【詩】手紙

わたしを取り巻く その光は
夜に灯る蛍の光のやうに
または 宇宙に輝く星ゝのやうに
ただ存在してゐたに過ぎづ
意味が意味をなさぬ その存在を
わたしは赤子のやうにただ眺めてゐた
しかし いつの頃だつたか
わたしは その光に意味を与へ 
意味を持つた光は言葉になり
遂に文字と云ふ依り代を得て
白い宇宙に輝く星座となつた