
ところが4月末、レガシー神と被っていることが先輩からのタレコミで発覚。

神決定戦専用サイトの日程もこまめに更新してちょ。
5月1日にやっと情報が出たレガシー選手権といい、どうなってんねん!

正直悩む。
僕自身ももちろんレガシー神に出たいし、そもそもこの会は練習して〈強くなること〉が目的の1つ。
可能ならば、ぜひ他の参加者さんたちにもレガシー神に挑戦してほしい。
(本番は練習とは違い、そこでしか得られないものが確かにあって、練習だけでは強くなれないのです。)

断腸の思いで回避行動に転じる。
開催まではわずか3週間。
普段は取り合いの会場が確保できたことだけは不幸中の幸いでしたが、やはり日程・都合が合わなくなってしまった方もいて、本当に申し訳ありませんでした。
1ターン目に《三なる宝球》を置くなどの主催の日頃の行いのせいです。反省。

このような事情にもかかわらず、心優しきレガシーおじ兄貴たちが集まってくださり、いつもとさほど変わらぬ盛況に。
全く人が集まらない可能性も危惧していただけに、参加者の皆さんには心から御礼申し上げます。
人との縁に感謝。(徳を積もうとする

ちなみに今回、冒頭の研究発表会を企画・進行をしてくださっているきよあきさんも🎂ハッピーバースデー🎂ということでお休み。
事前にプロジェクターを預かるなど、急ピッチで準備を進めていく。

……

そうしてばたばたと迎えた当日は、早くも夏を想わせる好天気。
前回もでしたが、当会は天候には恵まれる傾向にあるようです。
主催の日頃の行いのたまm(ry

今回は、前回ゴブリンストンピィで優勝したちたんさんが、MTGのデッキ分類のひとつである〈ストンピィ〉について、その優位性などを発表してくださいました。
急な日程変更にもかかわらずご準備・ご発表ありがとうございました。
直前に逝った《___ Goblin》も向こうで喜んでいることでしょう。

前々回のNanaseさんは構築、前回のラーメン王さんはプレイングにフォーカスした発表をしてくださいましたが、今回はデッキ選択のあたりが主でしたね。
毎回学びや気づきのある素晴らしい時間となっております。

2.メイン大会 無盡杯

レガシーおじ27人を戦場に出す。(大会参加者26人、途中参加者1人がレガシーおじである。)
今回も初参加の方に4人お越しいただきました。 

第10回を迎えましたが、これといって特別なことはいたしません。
いつもどおり、対戦できることに喜びを、対戦相手がいることに感謝を。

それから、レガシー神も控えていることですし、勝利を目指して真剣に。
「対戦よろしくお願いします」
最後に、忘れてはいけないこと。共に楽しく。

①スイス1回戦

私の対戦相手はシャチ鯨さん。
入間県からの刺客。
いつぞや彼の地きずな杯で対戦していただいてから、当会にも遊びに来ていただいております。

その折には主催が勝たせていただいたので、今回はリターンマッチといった構え。
初対戦の出会いも尊いけれど、知り合いが増え、こうした再戦が組まれるのもまた一興。

Game1

主催の初動は《エメリアのアルコン》。
対するシャチ鯨さんは《荒地》を合法アンタップインから、《アメジストのとげ》。やられた。
これは壮絶な縛り合いの様相。

旧枠再録で一気にお求めやすくなった優等生

しかしここで、主催が《選定された平和の番人》をご都合トップ。
さらに《不毛の大地》で減速させ、一気にマウントポジションに。

シャチ鯨さん陣営にも《アメジストのとげ》をすり抜けて《磁石のゴーレム》が駆け付けるも、最早ブロッカー運用で精一杯。
最後は《大いなる創造者、カーン》が逆転の目を摘んで。

Game2

シャチ鯨さんは、初動《微光地》から《真髄の針》で《不毛の大地》を止める12postの理想的な立ち上がり。
一方の主催は、手札の《不毛の大地》2枚を腐らせつつ、初動で《エメリアのアルコン》を送り出すことに成功して譲らない。

少しずつマナを伸ばしてビッグアクションの刻を待つシャチ鯨さんに対し、《選定された平和の番人》が検問で《隔離するタイタン》に課税。
さらに《精霊界との接触》で《真髄の針》を抜き取ると、《不毛の大地》が神座を切り裂き、課税対決は主催に軍配。

何度再録されても値崩れしない優等生

あいチャン 2ー0 シャチ鯨

ちょっと周りの卓を覗いて歩く。

ビフさんとわんこさんの対決では、何やら見かけぬ生物が盤面に並ぶ。
よく目を凝らしてみると、《クウィリーオン・レインジャー》…?《天上の餌あさり》…?
オーク・濁浪「「生きとったんかワレェ!」」
愛と探究心の対決である。
ちなみにわんこさんも"元"エルフ使い。

タフネス3……
ウッ、頭が……

いつもはセファリッドブレックファストのたまもさんと、禁止改定で翼をもがれたちたんさん。
ちたんさんは素直にゴブリンから赤単プリズンへと移行し、《舷側砲の砲撃手》で真っ向勝負。
これはセファリッドには厳しいか…というのは主催の杞憂、たまもさんの戦場にはまさかの《全知》
握るデッキを変えるのも自由なのである。

〈月〉を砲弾にし始めたゴブリン

久しぶりにエンチャントレスを持ち出したスギさんは、初参加のDeco3さんの土地単との緑白系コントロール対決。
今を時めくメタデッキたちがこぞって苦しむ《抵抗の宝球》の足枷。
しかし、それをも上回るマナの繁殖力と拡散力。
憎き《オークの弓使い》を討伐するため、狩る側に回った者と、女魔術師の配下に迎え入れた者。
血で血を洗うのが令和のレガシー。

もうやめて!
とっくにサリアとエルフとウェルダーとコアトルと梟とルートワラと…(略)
のライフはゼロよ!

②スイス2回戦

2回戦のお相手は紫水さん。
本来なら当会が誇るスニークショーX銃士の一人だが、最近は少し趣の異なるデッキにご執心だ。
朝っぱらから投下された禍々しいポストが、堕ちたスニショ使いの殺意を教えている。

Game1

初動は《Scrubland》ゴーに後手《不毛の大地》を当てるところから。
予定調和的に《沼》サイクリングが挟まり、次の《虚空の杯》X=1にはスタックで《納墓》が捩じ込まれる。

当然のように《動く死体》が唱えられ、釣りあげられたのは《グリセルブランド》。
《オークの弓使い》さえあればあんな奴…!

生きとっt(ry

…残念ながらございませんので、都合28枚を楽しそうに引かれてgg。
途中で見えた《Bayou》の使い道に想いを馳せながら。

Game2

スキャムムーブは堪らないと、今度は主催が初動から《選定された平和の番人》で推す。
《ダウスィーの虚空歩き》とのすれ違いダメージレースになるも、《ウルザの物語》を二度ほど傾聴すると、《カザド=ドゥームのトロール》を優に超えるトークンが4体現れ、足を止めることなく一気に。
こいつ強すぎるんよ…。

禁止になる時はウーロを道連れに頼む

Game3

後手の主催は《虚空の力線》込みの7枚キープ。
これに対して紫水さんは、まず《悲嘆》で《孤独》《選定された平和の番人》《精霊界との接触》の中から《選定された平和の番人》を落とし、すぐさま釣り上げる。
指定は《精霊界との接触》で、見えているマナは2マナ。

が、主催はご都合《古えの墳墓》トップ。やっぱハンデスにはこれ。
《選定された平和の番人》を魂力で飛ばし、無事オーナーの場に帰還

覗いた紫水さんの手札には《煙霧の連鎖》が。なるほど緑マナはこれですか。
という訳で、ブロッカーになられるだけでも嫌なので、見えない《ウィザーブルームの初学者》のほうに課税して殴り切り。

《煙霧の連鎖》との即死2枚コンボ。
両方2マナな上に、《煙霧の連鎖》のコピーは《虚空の杯》をすり抜けてくるのが結構きつい。

あいチャン 2-1 紫水

酒はほどほどに。
デュアランは万病に効く薬。

そんな熱戦を隣からがっつり監視していたのがちたんさんとミラさん。
終わるの早くないですか?
覗く暇もなかったんですが。(レポ書き泣かせ

③スイス3回戦

安心したまえ。
そんなミラさんがちょうど眼前に座ってくれた。
レポの材料がネギを背負ってきたようなものである。

昨年からずっと参加してくれているミラさんだが、主催とは初対戦。
料理の時間だ。

Game1

先手の主催は1マリガンから、2ターン目に《大いなる創造者、カーン》。
3ターン目にして早速《罠の橋》で引き籠る作戦。

地上にはクリーチャーを並べられるも、《エメリアのアルコン》が殴っては手札を1枚まで減らし、動けるのは《オークの弓使い》本人×2体だけという状況を作り出す。
ここでミラさんは、手札破壊でこちらの《エメリアのアルコン》を落として《再活性》で釣り上げ、ブロッカーを用意。

そのアルコン、見合う値打ちはあるかな?

これは長くなりそうだと思ったその時、トップから降ってくる《精霊界との接触》。戻っておいで
手札を吐くために《古えの墳墓》を乱用していたため、残ライフ1での薄氷の勝利。

Game2

先手のミラさんはGame1のお返しとばかり、先手1ターン目に《暗黒の儀式》から《ヴェールのリリアナ》。
当然悶絶もののムーブなのだが、主催の初手には《両替機》。
ディスカードに反応するこのカードが友情コンボを形成し、次のターンに《大いなる創造者、カーン》の着地を待つだけの状況。

しかし、ミラさんも簡単には引き下がらない。
手札2枚の状況を見逃さず、《両替機》を恐れずに放つ《Hymn to Tourach》!

最強のハンデスにして最強のランデス

古呪に誘われ、一気に消耗戦の様相を呈してくるゲーム。

しかし、次のドローが全て。
――《ウルザの物語》。朗々と、揚々と。

あいチャン 2ー0 ミラ

マッチの内容は2-0だったとはいえ、スキャムムーブは本当に強い。
相手の満足な初手を崩した上で、右手での勝負を強いる。
コンボが消えちまうわけだぜ。
主催は死力を尽くして疲れ果てました…

これにてスイスラウンドが終了。
3-0のラーメン王さん成富さん主催に、2-1オポトップのかきぬまさんを加えた4人がSEに進出となりました。

④準決勝A

1番卓。
スイス1位・ラーメン王さんのタッチ赤のバントヨーリオンミラクルと、スイス4位・かきぬまさんの白青ジャイルーダボンバーマンのマッチアップ。
実は第8回大会決勝と同じ顔合わせ・デッキの対戦であり、ラーメン王さんからすればリターンマッチ。
初優勝への道は果たして。

Game1

互いに"相棒"を公開してスタート。
かきぬまさんは1マリガン。

《豊かな成長》でマナ基盤を整えたラーメン王さんに対し、かきぬまさんは《ウルザの物語》《水蓮の花びら》《水蓮の花びら》のロケットスタート。
早くも次の対応を迫っていく。

ここでラーメン王さんが張ったのが、最近少し話題になった《地の封印》

墓地から呪文は唱えられるな、ヨシ!

これまでANTエンチャントレスのサイドカードとして以外ほとんど日を浴びてこなかった密やかな結界が、サルベイジャーコンボをメイン戦から阻む。
そう、これがスキャミネイター環境。

すると、かきぬまさんは《裏切り者の都》《ライオンの瞳のダイアモンド》と展開。
コンボに頼らずとも、《ウルザの物語》1枚で勝つプランも取れるのがこのデッキの強み。
その分、重要なのは乗り手のハンドリングになってくる。

構築物トークンを出しつつ次のターンを受け取ると、3章のスタックは1マナ出しつつ、2枚目の《ライオンの瞳のダイアモンド》をサーチ。
さらに《オパールのモックス》を追加して飛び出すのは《大いなる創造者、カーン》。
コンボルートと《ウルザの物語》ルートから一転。急角度の襲来。

これには堪らず《激しい叱責》でトークンを解体しつつ、1ドロー。
この1ドローで引き込んだ《Force of Will》で刺客を退ける。
さらに、《否定の力》と連続で引き込み、"相棒"を手札に加えてカウンターを構える。

しかし、次の一手がその構えの僅かな隙をついた。
《ゴンドールの希望、ボロミア》。

めちゃくちゃなテキスト。要注意。

《否定の力》の及ばぬ希望が、《オーリオックの廃品回収者》を仲間に引き入れる。

《ゴンドールの希望、ボロミア》は攻撃時誘発も持っているため、ラーメン王さんは《虹色の終焉》で追放。
さらに次のターン、《空を放浪するもの、ヨ―リオン》が着地し、《地の封印》と《豊かな成長》が空に舞い上がろうとする。

その刹那、《天上都市、大田原》が《地の封印》を手札へと浮き上がらせる。
唱え直すマナがないこのタイミング。墓地の制約が一瞬だけ解除される。

そこに否定しがたい《オーリオックの廃品回収者》。
《ライオンの瞳のダイアモンド》が2枚あることも全くもって恨めしい。
この無限マナから《深海の恐怖、ジャイルーダ》が降臨。

しかし不幸中の幸い、捲れが芳しくなくターンが返ると、覚悟の《終末》通常キャスト。
さらに次のトップ《大いなる創造者、カーン》には、ついに《否定の力》が。

ようやく握った主導権。
《地の封印》《自然の怒りのタイタン、ウーロ》《虹色の終焉》《虹色の終焉》と立て続けにキャストし、盤面を完全に掌握しての見事な逆転劇。

ラーメン王 1-0 かきぬま

Game2

両者2ターン目までは、土地を並べ、手札を整える静かな展開。
…と言いたいところだが、かきぬまさんが並べたのは《魂の洞窟》《ウルザの物語》という青いデッキが悶絶する2枚の土地。
そこからエンド時に《聖戦士の奇襲兵》が飛び出す。

じきに構築物トークンが2体並び、《ライオンの瞳のダイアモンド》がサーチされると、手札から《ウルザの物語》のアンコール。
ここまで動きを見せていなかったラーメン王さんも、ここは堪らず《激しい叱責》で命を守る。

その後も互いに土地を並べ、睨み合う展開が続くが、3枚目まで出てきた《ウルザの物語》だけが時を刻んでいく。
構築物トークンが再び並んだところに《溶融》。
それでも、三たび構築物トークンは並べられていく。
余りの打点の高さに、ついには《水蓮の花びら》にさえ《否定の力》を撃たねばならぬ始末だ。

しかし、長引くほどにコントロールの土俵が近づく。
必死に躱し続けた先に、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》が脱出で着地。

そこに《魂の洞窟》を経由して駆け付けたのは、《最高工廠卿、ウルザ》。
戦場に並び立つ4/4の構築物トークン3体を前に、ラーメン王さんが盤面を畳んだ。

この呪文は打ち消されない。は?

かきぬま 1-1 ラーメン王

Game3

ラーメン王さんは《平地》《島》スタート、ワンマリガンのかきぬまさんは《ウルザの物語》《古えの墳墓》と好調な滑り出し。
《ウルザの物語》が構築物トークンと《オパールのモックス》に変わったところに、待ってましたと《激しい叱責》。
Game2同様の捌き合い。

受け取った4ターン目、ラーメン王さんは《地の封印》。
これで墓地を睨むことに成功するが、土地が3枚で止まってしまったのがどう響くか。

一方のかきぬまさんも、この封印を解くべく即座に《聖戦士の奇襲兵》を送り出す。
さらに《大いなる創造者、カーン》も追従するが、ここには《Force of Will》。

ラーメン王さんのエンド時、《聖戦士の奇襲兵》が《地の封印》を道連れにし、そこから《アガサの魂の大釜》。
これに対応して、《ウルザの物語》を対象に《外科的摘出》。
攻める側と守る側のコントラスト。

《最高工廠卿、ウルザ》。
これには本体・トークン双方に《剣に鍬を》。

お次は《深海の破滅、ジャイルーダ》。
着地は止まらず、またも《聖戦士の奇襲兵》が飛び出す。
しかし、まだまだ引き込んでいる《剣を鍬に》で"相棒"の定着は許さない。

しかし、果てなく続くかに見えた攻防にも終わりの時。
手から零れる《ライオンの瞳のダイアモンド》と、追いかけ飛び出す《オーリオックの廃品回収者》。
墓地から甦る《石とぐろの海蛇》。

サルベイジャーに於いては"トランプル"が特に凶悪

かきぬまさんが見事リターンマッチを退け、決勝に進出。

かきぬま 2ー1 ラーメン王

⑤準決勝B

2番卓はスイス2位・成富さんのドラゴンストンピィと、スイス3位・主催の白スタックスが対峙。
足が速くて打点が高い。
白スタックス目線でいえば、地獄(Pit)のような相性である。

Game1

先攻の主催は《虚空の杯》X=0と、《真髄の針》で《舷側砲の砲撃手》を指定。
が、返しは《猿人の指導霊》《裏切り者の都》からの《ゴブリンの熟練先導者》。

横並びはボードコントロール最大の敵

何度も苦渋を舐めさせられてきた黄金ムーブの前に、既にして投了したい気分ではあったが、《大いなる創造者、カーン》から《罠の橋》を引っ張って小さな抵抗を試みる。
――とはいえ、引き込み続けた土地を吐ききることができず、籠城作戦はあっけなく失敗。

成富 1-0 あいチャン

Game2

繰り返しになるが、赤プリズンとの相性は最悪である。
正攻法ではそうそう勝てない。
本当はGame3まで取っておきたかった飛び道具をここでデッキに忍ばせる。

ゲーム開始時、主催は《虚空の力線》×2枚。

もう相手には作戦は透けている。
《血染めの月》による妨害を食らい、《鏡割りの寓話》と《舷側砲の砲撃手》は時間の猶予を与えてくれない。

それでも《舷側砲の砲撃手》に《皇国の地、永岩城》を当てて凌ぐと、真っすぐ辿り着いた4ターン目、《大いなる創造者、カーン》。
サイドから取り寄せたのは当然、《Helm of Obedience》。

要するに、5マナあれば僕が勝ちます。

成富 1-1 あいチャン

Game3

お互いに1マリガン。
《孤独》《選定された平和の番人》《精霊界との接触》《四肢切断》《不毛の大地》《皇国の地、永岩城》という手札をキープ。
《ゴブリンの熟練先導者》から来られても、《月の大魔術師》から来られても耐え得る。

対ストンピィで採用した一手

――先手1ターン目、《三なる宝球》!
思わずジャッジの元へ確認に走る。

……駄目でした。

だがまだ手はある。
《不毛の大地》で相手を詰まらせる。
《三なる宝球》ブッパにはこれが効く。(被害者は語る

しかし、残念ながら順当に土地を伸ばされた上、微かな希望であった《ウルザの物語》には返しで《血染めの月》。
永遠に2マナ目に辿り着くことはなかった。

成富 2ー1 あいチャン

⑥決勝

スイス2位の成富さんとスイス4位のかきぬまさんによる決勝。
スイスドロー3戦目の再戦である。
早々にリターンマッチのチャンスが巡ってきたというところか。
それとも返り討ちか。

余談だが、当会では4位抜けの決勝進出率が高く、これで4大会連続。
(つまり、1位抜けの1没が続いているということでもあるわけだが…)
第8回優勝時のかきぬまさんも、4位抜けからの下剋上だった。

Game1

成富さんの初動は、《未認可霊柩車》からの《虚空の杯》X=0。
墓地ルートと0マナファクトルートを早速潰されたかきぬまさんは、ならばと《ウルザの物語》から組み立てるプランへ。

…しかし相手が悪かった。
無情なる《血染めの月》。そのルートも辿らせない。

Nonbasic Lands are Mountains.
Urza's Saga wa Kiero!

これで互いにソルランドの恩恵がなくなると、さらに《三なる宝球》。
土地が2枚で止まってしまったかきぬまさんは一気に窮地に。
その間も《未認可霊柩車》の乗客は増え続ける。

最後は《激情》が通常キャストされ、定員過剰の《未認可霊柩車》が暴れ出したところで投了。
結局3マナ目の土地に辿り着けず。

手札の《ウルザの物語》が囁く。
月が綺麗ですね」。

成富 1-0 かきぬま

Game2

かきぬまさんは《アゾリウスの印鑑》で立ち上がり、同じ轍は踏まないとの強い意思表示。

一方の成富さんは、《金属モックス》を経由しての《血染めの月》。
4マナ到達が目前の状況に抗いつつ、次は《ゴブリンの熟練先導者》も展開して攻めの手を休めない。

しかし、ついに4マナに辿り着かれると《大いなる創造者、カーン》が登場。
通常、クロックがいる状況での裸の《大いなる創造者、カーン》は致命的にはなりにくい。
しかし、〈サルベイジャーコンボ〉に於けるカーンは一味違う。
サーチ、《ライオンの瞳のダイアモンド》。

こうなれば、〈ドラゴンストンピィ〉にできることは限られる。
第一候補:速やかに相手のライフを0にすること。
《舷側砲の砲撃手》を戦線に加え、《大いなる創造者、カーン》を落としながら、かつプレーヤーにも8点。凄まじい火力である。

だが、今回は《血染めの月》以外に相手に干渉できなかったのが響く。
2人目の《大いなる創造者、カーン》が《ライオンの瞳のダイアモンド》を悪用して《罠の橋》まで。
《激情》でPWだけは落としたものの、もうライフを攻めることは叶わない。

《オーリオックの廃品回収者》が駆け付けると、無限マナから《深海の破滅、ジャイルーダ》。
ところがこの捲れがよくなかったために、得た数ターンの猶予で成富さんは《三なる宝球》で再度抵抗を試みる。

が、そのスタックで戦場に紛れ込んだのが《聖戦士の奇襲兵》。

予想しにくい登場がまさに奇襲

続く新手は《ゴンドールの希望、ボロミア》。
――しかし、ここでも決定的なカードが捲れない。
首の皮一枚。綱渡り。

ここから再び《罠の橋》を前にした睨み合いが数ターン続いたが、ようやく《石とぐろの海蛇》が見つかった。
これが無限マナから戦場に這い出ると、《聖戦士の奇襲兵》が向かったのは自陣の要衝《罠の橋》。

成富 1-1 かきぬま

Game3

最終戦は、片や《古えの墳墓》から《未認可霊柩車》、片や《古えの墳墓》から《石とぐろの海蛇》X=2、というスタート。

大きいアクションが期待される2ターン目。
成富さんが送り出したのは《月の大魔術師》。
返しの反撃のマナ基盤を見事に抑制する。

生きている方がいいこともある

《Tundra》セットのみでターンを返したかきぬまさん。
せめて白マナや無色マナがあれば怖さがあったかもしれないが、いま出すことができるのは(赤)(赤)のみ。
そこに《舷側砲の砲撃手》が飛び込んでくる。
かきぬまさん、残ライフ16。

相変わらず"《山》"しか置けない相手を尻目に、《舷側砲の砲撃手》が《カノプテック・スカラベ・スウォーム》を投げつけ始める。
かきぬまさん、残ライフ8。

後手4ターン目、(赤)(赤)(赤)(赤)から《大いなる創造者、カーン》に一縷の望みを託す。
サイドから手に加えたのは《歩行バリスタ》。

――しかし、この《歩行バリスタ》が日の目を見ることはなかった。
先手5ターン目、(赤)(赤)(赤)(赤)(赤)から《激情》通常キャスト。
ブロッカーの《石とぐろの海蛇》が排除されると、そこには4点クロック+7点の砲弾。

最後まで手札の《ウルザの物語》は月を眺めていた。

成富 2ー1 かきぬま

……

申し上げます。
第10回 無盡杯 優勝は、成富さんのドラゴンストンピィ(赤単プリズン)。

本人曰くプリズンではなくドラスト
初参加にして、その名の通り頂まで"踏"破。

脅威を叩きつけ続ける様は、かつての愛機の赤単エルドラージの哲学そのままに。
メイン4枚の《未認可霊柩車》に今のレガシー環境が詰まっている。
優勝おめでとうございます!

準優勝は、かきぬまさんの白青ボンバーマン。

第8回大会の優勝に続き、2度目の決勝進出。
異次元から現れる《深海の破滅、ジャイルーダ》が消耗戦にも強い!

さらには、サイドに新たに取られている《牛の介入》。
長く使ってこその、経験に裏打ちされた目利きの妙。
レガシーの醍醐味よね。

尚、3位決定戦は、ラーメン王さんと主催の重コントロール対決。
お互いヘロヘロな中、メインは主催の押し切り。
第2ゲームはいつもの《基本に帰れ》に加え、《魔力流失》まで貼られて圧死。
第3ゲームはダブマリから1ターン目《大いなる創造者、カーン》のブッパを《Force of Will》されて主催は灰になりました。

《溶融》ぐらいで泣き言垂れてんじゃねえぞ!

ラーメン王 2ー1 あいチャン

3.フリプ→中締め→二次会

スイスラウンド終了後は、今回も統率者戦3~4卓、ミドルスクール卓、レガシーフリプ卓などが立ち、各々楽しむ。
PC常滑やレガシー神の直前だからか、いつもよりレガシーフリプが多かったような気がしますね。

今回は自身がSEに進出していたせいもあり、なかなか会場全体に目を配れず。
もっと皆さんとお話ししたかったなあ、というのが主催としての反省点でございます。
まずはプレイング速度の見直しから。

何はともあれ、参加者の皆さんはお疲れさまでした。
また、重ねてご参加いただきありがとうございました。

……

というわけで、結果発表を兼ねた参加賞分配へ。
当会では順位順にお名前を呼ばれた方から、使用デッキを名乗っていただくシステムでやっております。

尚、今回は皆さんに持ち寄っていただいている賞品を撮り忘れちゃいました(汗
本当に余裕のない主催です(汗
Akkunさんのポストにチョロっとだけ映っていたので引用。
皆さん、いつも本当にありがとうございます!

以下、第10回無盡杯メタゲームブレークダウン(順位順)。

🥇ドラゴンストンピィ🌝
🥈WUボンバーマン💣
🥉WUGrヨーリオンミラクル🕊️
白スタックス🏭
-----Top4-----
UBスキャミネイター🪦
UR果敢デルバー🐦
WBgスキャミネイター(+スモッグコンボ)🪦
UBスキャミネイター🪦
デッドガイエール🍸
忍者🥷
GW土地単🕍
4c餌あさり🐋
BRペインター🎨
純正エルフ🧝‍♀️
GWbエンチャントレス🧙‍♀️
赤単プリズン🌝
グルールビートダウン🌝
4c豆の木🫘
ドラゴンストーム🌀
ナヤ土地単🕍
ANT🦁
UBシャドウ😈
UGオムニテル👨‍🏫
75GR土地単🕍
UW石鍛冶⚔
無色ポスト⛅️

押しも押されもせぬトップティアのスキャミネイター系が(デッドガイを含め)4人。
しかも揃いも揃って好成績。
そのスキャミネイターに有利がつく土地単も3人。

しかし、そんな世間並みの環境をストンピィとコンボが荒らし回り、ドラゴンストンピィが優勝を攫った形。
ちたんさんの発表の最後にあった言葉を、ここで復唱させていただきます。
「みんなもストンピィしよう」

……

19時50分、引き揚げ時。
集合から既に7時間近くが経過している。
それでも足りない者たちが、例の如く二次会へ。

二次会でも飽きずにマジックの話。
二次会ではここぞとプライベートの話、仕事の話。
はたまた、なぜか文学の話。

次回は季節的に納涼会ですかね。

4.次回予告

さて、その次回ですが、7月20日(土)の開催となります。
会場は、朝霞市民文化会館ゆめぱれすです。(池袋から約30分。)

募集及び詳細の告知につきましては、7月初旬に私のXアカウントでさせていただきます。
参加ご希望の方は、告知へのリプまたはDMにてご連絡をお待ちしております。

また、今回は日程変更のせいでできなかったウルザ・マスクス期スタン、次回こそサブイベントでやりたいと思っております。
どなたも《リシャーダの港》片手にお越しください。

※尚、会場定員の都合で、応募者多数の場合は募集〆切後に抽選とさせていただく可能性があります。何とぞご了承ください。

今回日程が合わなかった皆さん、次回はお会いできるのを楽しみにしております。
また、6/1(土)を空けておいてくださったとしたら、ぜひレガシー神の会場でお会いしましょう。

それでは、次回もどうぞよろしくお願いいたします。

(了)

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