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山田エズミ
2021年1月27日 20:15
影郎がまだ十七の頃、バイクに乗せてやったことがあった。が、住宅街を出る前に彼は落ちてしまった。何を考えたのか、ぼくの体に廻していた手を離してしまったのだ。もしかしたら、いつものように気を失ったのかも知れない。 慌てて救急車を呼んだが、意識がなく、頭から血を流していた。ヘルメットの留め具を嵌めていなかったようで、舗道の縁石に打ちつけたらしい。病院に担ぎ込まれ、緊急手術となった。左腕は複雑骨折で、