入院2日目
日付が変わった頃、ウトウトしてるときにふと気配を感じて目をあけると
夜勤の担当看護師さんがカーテンの隙間から見ていて素で「あえっ」という声が出ました。
「点滴見せてくださいね」と言われて手の甲を見せると
「あー…次点滴変えるときにまた取り直さないとダメかもしれないです」と言われて親指を立てました。
喉の違和感や声の出しやすさは驚くくらい良くなりましたが声自体はまだ元通りには出せていませんでした。
足の腫れもそのままで歩けないまま。
結局そのままトイレに連れてってもらって就寝することにしましたがなかなか眠れず浅い眠りを繰り返して朝になりました。
朝になり、担当医が顔を出しました。
喉を診てもらうと「昨日よりは良くなってるからあと24時間の点滴をして明日の朝の結果次第で退院でもいいかもしれない」と言われました。
退院する分には嬉しいことなのですが
あと残るは足の腫れです。
朝起きてから足の腫れは左だけではなく両足になってスリッパのかわりに持っていったクロックスは爪先しか入らないほどに足の裏も甲も指もパンパンに腫れ上がっていました
「この足の腫れだけでもどうにかなりませんか?
小さい子供がいるのでこの状態で退院しても生活も出来ないんです」
やっと自分の声で伝えられた言葉はカスカスでした。
ですが担当医は顔をしかめて
「俺はその科は担当じゃないから。
昨日皮膚科の先生きたの?何て言ってたの?」
とイライラした様子で言われました。
「担当の先生と今後どうするか話しあって決めますって言われました」
そう返答をすると
担当医は驚く言葉を口にしました。
「あ、やべ。忘れてた」
そう言ったんです。
自分の専門以外のことをどうにかしてくれ!って言われて腹が立つのはわかります。それでもいくらなんでも態度に出しすぎでしょう?って気持ちがありました。
そして何より思ったのは
「あ、やべ。忘れてた」
その言葉です。
もう呆れて何も言えませんでした。
「この人にいくら言ったところで無駄なのかも知れない」
そう思ったんです。
まぁ結局、この足の腫れは担当医も皮膚科の先生もどうにもしてくれませんでしたし、先生から原因を教えてくれることもありませんでした。
そして皮膚科の先生ですが検査結果を持ってきてくれました。
何の検査したの?って思うじゃないですか。
私も知らなかったんです。
炎症反応があるかどうかとかなのかなって思ってました。
検査結果の紙を見ました。
炎症反応の検査はもちろんありましたが
記載されていたのは
"梅毒"
誰が梅毒じゃw
まぁそれはしっかり陰性でした。
そして点滴のルートを取り直すことになり、看護師さんがセットを持ってきました。
「昨日結構失敗したんだって?」と言われて
「いっぱい刺して練習台にしてください~」と両手を出しました。
このときは7回目で成功しました。
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