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のんびり地学基礎 #36 地球史③「中生代」
中生代と言えば
そう、恐竜の時代です。
好きな方はたまらないですよね(#^^#)
中生代
(約2億5200万~約6600万年前)
中生代の1億8600万年間は
3つの「紀」
に分かれています。
・トリアス紀(三畳紀)
(約2億5200万~約2億130万年前)
・ジュラ紀
(約2億130万~約1億4500万年前)
・白亜紀
(約1億4,500万~約6,600万年前)
です。
今回は、
「紀」ごとではなく
中生代全体を
気候、陸の様子、海の様子、絶滅
の視点から見ていきます。
①、中生代の気候と全体の様子
中生代は、顕生代のなかでも
特に温暖な気候が
全体を通して続きました。
極地域の氷が融けると
海面が上昇し、
遠浅な海が広がりました。
超大陸パンゲアが
分裂を始めました。
分裂により、
生物は大陸ごとに
個別の進化をしました。
太平洋では大規模な
火山活動がありました。
活発な火山活動により
プレート運動は
今より早かった
可能性があります。
この頃は、地球深部の
核ーマントル境界から
熱いプルームが上がってきたため
地表ではアクティブな地質活動が
あったのではないかと
考えられています。
②、陸の生物のようす
古生代末の
史上最大の絶滅の後、
生物多様性の回復には
時間がかかりましたが、
中生代トリアス紀中ごろには
爬虫類や種子植物などが
急激に多様化しました。
そして、
原始的な小型の哺乳類
が現れました。
爬虫類の新しいタイプとして
恐竜が現れます。
ジュラ紀には、
恐竜から鳥類が分かれました。
恐竜はさらに
大型化していきました。
![](https://assets.st-note.com/img/1691387607568-UNOBksDaFt.png?width=800)
植物はイチョウなどの
裸子植物が全盛期でした。
そして白亜紀には
花を咲かせる
被子植物も出現しました。
③、海の生物のようす
海の中では
プランクトンも多様化しました。
古生代の中ごろに現れた
アンモナイトは
中生代になり大繁栄しました。
ジュラ紀以降は、
アンモナイト、二枚貝の一部は
極端なまでに大型化しました。
世界最大のアンモナイトの化石は
なんと2mもあります。
![](https://assets.st-note.com/img/1691324181791-AehigHsU6X.jpg?width=800)
海面の上昇に伴い、
遠浅の海(大陸棚)で暮らす生物の
生息域が広がりました。
モササウルス、
スピノサウルスなども
浅い海で暮らしました。
![](https://assets.st-note.com/img/1691389496157-dFrGpxs9Zf.png?width=800)
資源を作る無酸素の水
温暖な気候は
海水にも影響しました。
海にまんべんなく
酸素がまわっているのは、
海水が地球を循環するシステム、
深層循環(熱塩循環)が
働いているからです。
温度差と塩分濃度の違いで
重い海水が作られ、
地球の海洋の底まで沈み
かき回してくれています。
白亜紀は
地球史上最も暖かかったとされ、
海水温度は全般高くなることで
海水の温度差がなくなると
海の深層循環が止まりました。
そして無酸素の水ができました。
遠浅の海で暮らしていた
たくさんの生物の遺骸。
海底に溜まったその遺骸は
無酸素の水の中で保存され、
有機物のまま酸化分解されずに
石油となったのです。
④、大型生物の絶滅
白亜紀末、
メキシコのユカタン半島に
大型の隕石が落ちました。
衝突の衝撃で塵が舞い、
太陽の光が届かず、
地球は一気に寒くなりました。
暖かい気候に慣れていた
動植物は滅んでいきます。
陸では大型の恐竜や裸子植物、
海ではアンモナイトや
プランクトンの多くが絶滅しました。
なぜ隕石が落ちたと
推測できるかというと、
ユカタン半島で
直径160㎞に及ぶ隕石衝突の
クレーターが見つかったことと、
(隕石の大きさは推定10㎞)
白亜紀末と次の
新生代の間の地層から、
地表面にはあまりない
(深いところにはある)
イリジウムの
(隕石には多く含まれている)
ごく薄い粘土層が見つかったからです。
恐竜は絶滅していない
実は恐竜は滅んでいない!
というのはもうご存じでしょうか?
今朝も元気な小鳥のさえずりで
目覚めましたが、そう、
どうやら分類上全ての鳥は、
恐竜の一種らしいのです。
恐竜の子孫とかいう話ではなく
恐竜そのものなので、
「恐竜絶滅」ではなく
「非鳥類型恐竜は絶滅」
が正しい表現になるそうです。
鳥類型恐竜はいまなお、
地球の空を悠々と
支配しているのです。
次の時代は
哺乳類の発展、
ついに
人類の出現に突入です。
次回は、新生代
「地球史④」です。
謝辞~星屑の子供たちへ~
石油を作った無酸素の水は、日本にも恩恵をもたらしました。
当時、海底火山の海底温泉で銅の化合物ができました。海水が無酸素だったので酸化分解されることなく、硫酸銅・硫化銅のまま海底に保存されました。それがプレート移動により、今の日本の位置に。
日本の近代化を助けた日立グループの日立銅山や住友グループの別子銅山は海底火山と無酸素の水のおかげでできたキースラガー鉱床です。
Geo Radio「のんびり地学基礎#36「地球史③」
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