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ミニ四駆のちょっとしたネタを紹介します。空力とモーター測定が多め。

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最近の記事

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モータートルク測定・改2

みなさんこんにちは! 今回は、モータートルク測定方法アップグレード版を紹介します。 例によって、パラメータ測定から電卓により算出という方法ですので、若干面倒でもいいよ!という方は、ご覧ください。 用意するもの①モーター慣らし機 電圧を指定できて、モーター慣らし運転中に電流値を確認できる必要があります。自分は、よくある充電器の「サンダー(いわゆる106B+系)」を使っています。「ジーフォース ミニブレークインシステム」(電流を測定できない)などは使用できません。 ②モータ

    • 戦える空力マシン「ADF-3」完成!

      Ω<ダウンフォースだ! 空力への飽くなき挑戦、ついに自分なりに納得のいくレベルの戦闘力を持った空力マシンが完成しました! エアロダウンフォースマシン第3号、ADF-3を紹介します。 はじめに今回から、小さな平面を複数組み合わせることで曲面的な形状としたウイングを導入しました。これが強力で、自分としても満足のいく仕上がりの空力マシンとなりました。 このマシンをショップレース等に実戦投入したところ、4レース中優勝2回、2位入賞1回の好成績。また、店舗のタイムアタックでも1位

      • 空力マシン「ADF-1」

        「ダウンフォースだ!」 前回の記事からかなり時間が経ちましたが、久々に空力記事を書けるだけのネタが溜まりました。 前回の記事では、空気抵抗の少ない形状としつつダウンフォースをアップさせることに一応成功したものの、空中姿勢によってはダウンフォースが落ちるということで行き詰まっていました。 しかし、何度か試作とテストを繰り返して、なんとか実戦投入可能なレベルの空力セッティングを作り出すことができました。今回は、そのセッティングを紹介します。 (前回までの記事では扇風機で風洞実験

        • モータートルク測定・改

          みなさんこんにちは! 今回は、新たに思いついたモータートルクの測定方法を紹介します。 はじめに以前、モーターのトルク測定方法を書いたことがありましたが、今回は、更に正確にモーターのトルクを測定する方法を考案しました。 以前の方法は、モーターをロックさせるやり方だったのでモーターがダメになる危険性がありましたが、今回の方法はモーターを回転させながら測定するもので、モーターを痛めることなく測定ができます。  測定の方法として、モーターを3パターンの条件で回転させて各パラメータ

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        モータートルク測定・改2

          重いほど止まらない?

          「ミニ四駆、重いほど止まりにくい?」 おはようございます。こんにちは。こんばんは。 昨年春に関東に来てからなかなかレースでいい結果が出ず、ミニ四駆の改造ばかりですっかりnoteを書いていませんでしたが、久しぶりの投稿です。 (昨年末にEDM、今年1月にY'sのレースで勝てました。やった〜。) 今回は、ブレーキの話です。 もし皆様の認識が違っていたらすみませんなのですが、自分は、ミニ四駆は重いほど止まりにくいものと思っていました。 自動車は、重いほどブレーキの効きが悪くなり

          重いほど止まらない?

          空力デバイス研究⑤

          「ダウンフォースだ!」 今回も空力デバイスについて研究していきます。 前回は、ウイングの工夫によってダウンフォースの発生能力を向上させ、実際に走らせた結果としてジャンプの飛距離を一定程度抑えることに成功しました。しかし、空気抵抗の増大が原因と思われる速度の低下があったのと、まだまだ揚力係数が目標には遠いというところでした。 前回の記事はこちらです。 今回は、空気抵抗の低下と揚力係数の増大を狙って改良したエアロパーツをテストしてみます。 試作したエアロパーツ空気抵抗の低減

          空力デバイス研究⑤

          空力デバイス研究④

          「ダウンフォースだ!」 今回も空力デバイスの試作と実験をしていきます。 前回の記事はこちら。 前回は、アンダーパネルを装着した車体に沢山のエアダムウイングをつけまくってみたものの、全く良い性能を発揮できませんでした。 今回は、エアダム型ウイングの付け方を工夫して、性能向上を探ってみます。 試作したエアロパーツ 前回、良い結果とならなかった原因は、エアダムウイングを乱雑に搭載した結果、前方のウイングによる気流の乱れにより後方のウイングが揚力を失ったためだと考えられます。

          空力デバイス研究④

          空力デバイス研究③

          「ダウンフォースだ!」 引き続きミニ四駆用の空力デバイスを研究します。 今回は、前回、前々回と実験してきた空力デバイスであるエアダム型ウイングとアンダーパネルを組み合わせて、車体全体としてのダウンフォースを検証します。 前回、前々回の記事はこちらです。 実験車両実験のためにウイングとアンダーパネルを取り付けた車体がこちらです。 あいかわらず素材が透明で見づらくてすみません! フロントパンパー上にボディを避けるように左右分割したエアダム型ウイングを装着。ボディの主翼後部も

          空力デバイス研究③

          空力デバイス研究②

          「ダウンフォースだ!」 今回もミニ四駆用の空力デバイスを研究します。 前回はエアダム型ウイングの揚力係数を測定し、なかなか良い性能だということが確認できました。しかし、エアダム型ウイングだけではダウンフォースが不足するので、車体そのものからもダウンフォースを得る必要がありました。 そこで今回は、車体にアンダーパネルを取り付け、車体から得られるダウンフォース値を測定し、揚力係数を算出して行きます。 なお、前回の記事はこちらです。 実験用アンダーパネル今回の実験のために作成した

          空力デバイス研究②

          空力デバイス研究①

          「ダウンフォースだ!」 今回は、空力デバイスの研究として、エアダム型ウイングの性能試験の結果をご紹介します。 これまでの研究成果以前に書いたダウンフォースに関する記事にて、次のような研究成果を得ました。 ・ミニ四駆ではコーナリングではなくジャンプ飛距離短縮にダウンフォースを活用すべし ・ストレート3枚着地の速度は5.9m/s ・これをストレート2枚着地におさめるのに必要なダウンフォースは0.36G ・そのダウンフォースを得るには揚力係数2.12が必要だが、本物のレースカー

          空力デバイス研究①

          ミニ四駆と空力(その4)

          「ダウンフォースだ!」 ミニ四駆と空力の記事、第4回です。 前回の記事で、ジャンプの飛距離が3枚着地となる速度のときに2枚着地に収めるのに必要なダウンフォース0.36Gを得るには、揚力係数CLが2.12必要であることがわかりました。 今回は、ミニ四駆が揚力係数2.12を達成することは可能なのかを考えていきます。 前回までの記事はこちらです。 現実のクルマと比較してみる実際のレースカーの揚力係数CLを計算して、参考にしてみたいと思います。 以下のリンク先の記事によると、 「

          ミニ四駆と空力(その4)

          ミニ四駆と空力(その3)

          「ダウンフォースだ!」 ミニ四駆と空力の記事、第3回です。 前回の記事で、ジャンプの飛距離が3枚着地となる速度のときに2枚着地に収めるのに必要なダウンフォースが0.36Gであることがわかりました。 今回は、ミニ四駆が0.36Gのダウンフォースを発生させることは可能なのかを考えていきます。 前回、前々回の記事はこちらです。 ダウンフォースとG前回の記事ではダウンフォースをG(加速度)という形で表現していましたが、実はこれ、厳密に言うと正しい表現とは言えません。 ダウンフォ

          ミニ四駆と空力(その3)

          ミニ四駆と空力(その2)

          「ダウンフォースだ!」 ミニ四駆と空力の記事、第2回です。 今回は、ジャンプの飛距離を抑えるのに必要なダウンフォースの大きさを検証していきます。 前回の記事はこちらです。 計算の方針今回は、 「シングルドラゴンバックの後ストレート3枚分の飛距離で着地する速度」 のときに、 「飛距離をストレート2枚分におさめるのに必要なダウンフォースの大きさ」 を考えてみます。 自分の主観ですが、ストレート4枚着地を採用したレイアウトは珍しく、ストレート3枚着地が1番甘いセクションになっ

          ミニ四駆と空力(その2)

          ミニ四駆と空力(その1)

          「ダウンフォースだ!!」 これから何回かに分けてミニ四駆でのダウンフォースの活用について私の考えを書いてみたいと思います。 今回は、 「ミニ四駆でダウンフォースを使うべき場面はどこか?」 について考えてみたいと思います。 そもそもダウンフォースとは?ダウンフォースとは、走行する車体に対して空力によって発生する下向きの揚力です。 実際のレーシングカーなどでは、ダウンフォースをコーナリングに活用しています。 自動車は、コーナリングで発生する遠心力で外側に吹っ飛ばされないように

          ミニ四駆と空力(その1)

          グラフによるモーターの性能比較

          トルク測定結果の活用今回は、前回の記事で紹介した方法で測定したトルク値と、スマホアプリで計測した無負荷回転数を活用して、モーターの性能を比較する方法について書いていきます。 前回の記事はこちらです。 性能比較の例グラフ上にモーターの性能直線を描いて性能比較をしてみます。 ・(その1)回転数とトルクの双方に差があるパターン 回転数とトルクの両方に性能差がある3つのMDP(マッハダッシュモーターPRO)があるとして、性能比較の例を紹介します。 グラフは、横軸がトルク、縦軸

          グラフによるモーターの性能比較

          モーターのトルク測定方法

          今回のテーマ今回は、モーターの性能比較に役立つトルク測定方法についてお話しします。 回転数だけ計測しても…多くの人は既に知っていることと思いますが、モーターの回転数だけでは速いモーターかどうかはわかりません。モーターの性能には、回転数とトルクの2つが影響するからです。トルクとは何なのか、いまいちイメージできていないという人もいるかも知れません。イメージとしては、その回転の「力強さ」だと思っておけばいいかと思います。 例えば、ミニ四駆は速ければ時速30㎞くらいの速度が出て、同

          モーターのトルク測定方法