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新橋ランチ紀行 202210〜202212

前置き

新橋に派遣で行くようになって2ヶ月が経った。
最初6日の契約が1ヶ月になり、3ヶ月になった。
他の派遣先も紹介されたが、しばらくこの街で働きたいと思った。

理由は至極簡単。この街の、縦横無尽に走る路地、その至る所に、食堂や居酒屋のランチがひしめき合っている。
東京の多くの街を派遣で渡り歩いてきたけれど、これほど、ご飯屋さんが連なる街も他にないと思う。

そのようなわけで今宵は、この2ヶ月で美味しかった新橋のランチのお店を15店ほど紹介していこうと思う。

新橋という街について(ここ読まなくても大丈夫)

新橋という街の構造は特殊で、部外者にはとても使いにくい。
この街で働くまでは、ここで、ご飯を食べようという気にすらならなかった。

1、駅と主要道路が、並行に走っていない。
2、西側駅前のニュー新橋ビルは、不定形な形で、街の奥行きを隠している。
3、駅前のSL広場に立った時、皮肉にもSL自身が、広場から虎ノ門方面に伸びる道を遮っている
4、烏森神社とその参道は、駅と虎ノ門側を分断し駅前路地を迷宮化させ、
5、ニュー新橋ビルの南側には、風俗と居酒屋街。駅前にあるパチンコ屋とは初めて街を訪れる人の足が向くのをそっと阻む。
6、駅の北側は、新橋というより銀座のエリア。東側は、ゆりかもめと複雑な道路の関係で、知らない人はちょっと歩こうという気にすらならない。
結局、だから慣れない人は、駅前のニュー新橋ビルのそばを離れることができない。

そのうえで、この駅周りの構造を理解すると、そのエリアごとに、素晴らしい店が点在していることを思い知らされる。
今回はエリアごとに、おすすめのランチのお店を記述してゆこう。
いつか忘れられてしまう前に。

おすすめランチ15選

【ニュー新橋ビル周り】

・1店目:ニュー新橋ビル1Fの「肉めし岡もと」

肉めし 690円(税抜)
肉テキめし790円(税抜)

チェーン店のように見えて、現状はここだけの単店らしい。煮込まれたスジ肉に大きなお豆腐が特徴。2回目からは無料券で、どか盛りのネギか生卵か、お味噌汁がついて690円〜。あまりのボリュームに初回は晩御飯が食べられなかった。初日にまず目について入ったけれど、立地といい、至高にして究極の新橋飯。
時間がない時、何も思い浮かばない時は、まず、ここを目指して歩く。新橋ランチのランドスケープ。

・2店目:とんかつ檍のカレー屋いっぺこっぺ 新橋店

 トンカツカレーランチ 1000円〜


ニュー新橋ビル内1F、大きいカツカレー屋さん。スプーンが小さく見える。とにかくお腹いっぱいになる。常に行列なのと、量が半端ないのと、とても脂の乗ったお肉なので、自分は晩御飯が食べられなくなる。
トンカツ屋が開くカレー屋だけあって、トンカツへの本気度が素晴らしい。
ぜひ一度は試して欲しい新橋めし


・3店目:「餃子や」

肉じゃが定食 750円くらいだったと思う…

ニュー新橋ビル、1Fの喧騒に対し、比較的静かな地下街がある。「カレーは飲み物」や「チャーハン王」など、分かりやすいお店も入っているが
小さな、居酒屋兼ランチどころも多く、サラリーマンがコーヒー代わりにビールを飲みながら資料を作っていたり、夜勤明けのブルーワーカーが宴会を開いて仕事の愚痴を語り合ったりしている。
そんな景色を眺めつつ「餃子や」で私は「肉じゃが定食」を食べている。たしか750円くらい。
それにしても、じゃがいも1つ半程のボリュームある肉じゃがに、お漬物、副菜、お豆腐、生卵、お味噌汁、ご飯がついてるの、なんだか、家庭料理をたべている気持ちになって嬉しい。

・4店目:ニュー新橋ビルの地下、「せせらぎ」

角煮定食 780円


アジフライ定食が580円。アジフライに釣られて入って、なぜか角煮定食にしてしまったが、それも780円。ここでも、一角では宴会が繰り広げられていて。目の前のゲームコーナーでガンダムをやっているサラリーマンがいたりする。新橋の雰囲気を味わうために、この地下でご飯を食べているような気分になる。それにしても、この価格で、副菜もしっかりしている。
書くまでもないことだが、ちゃんと美味しい。
もちろん後日アジフライもいただきました。揚げたて最高。


●閑話休題1

新橋を歩いていると面白い景色を見る。
経理ソフトや、社員研修の会社、そして、同時にバニラのラッピングバスが走っている。
このビジネスと風俗が混在する感じが新橋を象徴しているなぁと思う。

多分銀座方面を中心に走っているのだろうな。
虎ノ門新橋あたりを回っている。
左側はラッピングされてるのに、見えにくい右側はラッピングされてない。経費削減?

【新橋駅南側、学校跡西側(浜松町方面通り道)】

・5店目:うどんの「おにやんま」

入り口から入って、奥の広いカウンターで食べて右側の出口から出るシステム

老舗の新橋うどん屋さん。
いつも販売機に行列ができているが、ここの販売機の会計ボタンが、わかりにくいのも一つの原因だと思う。でも、中は立ち食いの想像を超えて、広くちょっと急いで食べるには最適。(おうどんの写真取り損ねています。)
。ひとことでいうと、天ぷらよりも、うどんよりも、出汁が印象に残る。
普段、出汁なんて飲みさないのに、気がついたらなくなっていたから。
基本の天ぷら(とり天2、ちくわ天)うどん590円〜
私は、週替わりで、あげる天ぷら(時価)2点と、かけうどんを頼むのが定番


・6店目:台湾料理「香味」

魯肉飯と麻油鶏麺のセット 1000円

新橋で40年以上続くという老舗…実際台湾の人が経営している。
友人の台湾人と、飲み歩いた時、この店を覗いていたら店主が現れて、友人と、台湾語で会話をしていた。とても狭い店だが居心地は悪くない。
…ここの魯肉飯と麻油鶏麺のセット1000円。
麻油鶏麺は薬膳の鶏スープに麺が入っていて、最高にまろやかで温まる。魯肉飯と完璧な組み合わせ。くせになる。
本気の台湾料理が並んでいるのも魅力。他のもの食べたい。


・7店目:タンメンしゃきしゃき 新橋店

タンメン単品 800円


想像しているタンメンとはずいぶん違う。
どかっと入った野菜スープに、独特の縮れ麺が入っている。
味もシンプルだけど、少し個性があって、量もとても良いのだが、タンメン×餃子のセットで1100円になってしまうので、自分はちょっぴり敬遠している。健康を気を遣うサラリーマンの聖地。

・8店目:札幌味噌ラーメン みそ熊

味噌ラーメン 800円くらい

…寒い日にランチにありつけず、何も考えず入った店。そもそも味噌ラーメン自体あまり好きではないはずなのだが。。。
…超甘い。濃いし。。。むむむ。この食べているうちに体が温まってくる感じ。これは!昔!北海道の田舎の街で通っていた!味噌ラーメンの感覚!数十年ぶりに思い出した。もやしと挽肉。色々置いている調味料がいいね。この食後の体があったまった感じがいい。冬は味噌ラーメンだな。次はバターコーン味噌ラーメンだ。(おい

・9店目:おばんざい「いろは」

おばんざい2品、ごはん、お味噌汁、おしんこ で800円
終盤に行ったので残っているもので。
隠れ家感
入口のメニューを撮って店に入ったりしています。

新橋で行列ができる二郎系の隣にある、かくれがランチが「いろは」。
看板のおばんざいメニューの数。そして、奥まった入口…最初は入るのに躊躇したわ。
その先には、ほっこりとした家庭料理が待っている。口喧しい、おばさま2人がやっているお店。本当に「家庭料理」だけど、だから体が求める。
筑前煮を頼んだら、売り切れていて、みんな「そういうもの」を求めてくるのだろうなと思った。夜も行ってみたい。
(次に来た人も同じものを頼んでいた。)
(ただ、おばんざいなので、熱々のものを食べたい寒い日は、ちょっと足が遠のくかな。)

●閑話休題2

新橋は猥雑とした界隈に昭和建築が残っていたり、通り抜けできる学校の跡地(今は生涯学習センター)があったり、神社が隠れていたり、
その奥に、虎ノ門や汐留の高層ビルが建ち並ぶ。
昭和も匂いも、バブルの跡も。今の弱さも、全てが
学校(跡地)の裏門はそのまま飲み屋街のど真ん中に繋がっていて、今はそこに朝からガールズバーのお姉さんが立っていて、人の世って感じが好き。
奥に狂ったように巨大な虎ノ門ノビルが見えるさまも。

昼はポツリポツリとランチをやっているが夜は様子が一変する
学校の跡。公道になっている。裏の出口はそのまま歓楽街に繋がっている。
こういう建築が路地の奥に残っているのが新橋らしさ。
遠近感を狂わせる巨大なビルが取り囲む。

【新橋駅南側、学校跡東側(飲み屋街)】

・10店目:「とんかつまるや」(※チェーン店です)

ロースカツ定食 700円
辛口ロースカツカレー 900円

このひと月で、急に混んで入れなくなった気がする。新橋駅徒歩1分。
ロースカツ定食700円。辛口のロースカツカレー(本当に辛い)900円。
その他にも、たくさんのメニュー。おいしくて毎日通える。
駅周りの他のトンカツ屋さんと比較したときにここの味と価格と量が、自分の中のランチのスタンダード。
検索して、チェーン店だと知ったのだけど、おしんこも、しじみの赤味噌お味噌汁もいいし。
ちゃんと「料理」って感じがするのよね。目の前で作っている様もいい。


・11店目:NARUTOの牛スジカレー

500円とは思えない。しっかりした料理の味。

まさか、新橋にワンコインの店があるとは… 
元々、ダイニングバーだったのだけど、この厄災で、色々思索して、台湾牛タン拉麺のお店になったみたい。だから、このカレーは、異端児。
それにしても、ここの牛スジカレー。…辛くてクリーミー。そして、牛すじの大きさと歯応え。皆が想像する牛スジカレーの枠を大きくはみ出してるけれど。一つの料理として完成されている。500円だけでというのが申し訳なくなる逸品。


【新橋駅南側、新橋5丁目側】

・12店目:CURRY&RICE 幸正


入口に、値段とか書いてなくて、店内のメニュ見たら…いきなり。1500円。
私の写真の撮り方がわるいのだけど。スープのようなカレーにフレンチを意識した立体的で、階層的な味わいを持ったライス。
本気で全ての素材の食感と味の組み合わせを考えてる。目ちゃんこいろんな味わいが、口の中で踊る。
店が小さいので落ち着かないのが難、お手軽ランチとは気分的に違う。けど驚きはある
新橋を去る前にもう一度行きたいお店。

【新橋駅東側】

・13店目:牛めし なんどき屋

牛めしセット 580円

わずかカウンター6席…そこは牛めしの名店。牛めし単品490円。お新香とお漬物をつけてたセットが580円。だが、この脇役までもが美味しい。
盛り方が美しい。…器のしっくりかんがいい。名店とは、その佇まいだけで名店だと思う。…外から見たら、やってるかやってないかわからない暗さなのだけど。
元々居酒屋のメニューだったらしいが、牛めしと定食だけ昼営業のお店を出したらしい。実に正しい選択だと思う
次回は、サバ焼き定食と生あげ定食に挑戦するつもりだ。(試したい料理が多いらしい)


・14店目:カフェテラス ポンヌフ(Pont Neuf)のナポリタン。

ハンバーグスパゲティ 950円

新橋の老舗のハンバーグとスパゲティのお店。もう昭和の喫茶店の雰囲気が最高。
お目当てのハンバーグスパゲティ。出てきた時、ちっちゃい?って思ったけれど騙されてはいけない。
一口一口が濃くて重い。ずしんとボディーブローがくる。
そしてハンバーグもとても強い。伝統を食している気がする。
どかんと、でっかい、粉チーズと、タバスコを置かれるので、バシバシかけて食べるのが流儀か。
ポンヌフバーグセットなら、ちょっと量が減って、パンとサラダ付きで1000円。次回はそっちも試そう。白いスパゲティも。
このお店が入ってるのは、ニュー新橋ビルと駅を挟んで逆側。ゆりかもめの入り口の新橋駅前ビル(どれも似たような名前のビル)1Fなのだが。この界隈も、いろいろなお店が入っているので、探索しがいがありそう。

【新橋駅西側】

・15店目:居酒屋 光

カレー 550円 + 唐揚げ二個で+100円=650円 
サバ焼き定食が…500円???だ…と???不安になる看板

究極のコスパ。適度な量、適度な美味しさ。そして、フランクさ。
地下のカウンターの居酒屋のランチの価格。…最初怪しい看板に胡散臭さを感じて、敬遠してたけど、入ってみたら「本物」だった。
スピード重視だからか、カレーだけ先に出して、その直後に、あげたての唐揚げを菜箸で、ヒョイって入れてくるパフォーマンスよ。
8席程度で、いつも混んでいるのだが深掘りしたい店。

ここが、私の新橋No1!(まだ一度しか行ってないれど。

あとがき

とまあ、この2ヶ月で行ってよかった店を紹介してみたのだが、これはあくまで自分の基準で。
ちょっとランチには高いかな(最大900円準拠あと、コーヒーをいっぱい飲むので)と敬遠したり、焼き肉のように匂いがついたり、時間がかかりそうなお店や、名店は除外しているので。

これはただ、自分の舌と財布と合わなかっただけなので。そして、意外とPAYPAYが使えるとかが、店の入りやすさになっていたりするので。

つまり、人によって、いろんな選択肢が無限にある。新橋のランチは本当に最高というお話でした。
みなさんも、新橋に行った時は、ぜひ。自分のNo1のお店を探して歩いてみてくださいね!

歩き回るだけでも、オフィスと飲み屋街の変化が大きくて。昭和が残っていて。今まで全然興味のなかった街が、今最高に面白い街に変わっている。
あと2ヶ月だけど。よろしく新橋。

おまけ(コーヒーの話)

新橋には、チェーン店のコーヒー屋さんが点在している。特にドトールは、古き良き時代のもので、昔のスタイル、カラー、味わいまで。実に新橋らしいと思う。そして美味しく感じる。
あと、駅前のつばきcafeから見る、JRの景色も最高なので、ぜひお試しあれ。※新橋の珈琲店は、喫煙可能ばかりです。確実にタバコ臭くなる可能性がありますので、自己判断でお願いします。(オチ

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