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読書感想📚「不登校」「引きこもり」の子どもが一歩を踏み出すとき
※こちらはstandfmの音声をAIを使って編集し直したものです
本日は、内田良子さんの書籍『不登校引きこもりの子どもが一歩を踏み出すとき』を読んだ感想をお届けします。
内田良子さんは、50年以上にわたり心理カウンセラーとして不登校の子どもたちと向き合ってきた方です。この書籍では、内田良子さんの対談や講演内容がベースとなっています。
この書籍を知ったきっかけは、ホームエディケーションを選択されているおあさんのスタンドFMの配信からでした。
長年、子どもたちの声に直接耳を傾けてきた内田良子さんのリアルなストーリーが詰まった一冊です。
印象的だったエピソード
書籍の中で、印象的だったエピソードを紹介します。
1歳8ヶ月でも言い分がある
一つ目のエピソードは、1歳8ヶ月のけんちゃんのお話です。
内田良子さんが、ママと子供たちが集まる忘年会に参加した際、そこに1歳8ヶ月のけんちゃんがいました。その日、けんちゃんのママは、予定があったので、他のママたちにけんちゃんを託して先に帰ってしまいました。けんちゃんは、ママが居ないことに気がつくと泣き出しました。
他のママたちが慰めようとするも泣き止まないけんちゃん。そんな中、内田良子さんが「ママが黙って行ってしまったから怒っているんだね。ママにはあとでちゃんと伝えておくから安心して遊んでいいよ」と声をかけると、けんちゃんは泣き止みました。
この経験から、内田良子さんは1歳8ヶ月の子どもでも言い分があり、その声に耳を傾けることの大切さを感じたそうです。
16歳の不登校の少年の話
もうひとつ、心に残ったエピソードが、16歳の不登校の少年の話です。
16歳の少年は、学校に行けないことが"わがまま"や"怠け"と誤解され、学歴至上主義の価値観の中で抜け出せず、息苦しさを感じていた時に、内田良子さんに出会います。そんな少年に、内田良子さんが「学校に行きたくないなら、無理して行かなくてもいいんじゃない?」と声をかけたことがきっかけで、家庭訪問がスタートしました。
内田良子さんとの面談を通じて、少年は哲学に興味を持ち始め、最終的に大学で心理学を学ぶことを決意します。のちに少年は、中小企業の社長となり、「多様な価値観や発想を受け容れられているのは、過去の自分の経験があったからだ」と語ったそうです。
その少年との出会いを通じて内田良子さんが学んだのは、専門書よりも、目の前の子どもたちの言葉を信頼することの大切さです。
また、不登校や登校拒否に対する社会の偏見や誤解が子どもたちを追い詰めている現実があり、この誤解を取り除いていくことが自分の役割であると感じた、とも書かれていました。
不登校をめぐる歴史
書籍の第3部では、不登校をめぐる歴史についても触れられています。不登校については、かつては親の責任とされていた時代もありました。現在もそのような考えは残っています。先人たちが受け継いできたバトンを次の世代にしっかりと渡せるようになるためにも、教育の歴史を学ぶ必要性を感じました。
不登校の歴史についてはこちらのnoteがおすすめです。
感想と今後の展望
この書籍を通じて、目の前の子供を信頼する大切さと、不登校に対するいろいろな偏見や価値観が子どもだけでなく親も追い詰めている現実、を再認識しました。
また、子育てや教育に関しては、個人の努力だけでなく、社会全体での変革も必要です。社会に対しては、親としてはもちろん、起業家としてもしっかり目を向けていきたいと思います。
少し話が派生しますが、最近読んだ『ニューロダイバーシティの教科書』に書いてあった内容が印象的でした。それは、「どこでもやっていける能力を身につける必要はない」ということです。それよりも、自分が適応できるコミュニティが一つあれば人は生きていけますし、それが二つ、三つあれば、幸福感や充足感を感じながら人生を送れるのではないかという考えです。
その人にとってそれなりに適応的に生きていける半径10m程度のコミュニティが1つでもあれば,人は生きづらさを感じにくくなります。2つあればより安定しますし,3つもあればそれなりに幸福感や充足感を感じながら人生を送れるのではないかと思います。つまり個人の生存戦略の視点で言うならば,社会の全部に受け入れてもらう必要などありませんし,「どこに行ってもやっていける人」になる必要もないのだと思います。
この考えを読んで、社会が求める「正しさ」ではなく、自分たちの子どもが自分たちに合った環境を選んでいけるような力を育てること、そして選択肢を見せてあげることが、親としてできることかもしれないと、考えているところです。
今後も様々な経験と学びを通じて、理解を深めていきたいと思います。
ぜひ、おすすめの本があれば教えてください!
いただいたサポートは、本を買って、美味しいご飯を食べて、いろんなところに行って、また、明日からのエネルギーにさせていただきます。ありがとうございます。