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【準備編】農業用GPSガイダンスをスマホで試してみよう【AgriBus-NAVI】

はじめに

農業情報設計社さんのAndroidアプリ「AgriBus-NAVI」を使って、無料のGPS/GNSSガイダンスを試していきたいと思います。

今回は、その準備編として、前提知識として「単独測位」「相対測位」といった測位方法についての整理と、準備することをお話します。

…とは言っても、実際に準備するのは「Androidスマホの用意」「アプリのインストール」しかありません。
前提知識として今回お話する「AgriBus-NAVI」「単独測位と相対測位」については知ってるよーという方は、この記事は飛ばして次回記事の実践編に移っちゃってください。

⬇︎次回記事(実践編)

そもそも「GPS/GNSSって何?」「ガイダンスって何?」という方は、是非こちらを参考にしてください。

また、ガイダンスの効果と精度・コスト感についてはこちらにまとめているので、導入の参考にしていただけたらと思います。


AgriBus-NAVIとは?

まず、今回使用するアプリについての紹介です。

AgriBus-NAVIとは農業情報設計社さんが提供している、低コストなGPS/GNSSガイダンス・自動操舵システムを使うためのアプリです。

Androidスマホやタブレット上にナビゲーション画面を表示させて、走行線や作業履歴を表示してくれます。
(iOSでは残念ながら使えないようです。。)

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農業情報設計社さんで販売しているGNSS受信機などのデバイス(市販のデバイスでも可)と組み合わせると、一般的にトラクターのガイダンスシステムとして普及しているものよりも、かなりコストを抑えて高精度(RTK測位)のガイダンス・自動操舵が実現できるのが魅力的です。

一方で、基本的に農家自身が機器の設置〜アプリのセッティングまでする必要があるので、ある程度勉強しながらやっていく必要がありますね。

ユーザー同士で情報交換が行われているfacebookグループ
AgriBus-NAVI beginners
AgriBus-NAVI友の会
もあるので、いざとなったら聞ける環境があるのはありがたいです。


【準備】スマホの用意とアプリインストール

さて、AgriBus-NAVIを使う準備をしていきましょう。
Android5.0以上のスマホかタブレットを用意しておいてください。

おそらく手持ちのAndroidスマホで充分かと思います。
ただし、スマホにGPS機能が内蔵されていないと使用することができないため、事前にご確認ください。

⬇︎参考:公式ヘルプページ

スマホの準備ができたら、Google Playから「AgriBus-NAVI」アプリを探してインストールしておきます。

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無料プラン・スタンダードプランがありますが、今回は無料プランで試していきます。

インストールができたら、準備完了です!


【用語の整理】単独測位と相対測位

ここで、GNSSを活用する際に出てくる用語について整理しておきますね。

GNSSで現在地を測定する方法は大きなくくりだと「単独測位」と「相対測位」に分けられます。
これらは使用するGNSS受信機の数によって区別されています。

まず「単独測位」は1つのGNSS受信機のみで衛星からの電波を受信し現在地を測定する方法です。受信機1つなのでSINGLEと表記されます。精度としてはかなり悪く、数メートル単位の誤差が出てしまいます。

一方で「相対測位」とは複数のGNSS受信機を使って測位する方法で、こちらの方がより精度が高くなってきます。
この相対測位の方法にはいくつかあり、歴史的な変遷があるようですが、現在では誤差2〜3cmというより高い精度の「RTK測位」という方法が自動操舵システムの主流になっています。

このRTK測位については必要な際に補足しますので、「今回スマホで行うのは単独測位という方法を使う」というのを押さえておいていただければ大丈夫です。


おわりに

ちょっと長くなるので、今回はここで一旦区切ります。
次回、インストールしたアプリを実際に使用してみます!

⬇︎次回記事


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