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あへあほ歴史(自衛隊編)

1998年4月 陸上自衛隊入隊
第3教育連隊にて自衛隊の前期教育を受ける

この時期は、戦闘服や制服のアイロンのかけ方、半長靴の磨き方、徹底したベッドメイクなど、生活面を徹底的に叩き込まれる。

さらに、自衛隊員としての基礎である敬礼、基本教練、体力づくり、小銃の扱い方、ありとあらゆる自衛隊員としての軸を学ぶ。


新隊員教育中は、自衛隊法や服務規則などの座学の時間もあり、「自衛官の6大義務」や「自衛官の心構え」などを何度も何度も復唱して、骨の髄まで記憶。

【自衛官の6大義務】
①指定場所に居住する義務
②職務を遂行する義務
③上官の命令に服従する義務
④品位を保つ義務
⑤秘密を守る義務
⑥職務に専念する義務
自衛隊前期教育(座学)より
【自衛官の心構え】
①使命の自覚
②個人の充実
③責任の遂行
④規律の厳守
⑤団結の強化
自衛隊前期教育(座学)より


1998年7月 第11特科連隊(教育隊)に移動

自衛隊の後期教育として「野戦特科部隊」の職種訓練を受ける。

野戦特科部隊とは、火力戦闘部隊として大量の火力を随時随所に集中して、広域な地域を制圧する部隊である。〉


1998年10月 第11特科連隊多連装ロケット中隊に配属 

ドライバー兼砲手して勤務。
多連装ロケット中隊に所属を希望した理由は、「ロケット」というキーワードへの憧れのみ。

1998年10月-1999年9月 新隊員として下積み

4人いる同期と手分けしながら、幹部の靴磨き、居室やトイレの清掃、週末は幹部室や事務所等のワックスがけ。

1999年4月 第11特科連隊 持続走訓練隊(駅伝強化選手)に選抜

部隊対抗のマラソン大会で上位の成績をおさめ、持続走訓練隊に所属することになり、陸上選手として活動をスタート。

脈拍を管理されながらの走り込み(多い時は1日50㌔)、インターバルトレーニング、記録会、競技会など部隊の代表として競技生活を送る。

この頃は、部隊長が納得する結果を残さないとチームから外されてしまうというプレッシャーを持ちながらも、競技を続けられている喜びを感じながら日々、トレーニングに励む。
トレーニング理論やカラダのメンテナンス方法などを独学で勉強。

とはいえ、本職は、自衛官なので、競技生活を送りながらも、野戦特科部隊の演習に参加し、75式130mm自走多連装ロケット弾発射機のドライバー兼砲手として、10数メートル先の敵に向かってミサイルを撃つ訓練を行う。

自衛官としての演習などの訓練は、「右向け右」の世界で、上官の命令は絶対服従。
本人の意思など反映されず無線機から流れてくる上官の命令に忠実に、ある意味マシーンのように自分の身体を動かす。

数時間、自衛隊トラックの荷台に乗せられて、矢臼別演習場に向かっていた当時を思い出すと苦しい気持ちになる。いまだに胸が締め付けられる。

自分でコントロール出来ない状況や「動きたい」という欲求を制限されること対する恐怖心や反発心がここで培われる。

右に行くか、左に行くか、自分で決めていたら軍隊(自衛隊)組織として崩壊してしまう。
だからこそ、マシーンとして振る舞う必要がある。国を守る自衛官は、国防のため、任務を遂行するため、当たり前のように実践している。

自衛隊には、とても感謝している。

自衛隊員としての葛藤があったからこそ、自由で解放的な「あへあほ体操」の思想に繋がっている。

2002年秋 腰痛で入院 持続走訓練隊クビ宣告

陸上選手として結果を出し続けていきたい熱意とチームから離脱してしまう恐怖や焦りから、無理を重ね持病の腰痛が悪化。最終的には、全く動けなくなり、自衛隊病院に入院。

腰痛で入院したのは2回。
2度目の入院で、病室に部隊長が直接来院し、肩をたたかれ、チームを外され原隊復帰が宣告される。

病室で、悲しみに暮れること...2時間。
(ちょっと早いけど事実です)
「スポーツトレーナー」になる事を決意。
この道を決めた瞬間に「ワクワクの炎が着火」

この小さなワクワクの炎を絶対に燃やし続ける事を決意。〈後に「あへあほ」のロゴに反映〉

病室で全身付随の先輩と夜中まで語り合う

病室で「スポーツトレーナー」という夢が見つかって以来、症状が軽減し、退院日が決まる。

退院の前日、持続走訓練隊の先輩が同じ自衛隊病院にいることが判明。〈事故で全身不髄となったH氏〉

2人きりで、病室で夜中まで語り合う。
「何があるか分からない、好きな事やれ」という首から下がほとんど動かない先輩からのアドバイス。明るく必死にリハビリを続ける先輩の姿勢。

この夜の出来事が自衛隊除隊の後押しとなる。

翌日、自衛隊病院を退院したその足で、中隊長に除隊届けを提出。

2003年3月 陸上自衛隊を除隊


〈あへあほ歴史(誕生編)〉

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