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天使のしるし

コンプレックスって誰にでもありますよね

私は左足にアザがあります
くるぶしのちょっと上
常に怪我しているような青黒い楕円形

怪我している訳ではありません
生まれた時から左足に棲息してるのです

異所性蒙古斑

それがこのアザの名前です
蒙古斑、ご存知ですか?
モンゴロイド系に発現する、子どものおしりにある青いアザ
自分では見えないところにあるし、2歳頃には消えていく

その蒙古斑がおしりの辺りではないところに現れることを
異所性蒙古斑というらしいです

この異所性蒙古斑、おしりよりも消えるのが遅いらしく
大人になっても消えないこともあるようで

お酒を飲める年になっても、私のアザは消えません

私はこのアザがコンプレックスでした
特に中高生の頃
人の目が気になる時期
くるぶしのちょっと上なので目立つんですよね

くるぶし丈の靴下履けませんでした
靴下がズレるのも嫌で
夏でも冬でもハイソックス
部活だって短パンの時はハイソックス
最適解はジャージ
私服も長い丈のズボンしかなくて

とにかく初めは“隠したい”って気持ちが強かった
いつの間にか隠すことが“当たり前”だった

ふとしたタイミングで母に言われました
「そのアザまだ消えないね」

その時に気づきました
おしりにある子達はもう消えていたり
見えづらくなっていたりすることに

気になって調べることにしました
「このアザはいつ消えるのか」

そこで知ったのがこのアザの名前が異所性蒙古斑だということ
そして別名があるということ

天使のしるし、天使のキスマーク
神様からの贈り物

これらは蒙古斑の全てに言えることだが、持続して長年そのアザと向き合う異所性蒙古斑の人は、より愛されている、と

この言葉、もっと早く知りたかったなあ
怪我もしてないのにずっとあるアザ
他人と違うことがいやで隠してたものが
天使や神様に愛されてるものだったとは
たとえ事実でなくても、その謂れがあるだけで
少しは救われたこともあったんじゃないかなぁ
スカート履いたり、足出すファッションしたり

調べた時に出てきたのが
レーザー治療で異所性蒙古斑を消すことも出来る

でも、私はしません
今はもう人目を気にして隠すことはなくなりました
今まで付き合ってきた倍、それ以上の時間を
これから異所性蒙古斑と付き合うかもしれませんが
天使のしるし、という言葉と共に
生きていこうと思います

コンプレックスの1つと生きることを決めたお話でした

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