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たんぽぽ・ポポポ

去年の春はホームスクールだったから、割とのんびり遊んでいました。
前の学校の子とも「映画ドラえもん」見に行ったり。
でも今年の春は慌ただしかったの。息子が所属する冒険チームで長期のキャンプに行ったから、まるで私達夫婦は会話もなく、老後のような春休みでした。
でも息子が帰京してギリギリ
「たんぽぽがまだ咲いてるから摘みに行こう」ってなったの。
「あの緑道のたんぽぽは全部、僕がフゥ〜って吹いた種が飛んで生まれたんだ」と誇らしげな息子の横顔。まだほっぺがプクッとしていて変わらないなと思いました(太った疑惑あり)
息子は小さい頃からたんぽぽが大好きでした。
主人と散歩に出ると必ず「ママに」って花を摘んで来てくれた。
アカバナユウゲショウ、オオイヌノフグリ、露草、シロツメクサ、どれも花屋には売っていない野草の部類だけど、嬉しくて飾ってた。
でもなぜか、いつも花の部分だけなの、特にたんぽぽが。
だから飾るというより、いつもお皿に浮かべた。

今年、たんぽぽを摘みながら「何で根元からじゃなくて花だけ摘んでたの?」と聞いたら、「根っこがちぎれなかったんだよ。たんぽぽの根っこって、すごい地下まで潜ってるんだよ」と、最近では何か分からないことがあると何でも息子に聞く私です。
じゃあ、たんぽぽの根っこを掘って、再生させよう、ロゼッタができる、と一生懸命二人でシャベルまで持ち出して掘ったけど、3cmほどしか辿り着けませんでした。
か、硬い・・・
でも、そのたんぽぽ、今年はなんと!天ぷらにしたんです。
今年の3月からチームで登山を始めたのですが、キャンプは毎回、自炊。
このたんぽぽ摘みの少し前のキャンプ、息子が初めて揚げ物にトライしたそう。
やってみましたよ〜。火傷しないかママ、ひやひや。
でもそれ以上に心配性なパパが息子に張り付いて見ていたから「あちっ!あちっ!」って飛んでたのが笑えた。爆笑!

たんぽぽは夕方になると花を閉じるので、開いている昼間に揚げてしまいましょう。

クックパッドを見たら、衣は軽く潜らす程度、とあったから、天ぷら粉にベチャッと入れてる息子にアドバイスしたくなったけど、作り方を教えたら勉強にならないから黙ってました。
でも、それでも芯の方はまだサクッとしていて美味しかったです。
釜炊き調理法で作った息子特製のお塩3種類(焼き塩、抹茶塩、ワイン塩)で頂きました。(そうそう、海水から塩作り、の記事も今度書きたいと思います)

そういえば息子がたんぽぽを好きになったのは一冊の絵本がきっかけでした。

私はこの本でロゼッタが好きになり、息子と二人で折り紙のロゼッタをたくさん作りました。

今度、荒井真紀さんの「かんさつのじかん」という展覧会があります。
https://www.musashino.or.jp/museum/1002006/1002008/1006448.html

うちは息子さえ良いと言えば学校を休んでしまうので、ぜひ息子と行きたいです。
学校はね、息子が行きたいと行ってるのに「遊ぼうよ」とは言えなくなってしまいました。学校に行く行かないを決めるのは子ども自身で、それを阻むのはたとえ親であっても人権侵害であると学んだ経験があるのです。

息子は学校に行きたがっていた。
でも学校のルールを変えようとした息子は「伝統だから変えられない」と言われた。
学校をお休みするように言われた。学びたいのに学べない、息子の人権を奪った学校には、行かせたいと思わなくなった。
そのうち、息子は自分から「あの学校に僕の学びはない」と言った。ホームスクールの始まりだった。
あの時、どれだけたくさんの絵本に救われたか。絵本にある植物を二人で探しに行った。
夜になると花を閉じるのはたんぽぽだけでなく、カタバミもそう。夜に家族で確かめに行ったりね。

絵本には、教科書とは違う「子どもに伝えたい」という熱意が感じられる。
決して「子どもに教えたい」ではないのだ。
そして、荒井さんのような大人でも吸い込まれるような素晴らしく緻密な絵。
息子は人物を決して描かない。信用していないからだ。
息子が描くのは自然ばかり、植物や昆虫が多い。
その中でも、植物は荒井さんの絵にかなり影響を受けていると思う。
荒井さん、どこで繋がるか分からない今のネット社会。
もし、この記事を読んで下さっていたら、大変嬉しいです。

「キリ」とかって、書かない方がいいのになぁ、とつい口出ししたくなるのをグッと
「お口にチャック!です。
子供の頃、よく私も言われた😚

ちなみにタイトルの「たんぽぽ・ポポポ」は息子が幼稚園くらいの時、たんぽぽ、が言えなくて何故か「たんぽっぼ、ぽぽ」とかそんなことを言っていたのを思い出したからです。
いや〜、あの頃、本当に天使だったわ。
怪獣に育った息子、明日、キャンプから帰ってくるよ、どうしよう〜またドタバタな日々。

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