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98を探せ!

ここは、古都にある一軒のBAR。
武士が歩いていた時代に作られた人工の川にかかる小さな橋を渡り、細い路地に面した目立たない建物の階段を上がったところ、名刺大の表札の横にある頭を下げないと入れないような小さな扉を開けると、そこにカウンターだけの隠れ家的なBARがひっそりと明かりを灯しているのである。


いらっしゃいませ。

あ、先日は、つまらないお話を長々と申し訳ありませんでした。
また、お越しいただけて嬉しく存じます。

今日は、何をお作りいたしましょう?
はい。
バーボンをロックでですね?
かしこまりました。
では、IWハーパーの12年を・・・


え?
何か、おもしろいお話ですか?
いえ、先日もつまらないお話で退屈させてしまいましたので・・・
私は、どうもお話は不得手でございます。。。

どうぞ、ハーパーのロックです。
ハーパーといえば、88の語呂ですね・・・


そういえば、語呂遊びで、こんなお話を思い出しました。
たまに、1人で来られるお客様がこんなことを・・・
まだ、若い女性のお客様なんですが、
1人で、お酒を呑みながら、ぼうーっとして、
時々、ハッとした表情を浮かべるとニヤニヤと笑みを浮かべておられるのです。

で、そのハッとされた時にたまたま目が合いましてね。
バツが悪かったので、声をおかけしたのですよ。
そのお客様は、空想癖があると言っていました。
そして、たまにお酒を呑みながら空想に耽るのが楽しみなんだそうです。

そして、その日も空想していらっしゃって、私が声をかけたものですから、
こんなお話をしてくださいました。
お客様がおっしゃるには・・・

はるか古代、アラハバキという古代の神様を信仰する民が、大陸を北から渡り、東北を経て、日本海沿いに南西へ移動していったそうです。
アラハバキという神様は、龍や蛇の神様で、男と女の夫婦の神様だそうです。

石川県に来たあたりで、元からそこにいた女神と習合してククリと呼ばれたそうです。
さらに福井県を経て、南下するものと西へ行くものに分かれました。
南下するものは、奈良県を経て、三重県にまで至ります。
三重県では、アラハバキの女神は、セオリツと名を変え祀られるようになりました。
一方、男神は、福井県のマナイとよばれるところで、クナトと名を変え祀られるようになりました。
さらに島根県にわたり、そこでクナトは定住いたしました。
後に、いろいろなことがあり、三重県のセオリツは、マナイのクナトを呼ぶことになります。
なんたって、夫婦なんですから・・・
しかし、時代の風潮のため、表立っては夫婦としての形は取れなかったそうです。

クナトとククリ。
これは、対であり、97人と99理・・・
間にあるべきは、98の神・・・
これが、あるべき三位一体であり、父・子・母の形であると・・・
そして、97、98、99は100に至る最終段階であり完成、完全の一歩手前であると・・・

掛け算の九の段は、その積の二桁の数字の和がいつも9になるそうです。
9×7=63 6+3=9
9×8=72 7+2=9
9×9=81 8+1=9

9という数字は、八の次ですが、この八は八百万や、八雲など多いという意味で、それを越える数字です。
日本では、「苦」に繋がるとして嫌われていますが、中国では、「久」と繋がり、幸運の数字である奇数の最高の数字だと考えられているそうです。
タロットでは、隠者を表わし、それは、老賢人、仙人、錬金術の祖ヘルメストート、導きの神、日本でいうサルタヒコ・・・・
そんなモチーフがあり、旅の先達として、旅人を指導する意味があるとかいう話です。

生活にもこの9という数字は、よく見られます。
野球は、9人で行うスポーツ。
バレーボールのコートは、9×9m。
ビリヤードのナインボール。
暦の九星。
九字の呪文。
エジプトの9神。

2進法では、1001。
8進法では、11。
それ以外では、いずれも9です。
来年は、2011年ですね・・・

話は、それましたが、そのお客様は、ちょうど98の神様を探していたそうです。
で、候補に見つかったのが、

櫛八玉神(クシヤタマ)という神様らしいです。
水戸神と呼ばれるハヤアキツヒコ、ハヤアキツヒメのお孫さんらしいです。
水戸(ミナト)の神は、港の神であり、クナト(船戸)の神にも関連してるし、ハヤアキツヒメは、セオリツヒメと同じく祓戸四神の神でもあります。

クシヤタマは、玉祖命(タマノオヤノミコト)とも呼ばれ、玉造連の祖神だそうで、玉依りの神様だそうです。
クナトは、道祖神とも杖の神とよばれ、地面に石柱が立っている形だそうですが、これは、アーサー王の剣や、高千穂の天の逆矛のように地面に刺さった剣を表わしているそうで、
クシヤタマが玉なら、ククリは鏡かもしれないと言っておられました。
また、このクシヤタマは、大国主の国譲りのときに、料理役として活躍されています。
先ほどのお話、マナイのクナトが三重県に呼ばれたのは、料理役としてでした。

そんなことをお話いただいたのですが・・・
まだまだ、奥がありそうだともおっしゃっていました。。。

あ。お客様、もうお帰りですか?
また、つまらないお話で恐縮いたします。。。
ありがとうございました!

今年もあとわずか・・・
そろそろ第9が聞こえてくるなあ。。。
来年は、9(11)の年か・・・
良い年になりますように。

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