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煙草と私

タールとニコチンの多いタバコを吸っているときが私は好きだ。
頭が締め付けられて、世界から遊離した感覚になるあの瞬間。全身に自身の業がのしかかり、こちらへ来いといざなう。
その時に私は普通になれる気がするのだ。
強制的に知能を下げられたような気がして。
体がふわりと浮き、思考が鈍る感覚。きついタバコの香りが別世界へといざなう香料へと変化し、私はその他大勢の観客になる。
お酒を飲んで浮遊感と幸福感に包まれる、あの瞬間も好きだ。何も考えなくていい、考えられない時間。
こんなことを書きながら、私は1袋しかない中身もスカスカになってしまった、ポッキーのまがい物を食べている。
普通とは何なのだろう。普通になりたい。何にも悩まされずに幸せに生きたかった

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