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炭素会計アドバイザー3級を受けてみて

このたび炭素会計アドバイザー3級を受けてみました。

自分自身があまり情報がなく手探りでしたので、やってきたことなどをまとめておこうと思います。
*試験の内容に関することについては規定上開示が許されていないので触れられません。お含みおきください。


受験の理由

表向きの理由

僕は脱炭素に関するサービス提供に関わっています。
ただし、実務で算定業務を行っているのではなく、事業開発という立場でサービスの提案・支援等を行う立場にあります。
お客様への提案やご支援にあたっては脱炭素「支援側」なのですが、脱炭素の歴史・潮流・実務のことをきちんと理解できていないという課題意識をずっと持っていました。
資格を取るための勉強をするようなタイプではないのですが、たまたま炭素会計アドバイザーなる資格をネットで知ったことから、自身の抱える課題意識を資格勉強を通して解決できるのではないか、おまけとして資格が得られたらラッキーじゃないか、と思いついたのがきっかけです。
講習と受験費用を考えるとそれなりの出費だなと思いつつ、自己投資として取り組むことにしました(決意しました、に近いです)

裏の理由

裏というほど裏ではないですが、先日の連休中にマレーシアのランカウイで一週間滞在する中で本をずっと読んでいたときに様々なことを考えたのが影響しています。自分は世の中をどうしていきたいか、どうなっていくと楽しそうか、自分はなにができるか、等を読書を通じて対話していた中で、いま自分がおかれている環境の足場固めをしながら将来を見据えたいと思いました。
2050年やその先の長期の視点に立った時、やはり気候変動問題は人類にとって相当に大きな課題だと改めて感じたのと、そういった意味で自分が働いている職務環境というのはもっと生かせる(仕事にもっと意味を持たせられる)のではと感じました。
日常業務において悶々としている状況も続いていた中でなにかと及び腰になっている自分を自覚し、「集中して取り組み、成果を出せる自分」を再認識したいと思いました。こういった観点で炭素会計アドバイザーは好都合でした。

勉強時間

5/5(日)に申し込みを行い、5/18(土)試験日まで30-40時間くらい取り組みました。下記が内訳です(振り返ってみて、改めて想定以上に取り組んだと思いました、、)
(内訳)
・平日:2-3時間 x 10日 = 20-25時間くらい
・休日:4-5時間 x 3日 = 12-15時間くらい

参考にさせていただいた記事など

取り組み方について非常に参考になりました。

取り組み方

基本的に教材として取り組めるものは、動画、確認テスト、テキスト(計算例題・チェックテスト含む)、の3つです。これらをうまく組み合わせながら学習を進めていくというのをやりました。

講習受講(動画・確認テスト)

まずはここからです。サーっと動画を視聴することで概要を掴めました。
試験の範囲をざっくり掴むのは非常に効果的・効率的でした。
僕はほぼ通常の速度で受けましたが、2倍速まで早送りできます。
動画視聴後の確認テストに合格すると、試験の受験資格が得られます。

テキストのチェックテストを解く

問題の傾向を掴むために手始めに問題を解き始めました。
これは解けても解けなくても特に気にすることなく、まあこんな問題が出るんだなという理解のために取り組みました。

テキストを通読する(紙ベース)

一度チェックテストを解いておくと、無意識に躓いたところに意識がいくようになると思います。漫然とテキストを読むよりも理解が進むのではないかと思いました。
PDFそのままですと頭に入ってきているのかどうかわからないので、環境に悪いと思いながらも印刷して取り組みました。

テキストのチェックテストを解く

テキストの通読には数日を要しました。
その後、チェックテストを改めて解いてみると、まだまだ躓くのですが、テキストでの説明がぼやっと頭に浮かんだりしながら解くことができるようになるのを感じました。

テキストをハイライトしながら読む(PDF)

ここまでやってくると勘所が掴めはじめてきた気がしました。ポイントをさらに理解するために全部通読するというより、重要箇所や理解できてない箇所にハイライトを付けていきました。
単純に試験の内容が頭に入ってくるのはもとより、いままで実務でふわふわとイメージしていたことが少しずつ整理されてくるのを感じて、試験に受かったわけでもないのに何気に達成感を感じたりしていました。

チェックテスト→計算問題→テキストハイライト箇所の再確認の繰り返し

ここまでが終わったら、あとは「チェックテスト→計算問題→テキストハイライト箇所の再確認」のサイクルをひたすら回していました。自分自身は様々なことを理解するのに時間を要するのを承知しているので、何度もやるしかないなと腹をくくってやっていました。試験の当日までやってました。

どうしても覚えられないものは暗記アプリを活用

Scope3の各カテゴリについて、業務上馴染みのないものについてはうろ覚えなものが多かったです。これらは割り切って暗記しました。いまは便利なものでアプリで柔軟に学習できるので、ありがたく活用させていただきました。

受験勉強を通して得られたこと

まだ試験に受かったわけではないのですが、すでに達成感と取り組んでよかった感があります。

ふわっとしていた知識を体系的に学びなおせた

これはすでに記載しましたが、体系立てて学ぶことができたのは本当に大きいです。例えば日経新聞を読んでいて脱炭素関連の記事で様々な機関の名称だったりが並んでいますが、知識が付いていることでスッと頭に入ってくることが多くなりました。

視野が広がった

上記に関連しますが、スッと知識が入ってくるということは、全体の文脈を理解することに力を入れられるということになります。また脱炭素の潮流をきちんと理解していることで、これまで議論されてきたことや(たとえ間違っていても)今後起こりうることの想像ができたりするようになりました。

自信がついた

この二週間ほどではありますが、(好きなお酒もほどほどにしながら)腰を据えて取り組みました。
冒頭でも書きましたが、本来は資格試験を積極的に取得するようなタイプではないのでこうした経験は学生時代以来でした。仕事以外で自分で定めた目標を達成するために、たった二週間ではありますが集中して取り組むことができたことだけでも相当自信がつきました。ほかの資格取得にも取り組めそうな気がしてきていますし、自分の可能性を信じられるようになった気がします。

まとめ

結果発表はまだ先です。なので本記事を書こうかどうか迷いました。
が、なにより本試験の勉強段階で得られたことが非常に大きかったので、試験に向けて努力するだけでも十分に価値があると思い、これから受験を検討される方のために記事にすることにしました。お金と時間はかかりますし、資格を持ってるから何かいいことがある、ということも必ずしもないですが、少しでもご興味あればお勧めします。
立ち戻ると、やはり気候変動問題は人類にとって非常に大きな問題です。何が起こっているのか理解することは重要ですし、個人としては今回得た知識をさらに深めていくために努力していきたいと思います。

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