【詩】四季


ぼやける頭
浮かれる小鳥
桃色の風
三色の団子
花より酒を飲む人


黄金の麦畑
うるさい蝉の合唱
原因のわからない腐敗臭
割り損ねたスイカ
夏の終はりの線香花火


落ち葉で遊ぶ犬
まだらな紅葉
こちらを見つめるキュクロプス
食欲のない秋
やりきれない だるさ


いびつな雪だるま
感覚のない指先
雪に飛び込むキツネ
小股で歩く老人
コタツで丸くなる犬