本当は人生をリセットしたかった。
「人生リセット、ポチッ!」
なんだか無性に人間関係を断ち切りたくなって、思わずSNSでお別れをしてしまいました。本当は0か100のどちらか一方を選ぶと必ず後悔するって分かっているんですが、ついつい心が閉ざされてしまうんです…泣
いつも人との関わりに疑問を感じ始めてしまい「僕は必要とされているのだろうか?」という考えを勝手に持ち始めて、必要とされていないのなら自分から離れてしまおうと、突然連絡を取ることをやめてしまう癖があるみたいです。本当はこんな事してまでも振り向いて貰いたい「かまってちゃん」なのかもしれませんが…
たぶん誰しもが1つや2つこんな経験があるのではないかと思いつつ…たぶん人付き合いが苦手で、マイペースでいられる自分が好きだったりするんだと思います。
でも、改めて「人生リセット」はまるで自分に仕掛けられた時限爆弾のようだと思う。爆発した瞬間に僕の周りからは跡形もなくなって、ただ呆然と一人立ちつくしているんです。
よくよく考えてみたら人生のリセットボタンは至る所に仕掛けられていて「押すな。危険」って書いてあるんだけれど、ついつい手が伸びてしまって最後は「えいっ」って感じで押してしまっている。
転職、引越し、人間関係、資格取得…
そもそも昔あったゲーム機の「ファミコン」の説明書には「リセットスイッチは誤動作したときに押してください」と書かれていた。カセットを取り付ける時に静電気とかの影響で画面がぐちゃぐちゃになってたりするようなトラブルを解消するのが、リセットボタンの第一の目的だったのです。
だから、僕の心もファミコンと同じように「誤動作」した部分を検知してぐちゃぐちゃになった所をやり直そうと、簡単に「ポチッ」としてしまおうとする。
本当は、人生をリセットしたいのにそんなボタンがどこにもついていなくて「部分リセット」のツギハギだらけなのが今の僕。何回もリセットしていると段々と分かってくることがあるのですが、毎回同じ人生を辿るだけで決して「ヘンシン!」とか「メタモルフォーゼ」出来るわけではなかったのです。
そして、いつしかゲーム機やパソコンからリセットボタンは消えてしまい、同時にメモリーリークするような事態はほとんど無くなった。iPhoneだって設定画面の奥深くに「リセット」が隠されるように変わってしまった。
そうなんです。本当は世の中にはリセットなんてあってはいけないもので、きっと大切なものを壊してしまうから封じているんです。まるでドラゴンボールに出てきた、魔封波でピッコロ大魔王を閉じ込めた炊飯器のように…
僕もこれからは人間関係のリセットだけはやめよう。
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