平成に存在した女子寮の話-#11寮監先生について
私が20年前に暮らしていたH寮には、100人以上の寮生をまとめ上げるゴッドマザーが存在した。彼女の名前はI盛先生。実は先生ではないけど、先生と呼ばれるH寮の絶対的な存在。
そもそも、寮母ではない。寮監なのだ。さすが監獄寮ここにあり。
【寮監】りょうかん 寮を管理・監督する人 - 大辞林 第三版より
寮を管理だけではなく、監督する立場。寮母ではない。彼女は玄関の1番近い部屋に住み込み、日夜寮生の安全と秩序を守っていた。巡寮は外出できるようなちゃんとした服を着て、しかも朝と晩と必ず違う服!女子大の鑑のような存在だった。
とはいえ、鬼のように怖い人ではなく、ちょっと天然で可愛らしいI盛先生。同じキャンパス内の別の寮にも名物寮監(通称Kババ)がいて、うちはI盛ちゃんでよかったねぇとよく言ったものだ。
基本やりたい放題の娘たち100人の監督を24時間。しかも監獄並みの規律で不満も溜まってるから、メンタルが弱ってしまう寮生もでてくる。嘘みたいに「おうちに帰りたい〜」って泣いちゃう子もいた。改めて考えると本当に大変な仕事だ。。。もちろんお昼間に外出はできるけど住み込みで寮にいて、彼女の楽しみや生きがいってなんだったんだろうなぁ。もっとちゃんと話をして、感謝をしておけばよかった。
私が3回生の時に寮を去ったI盛先生。今も元気でいらっしゃるといいな。
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